#66「欠乏」という資源~森恒二『自殺島』より~|学校づくりのスパイス
今回は森恒二氏のコミック『自殺島』(白泉社、1~17巻、2009~2016年)を足がかりに、若者の生への意思やその否定としての自殺について考えてみようと思います。この作品はタイトルも過激で場面の描写には生々しいところもありますが、そのストーリーからは人の命という問題に真摯に向き合ったことが伝わってくる作品です。未熟な青年たちが苦悩しながらも成長していく群像劇であり、再生の物語でもあります。
命の再発見 この作品の物語の舞台は「自殺未遂常習者隔離目的特別自治区」、通称“自殺