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伝統工芸士

私の父は伝統工芸士だった。
西陣の引箔と言う箔職人
焼箔、古箔という伝統産業
西陣織の工程のひとつで
引箔の存在は欠かすことの出来ない重要なものです
西陣織の縁の下の力持ちの存在の工程です

漆を塗って目止めした和紙に金銀箔を重ね付けすることで模様を作る技法のこと。それを髪の毛ほどの細さに裁断したものを、引っ張りながら織物に
織り込むことから引箔と呼ばれます。
知識や経験はもちろん、アーティスト的な感性も求められます。
西陣織は5段階20以上もの工程が分業で行われます。
そのピラミッドの頂点に立ち、
総合プロデュースをしているのが織屋さんです。

下請け業者はそれぞれデザインを起こし、製作し、織屋へ納品。
最終的には織屋で織物へと仕立てられます。

貧しい家庭から必死にがんばって
1人で起業しかつては青銅箔という引箔で
家族を支えてくれた父

兄、父1年の間に二人とも永眠してしまいました
兄にとっては急死。
余命宣告3週間という
過酷な宣告でした。
悔しいという言葉を残して世を去った兄
父は8年という長い闘病
笑いの絶えない家族

ひとつの技術継承が途絶えた瞬間を目の当たりにした。
やるせない気持ちでいっぱいですが
その軌跡を少しでも残せたらと思います。

この記事を読んでいただけたら幸いです。

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