賃貸経営における家の傾きの考え方① #戸建教習所
戸建ての内見に行くと、目につくのが壁に入ったクラックです。
そして、そうしたクラックが見られる物件では、多くの場合、室内全体や一部に傾きが発生していることがあります。
こうした物件を購入し、賃貸に出す際に直面するのが、この傾きへの対策です。その方法は大きく分けて二つあります。
1.まず一つ目は、傾きをあきらめて、絨毯やカーペットなどを敷く方法です。
しかし、このアプローチはあくまで一時的な対策に過ぎず、根本的な解決にはなりません。
特に、家全体が傾いている場合、すべての部屋に絨毯を敷くことは現実的ではなく、むしろコストも膨らむ一方です。
2.二つ目は、傾きを本格的に修正するレベル調整という方法です。
この方法では、床材を剥がし、根太の状態、または合板やコンパネの状態まで戻し、再度調整して仕上げます。
但し、この手法には時間とコストがかかり、一部屋ごとに数十万円が必要になります。
どちらの方法を選択するにせよ、賃貸に出す際には相場家賃をよく調査し、目標とする家賃設定を慎重に考える必要があります。私自身もエリアや立地、物件のスペックを総合的に判断した上で、両方の方法を実践した経験があります。
さらに、どちらの選択をしても、忘れてはならないのが外壁のクラックの補修です。
室内のリフォームに集中していると、つい外壁の手入れを見落としがちですが、ここが非常に重要です。
クラックを放置しておくと、雨水が浸入し、じわじわと家全体を侵食し始めます。
これは、年月をかけて進行し、最終的には雨漏りの原因となります。雨漏りは天井からだけでなく、壁からも発生するため、より注意が必要です。
修繕方法としては、まずコーキングを打つことが基本となります。
ただ、これはあくまでも簡易的な処置です。
プロに相談すると、「サンダーと呼ばれる工具でクラック部分を削り、そこにコーキングを打ち、その後、周囲と遜色ないようにきれいに塗装する」と言われるかと思います。もっと難しく色々専門用語を使われるケースもあります。
しかし、賃貸経営をする上で「そこまでやらなくてもいい」「またクラックが発生したら、その時に直せばいい」という柔軟な考え方も時には重要です。
最も大切なのは、「どうやって修繕するか?」や「家を長持ちさせるにはどうすればいいか?」という基本的な知識をしっかり持っておくことです。
こうした知識を身につけておくことで、リフォーム業者さんや不動産仲介業者さんとのコミュニケーションもスムーズになります。
現在、職人の数も減ってきている世の中です。自分の専門分野外の仕事も取ってこようとする職人さんも多数いらっしゃいます。
これからの時代、依頼主と職人の関係は、単なる発注者と受注者という一方的なものではなく、協力し合いながら良い結果を追求するパートナーシップに変わっていくべきです。そのためにも、依頼主側が積極的に学び、準備をすることが大変重要です。
今日はこのへんで!(。-_-。)