#10「エビデンス」の功罪~ユヴァル・ノア・ハラリ『サピエンス全史』より~|学校づくりのスパイス
今回は2016年の発売以来大ベストセラーとなり、ビジネス書大賞にも選ばれたユヴァル・ノア・ハラリ著『サピエンス全史』(河出書房新社、2016年)を取り上げます。上下巻併せて600ページ近い大著ですが、今回はとくにこの本の鍵概念である「フィクション」にヒントを得て教育におけるエビデンスについて考えてみようと思います。
ヒトを人たらしめるのは「フィクション」の力 本書はその書名のとおり人類の歴史を俯瞰して描いたものですが、その前半はホモ・サピエンスによる人類の統一劇のシナリオ