#68 なぜ間違いが大切なのか|学校づくりのスパイス(武井敦史)
今回は幼児の言語について研究してこられた今井むつみ・秋田喜美両氏による『言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか』(中央公論新社、2023年)を取り上げて人間の知の特徴とその発達を考えてみます。「ことば」を手がかりに人間の知性の性質に迫っているところが本書のおもしろいところで、教育関係者にはたいへん示唆に富む一冊です。
アブダクションという思考方法 本書の探究はオノマトペに始まります。オノマトペとは、「ドキドキ」とか「しーん」といったように、「感覚イメージを写し取る、特