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12.お花見シーズンとセッション

 現在、Irish PUB fieldは休業を余儀なくされていますが、そんな折り、2000年のパブ創業以来の様々な資料に触れる機会がありました。そこで、2001~11年ごろにfield オーナー洲崎一彦が、ライターのおおしまゆたか氏と共に編集発行していた月刊メールマガジン、「クラン・コラCran Coille:アイルランド音楽の森」に寄稿していた記事を発掘しました。

 そして、このほぼ10年分に渡る記事より私が特に面白いと思ったものを選抜し、紹介して行くシリーズをこのnote上で始めることにしました。特に若い世代の皆様には意外な事実が満載でお楽しみいただけることと思います。

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 今回ご紹介する記事は、桜の季節になるとfieldセッションに起きる現象について──。(Irish PUB field 店長 佐藤)

↓前回の記事は、こちら↓

お花見シーズンとセッション (2003年3月)

 そういえば花見の季節ですね。昨年は確か桜が異様に早くて、3月中旬に はもうあちらこちらでもう咲いていたのを思い出しますが、今年はまだまだ 寒いです。実は私はあまり花見というものに今まで縁がなかったので、ジッ サイの花見というのをよく知らないのですが、どうなんですか? サクラと アイリッシュ・ミュージックは果たして相性が良いのか悪いのか? 

 さて、花見のシーズンといえば、関係があるかないかは不明なのだけれど、昨年はセッション・メンバーがガクッと減少したものでした。みんな花見に行っちゃうのかなあ?などと言ってたのを思い出します。fieldセッションによく来てくれる大学生系の連中(意味不明か?)はみんな野外演奏が大好きな連中なので花見で楽器鳴らして来るなんてのはエエんでしょうな。  

 不思議なモノで、この季節にはセッションを聴きに来るお客さんも、この 雰囲気に合わせたように、昨年はガクッと減りました。だから、楽しみに来 てくれたお客さんがいるのに、まともなセッションができないという困った 事態はあまり起こらないで済むというわけです。それでも、この季節ならで わのお客さんというのもやって来ます。

 花見帰りのお客さんなんかが立ち寄ってくれた時は、もうすでにいい調子で出来上がってるし、どんちゃん騒ぎの花見の現場から直行!のノリが手伝うんでしょうね。たいてい、セッションやってる所までのぞきにに来て何か言いますね。

 だいたいがすっとんきょうなリクエストだったりするのですが、前に割と詳しいのかな?と思わせるオッサンが真っ赤な顔でフラフラやってきて 「フォギー・デューはもっと勇ましく演奏しないかん!」 と言って、自ら足を踏みならして「指導」してくれました。これはなかなかナイスな光景でした。

↑「フォギー・デュー」ダブリナーズによる演奏

 でも、本当の花見の現場でセッションなんかしてたら、こういう感じのオッサン部隊波状攻撃なんかを食らうんやろうな、と思うと楽器担いで花見に行く勇気はちょっと萎えてしまいますね。ほろ酔いの綺麗どころが乱入なんて絶対考えられませんものね。何故でしょうね? アイリッシュ・セッションにソッチ系の色目お姐さんというイメージって全然湧きませんよね。音楽にはお酒はつきものですが、本当はソッチ系も是非欲しいセッティングですね。これが無いと野郎共は全然頑張ろうとしませんからね。

 あまりこういう場所には書きにくいんですが、セッションの場でもそういう要素は大きいですよ。何で今日はこんなに皆張り切ってるの?とかね。いいメンバーがそろったのに何でこんなにダルいの?とかね。それを考えると女の子たちは感心です。色男なんてひとりもいないようなセッションでたまたまややこしそうなオッサン連中に囲まれてしまった子羊ちゃん達はそんなこと関係なくいつもちゃんとしっかりいい演奏をしてくれます。凄い事です。  

 あ、ちょっと話がそれてしまいました。そうですね。お花見の季節はセッ ション・メンバーが何故か減るのだ、という話でしたね。本当にみんな花見 に行ってしまってセッションにやってくるパワーが無い!というのであれば、 こっちから出かけたら一挙解決ですか?  

 この所、一部から「有名無実だ!」という内部告発されている、fieldアイ研も今年はちょっと建て直しをしなきゃアカンな~なんて思っているのですが、いっそ、このさい、「fieldアイ研、花見セッション」とか開催してしまいましょうか?   

 fieldアイ研といえば、コレ、色々な誤解もあるようですね。fieldアイ研に入らなければfieldセッションには参加できない、とか・・。ウソですねこれは。fieldセッションは誰でも参加できます。極論すれば、楽器を弾かなくても参加できますね。  

 じゃあ、fieldアイ研ってどんな活動をしているのですか?こんな事を正面から質問してくる人は今まであまりいなかったのですよ。それが、つい先日のこと。とあるお稽古ごと関係の雑誌の取材がおいでになりまして、てっきり店の取材かと思っていたら・・・・、「fieldアイルランド音楽研究会」の取材だったんでビックリ!! 

恥ずかしかったですよジッサイ。

*インタビュー1「それで~、会費などはあるんですか?」

「はい、あります」

「どのぐらいのものなんですか?」

「え? 会費の額ですか?」

「ええ、もし、差し支えなければ・・・」

「1日1円です」

「・・・・・」

「今なら、特別に1年分一括払いができます」

「・・・・・」

*インタビュー2 「こちらが、ぶちょーさんです」

「え?」

「はい、ワタクシがfieldアイ研ぶちょーの○×です」

「あのう~、研究会というお名前ですよね?」

「そうです」

「では、部長ではなく会長さんじゃあないんですか?」

「・・・・・」(今まで誰も気づいてなかった!)

*インタビュー3 「それでは、この研究会の主な活動内容を教えていただけますか?」

「・・・・・」

「・・・・・」

おわり


<洲崎一彦:Irish pub field のおやじ・ちょっと充電しようとしたけど漏電してますね。放電ならまだカッコつくんですが>

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