#70「育てる」ことと「賭ける」こと|学校づくりのスパイス(武井敦史)
今年もまた旅立ちの季節がやって来ました。節目を迎えると、人はしばしば自らしてきたことの意味を省みて原点に立ち返ろうとします。今回はシェル・シルヴァスタインの手による『おおきな木』(篠崎書林、1976年)という絵本を手がかりに、教育という営みの原点に筆者なりに立ち返ってみようと思います。
本書の原作が初めて刊行されたのは1964年ですから、もう半世紀以上も前のこととなります。2010年には小説家の村上春樹氏も翻訳を手がけて話題となりましたが、今回はあえて本田錦一郎氏の古い