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学校の「英語特別クラス(ESL)」はなぜうまくいかないのか? なぜか世界中で失敗するその理由とは?

親子留学の中で、いつも非常に評判が悪いもの。
それは学校のESLクラス(英語ができない子のための特別クラス)です。

英語ができない家庭の多くは、「学校の英語のサポートクラス」に期待して、子供を送り込みます。
しかしながら、何度も書いてきましたが、多くのESLがうまく行ってないのです。

マレーシアで見てきた限りでは、失敗のパターンはいくつかあり、


・ESLクラスが「英語ができない子の溜まり場」になり、母語で話してしまう
・ESLクラスのレベルがまちまちである。グループクラスなので、きめ細かい指導ができない
・ESLクラスの教師は学校の先生であり、語学教師ではないため、語学の指導方法がわからない
・ESLクラスの子どもたちにモチベーションがない(語学を学ぶ気がそもそもない)

ーーなどの問題がありました。

ESLクラスに長くいると、日本人と韓国人ばかり。そんな環境では、英語も身に付かず、学業も遅れてしまう、というのです。

私が見てきた限り、むしろ「母語で話す仲間がいない環境にいきなり放り込まれる」子の方が英語が伸びるケースが多いのですが、これもケースバイケース、良し悪し。

本人がやる気ならうまくいくかもしれませんが、言葉が通じないことで心が折れていよいよ語学嫌いになってしまうケースもありました。

英国・米国でESLを廃止する方向になったのはなぜか

さて、今回驚いたのは、英国や米国では原則ESL(英語ができない子たちのための特別クラス)を廃止する方向であるとのこと。TESLカナダが出した論文です。(ちょっと古い論文なので、今では変わっている可能性もありますが)

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