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月に一度は学活を。

 つい行事の準備などで終わってしまいがちな学活ですが、月に一度くらいは、意識的に学活らしい学活ができるといいと思っています。

学活(特活)の歴史
『教育は、人格の完成をめざし、平和的な国家および社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたっとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない』(1947年の教育基本法)
 「自分の頭で考えず、上から言われたことに盲目的に従う国民」を育成した戦前の教育への反省から、戦後は「自分の頭で考え、自分たちのことを自分たちで決められる国民」を育成することが目指されました。
 そのためには教科の学習だけでは不十分であるから、「教科以外の場面で、子どもたちの自主性や自治意識を育てよう」という観点から特活が生まれました。

自主性や自治意識を育てるために何をしよう?
①遊ぶ
 子どもたちがもっとも「主体的・対話的」に行動するのは休み時間です。なぜなら「遊び」だから。だから「遊び」の中に何らかの「学び」の要素を組み込めば、それは「主体的・対話的」な「(深いとは限らないかもしれないけれど)学び」につながるはず。クラスの人間関係をよくしたり、一人一人の自己肯定感を高めたりという目的をもって行うなら、遊びは立派な学活です。進路学習などの際、10分くらい残して遊ぶのもいいですね。

②話し合い、決める
 いわゆる学級会。何でも先生が決めて、指示を出してしまった方が効率いいけれど、それは子どもたちの「考え、行動し、失敗する権利」を奪うことにもつながりかねません。やってみて、失敗から学ぶこともありますよね。もちろん裏では担任が支援して、いじめやケガにつながる失敗はさせないように配慮しますが、子どもたちが「自分たちで話し合って決めた」という経験を積ませたい。クラスの悩み事などを解決していけるといいですね。そのとき誰かを吊るし上げる学級裁判にならないような工夫も必要です。

③具体的に何をする?
 それはみんなで考えましょう。「これやったら良かったよ」というような情報を共有していけたらいいな、と考えています。

 近年、授業のあり方の画一化が進んで、担任裁量の時間がほとんどありません。その方が楽な面もあるけど、「これでいいのだろうか…」とも感じています。
 小さな自己決定を積み重ねていくことで人間は成長します。そこに担任が意図的に、自己有用感を高めたり、他者を尊重したりするような仕掛けをして、クラスを作っていきます。そのために学活を活用していけるといいな~、って思っています。

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