京津畑日記 第29週 1月19日〜1月25日
今週は、釜石市で自伐型林業研修、木材センターの視察など。
1月19日(金曜日) 借家の設備説明、軽トラ修理、休む
借家の改修に伴い、風呂や台所のガス給湯器、生活用水など、設備をお任せしていましたヤマキ菅原さんが、説明書や水質検査の結果を持って来てくれました。水の除菌機を取り付け、正常に機能しているようで検査結果は、細菌0。検出されず。お陰様で安心して生活できます。諸々の関係機関に感謝いたします。
リースで借りている軽トラック。当初からのクラッチ不具合があったので修理に出していました。研修前に引き取りに行って来ました。
写真のように酷く硬くなっており動きもシワい。
「シワい」って広島弁だと思っていたのですが、伊達弁でも使うんですね。一関生まれ育った整備士さんが使われていて驚きました。
すこーーん!さこーーん!ちょっこん!
とギアが入り、楽になりました。嬉しいな。
夕方から急激に頭が重くなり、研修に備えて早々に休む。
1月20日(土曜日) 釜石市 in 自伐型林業研修
昨年から数え3回目になる釜石市研修。
軽トラックのギアも軽く、天気も良好。
「自伐」とは、自分の山を自分で伐る。
『自伐型』とは、山主の山を山守が伐る。
早速林内へ。
高密度に入った作業道があるから、選木が可能になり集材コストが小さくなる。
最近は、木の本数や間伐は樹高に関係ないことが判明している。影響があるのは、地力。畑や田んぼの跡地は地力が元々付いている。
一次成長は樹高。二次成長は横、枝葉。
風が強いと上に伸びにくい。満員電車は横に揺れても持ち堪える。間伐弱にすることで影響を小さくコントロール。間伐直後は、どうしても風が入りやすくなる。選木が重要になってくる。
針葉樹の株は腐るだけなので、バイオマスに出すモノたちとまとめて集積する。
道をつける真ん中がオレンジテープ。(先生によっては、山側につけられることがある)
山を見るときは、緩やかで土場のスペースがあることが望ましい。民家や道路が道の下にない方が安全。
伐倒基礎。
1、自分の非難経路
2、伐倒方向の確認
3、上方向確認(つるからみ、枝の交差)
4、足元確認
5、周囲確認(山菜採り、他の作業者が近くにいないか)
バッテリーチェーンソー。
初心者に向いている理由
バーが細いので、癖で捩れると切れなくなる。まっすぐな癖に修正してくれるから。
午後からも引き続き作業道作り。
山側に倒すと重力が谷側にかかる。枝を外し細い方から造材すると、テンションが分配され割れを防ぐことができる。楔を有効に使用する。
伐倒の後は、抜根です。
橋本先生に教わった「虫歯抜き」をイメージしますが、時間内には無理でしたので最後の仕上げは三木さんにお任せしました。
仕上げは、キャタピラで締め固める。
1月21日(日曜日) 釜石市 in 自伐型林業研修 大雨
本日は朝から大雨。ありがたいことに作業道の水の流れを感じることが出来ます。早速、林内へ。
水は小分けに分散させる。
大橋圭三郎先生の言葉
「人と水は、集まると碌なことをしない」
地表に出た黒ボクは、雨で流れ石粒になる。
屋根、樹木の枝葉がない箇所だから、直に地面を雨水が穿つ。
水の出口、落下するところに大石や根株を置き、水で穴が穿たないようにする。
昼前に浜根キャンプ場に戻り、室内で作業道に関するお話とDVD動画を見ました。
質問:木組が必要なの?
回答:木組が必要なところに路線はつけない。どうしても必要な時には、コスト時間をかける。
午後からは、ロープワークの練習。
自営業は必要ないけれど、教育が必要なもの
・林内作業車(正式名称:走行集材機械 フォワーダ)
・簡易架線集材装置(ウインチ)
ところが岩手県内では年一回しか講習がない。すぐに定員に達する。
広島でも感じていましたが、危険な仕事ワースト1にもかかわらず、林業関係の資格や安全教育が少ないのはなぜなのでしょうか?間口を広げると言いながら、個人は後回しにされるという現実。
岩手県の制度では、県外から講師を呼ぶことが補助の対象にならないのだそうです。zoomならいいのか??不思議な世の中です。
間伐は、育てたい木にダメージを与えないこと。山側へ牽引して倒すため、手はかかる。
三木さん、お世話になりました。この場を借りてお礼申し上げます。
帰宅時まで雨が止まず。荷台に積んだチェーンソーは濡れていないが、リュックの中身が濡れてしまった。なぜか?
水筒の蓋がきちんと閉まっていなかったため。
1月22日(月曜日) 瓦版、バックホー練習、税務相談
京津畑集落向けの瓦版作成。
バックホーの練習。一関市も昨夜からの雨で、ドロドロ。土の状態も作業道作りの判断が必要になりそうです。
午後は税務相談。
我々、一関市自伐型林業の協力隊は、委託型です。各個人が個人事業主です。活動経費と生活費(給与の部分)に分かれています。
活動ミッションには「自伐型林業の習得」と、「自分たちの住む家を改修する」があります。一般的にDIYで家を改修するのは、生活費の部分。
ところが我々のミッションが生活費にしか認められない。とすると全て持ち出しになります。
人が住めず、雑多なもので溢れた借家を片付けたにも関わらず。
税務相談の結果を待ちます。
WHOによると部屋の気温は18℃以上ある事が望まれると言われます。今後、空き家だけで無く、人が住む家の快適性を向上する事が健康的な生活を示した憲法25条に合致すのではないでしょうか。
今後、税務相談の判断が、大事と思います。
帰宅すると居間の照明が壊れた様子。広島から持って来ていた電灯にやりかえるために、天井のカバーを外すと!?
あー、驚いた。
1月23日(火曜日) 事務作業
我が家で通称「ワカメハウス」
風が吹くたびに、バタンバタンと音が聞こえるので2階の扉を外しました。
直してみたいけれど、中も水が入って朽ちているので、改修再建は難しいようです。屋根だけ使えないかな。駐車場にもなりゃしない。
穴の空いた三味線 という昭和演歌の歌詞にありましたね。笑
夜、事務作業。
1月24日(水曜日) おやすみ
1月25日(木曜日) 木材センター視察
林政アドバイザーに時間を作っていただき、市有林の間伐作業を視察して来ました。
キャタピラにもチェーンを巻いていました。
高性能林業機械もありました。
フェラバンチャー ザウルスと言うそうです。
我々が使うバックホーは3トン未満。こちらの重機は12トン。生産性のための大型機械。
次は、自鏡山。国有林の予定でしたが雪深いため、断念。
アドバイザーにいただいた資料によると直径124cmのコナラが天然生林のなかにあるそうです。ただしナラ枯れで倒れていなければ。
春には訪れてみたいところの一つです。
午後からは、一関木材センター(滝沢)へ。
東磐木材流通センター(摺沢)
雪が舞う中、視察を汲んで下さりありがとうございました。また、ザウルスや木材センターを見学させてくださった、森林組合の皆様、ありがとうございました。
今週も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
来週は、南三陸町へ研修、林内作業車ワイヤー新品へ、岩手県地域おこし協力隊の事例発表会などです。
どうぞお楽しみに!
妻も同じく一関市地域おこし協力隊員です。ご興味があればこちらのnoteもぜひご覧ください。小さな女が小さな林業をするまでの経過観察ができます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?