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【Coach Interview】たかコ(土井貴史)/Taka DOI

きょうも楽しんでますか?「きょうとあした」代表のどいたかふみです。

このところ読者のみなさんから、「コーチングやセミナーに申し込む上で、もう少しコーチのことが知りたい」という声を耳にします。そんなリクエストにお応えして、カツコチに関わってくれているコーチ陣のインタビュー・シリーズをお届けします。今回はキックオフとして、わたくし、「たかコ」こと、どいたかふみのインタビュー記事をどうぞ。

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「コ」はコーチの「コ」です。

インタビューの最初に、ニックネームの由来を問うと、彼は照れながらこう答えた。「人生いろいろありましたが、プロコーチとして学びはじめの半人前なので、<いつか、たかコーチと呼ばれるその日まで>の思いを込めて【たかコ】。コは敬称だから、たかコさんではなくて、【たかコ!】と軽快に呼んでください」 この男、絶えず微笑みを浮かべていて、のっけから妙に嬉しそうだ。

”Life is what happens to you while you are making other plans.”

「たかコの人生で大切にしている、好きなことばはなんですか?」と問いかけると、ひと呼吸、深く息をついた後、彼は少し遠い目をしてこの言葉を呟いた。写真家・星野道夫のエッセイに登場する、アラスカの老姉妹ブッシュ・パイロット、シリアさんの口癖として紹介されるこの一節は、元はJohn Lennonの歌詞が由来だ。「人生とは、あなたが色々計画しているときに、ふと起きてしまう別の出来事のことよ」。シリアさんの深い皺に刻まれた人生の味わいが、アラスカの大地を吹き渡る爽やかな風のイメージに乗って、彼の言葉に重なり合う。

カバン持ったら会社行ける3歳児

1979年8月、京都に生まれた彼の幼少期のエピソードは興味深い。「小さいころは私が目を離しても、いつでも静かに大人しく座り込んで、集中しておやつを食べている、手のかからない子でした」とは母・しゅうこの言葉。ちょうど3歳になるまでマンション住まいだったが、ご近所からは「たーくんはカバン持ったらそのまま会社行けるなあ」と感心される貫禄と落ち着きっぷり。しかしながら、なにごとも過ぎたるは及ばざるが如し。「幼児期は少し心配しました」と母は少し困り顔で続ける。ある日、幼稚園のお友達の家に、たかふみ少年を迎えに行ったときに見た光景が忘れられないという。「同世代の子たちがワーキャー歓声を上げながら庭を走り回って遊んでいる中に、たかふみの姿が見当たりません。あれ?と思って家に上がらせていただくと、客間の奥で、友達のおじいさんと炬燵に座って将棋を指している。思わず吹き出してしまいました」。本人が望んだかどうかはさておき、その後もますます老練なキャラクターに拍車がかかる、たかふみ少年、学校行事の学芸会や演劇祭では小中高と一貫して全学年で「お父さん役」を射止める徹底ぶり。同世代においても特異な地位を固めつつ、ゆっくりと着実に成長を重ねていくのであった。(このペースで書き連ねると30日連載「私の履歴書」が出来上がるので、以後の半生記は別稿に譲ることとします)

コーチとして伝えたいこと

インタビューのハイライトは、なんといってもコーチングに対する彼の思いの強さにある。「人生、無駄なことなんて、ひとつもない」と、彼はわたしの目を真っ直ぐに見つめて、力を込めて語った。「コーチングを通して、人生は捨てたもんじゃないってことを伝えたい。世の中には、目を輝かせてワクワクしながらはたらく大人がたくさんいるんだということ。ひとつやふたつ、失敗や挫折を経験したからといって、なにもあきらめる必要はないんだってこと。人間の可能性は無限、そして、その可能性のドアを閉じる唯一の存在は自分自身です。コーチは、クライアントの中にある可能性を、時にはクライアント本人以上に信じて寄り添い、自らが持つすべての知見を動員して共に考え伴走していくことで、クライアントのきょうとあしたへの関わりを通して世界を変えていく。そういう存在でありたいと思っています。」 なにか微細な振動を湛えた彼の声が、わたしの奥深くに響いた。彼の目の輝きが眩しかった。

人生は「道」であり、すべてはプロセスの一部である

心理学や脳科学・認知科学に加えて、タオイズムやプロセス指向心理学、量子物理学、更には禅仏教やギリシャ哲学等、あらゆる思想体系が彼の学ぶコーチング理論を形づくる中で、「すべてはプロセスの一部である」という思想は、ひとつの核をなすコンセプトだという。「今の自分というのは、今まで出会ったすべての人の総和である、ということばがあります。【迷ったら行け、そこに出会いがある】。ひたむきに心を尽くし、動いて、人に出会うこと、そして実体験を積むこと。そのなかで経験するあらゆる葛藤や苦難、喜びや悲しみ、すべての感情が、その人の深さを形づくる。そしてどんなときも、たいせつなのは違いを楽しむことだと思っています。」彼のことば、熱量の高まりが、いつしかわたしのこころを熱くしていた。

インタビューを終えて、ふとダライ・ラマ14世のことばが浮かんでは消えた。
「私たちはこの惑星に一時的に滞在しているに過ぎません。ここにいるのは長くてもせいぜい九十年か百年のことでしょう。その短い間に何か役に立つことをして他の人々の幸福に寄与できたなら、それが人生の意味であり、本当のゴールだと言えます」

いまはまだ草の根のささやかな活動かもしれない。しかしながらわたしは、ひとりのライターとして夢に見る。そして心の中でつぶやく。いつの日か、彼の想いが実を結び「カツコチが日本の就活学生の当たり前のプロセスになる」とき、私の履歴書の執筆でご一緒させてくださいね、と。

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土井 貴史 (どい たかふみ)
きょうとあした株式会社 代表取締役
就職活動コーチング「カツコチ」主宰
Executive Coach, ORSCC

1979年京都府京都市生まれ。同志社大学法学部法律学科卒業。在学中、米国カリフォルニア大学(USCB)に奨学派遣留学。2002年より三井物産株式会社にて、LNG/液化天然ガス、船舶プロジェクト等に従事。2015年より家業にて企業経営を経験した後、縁あってコーチの道を志し2020年に独立起業。2022年に事業を法人化し、「きょうとあした株式会社」を設立(https://www.kyotoashita.com)。国際コーチ連盟(ICF)認定の国際資格として、CRR Global認定ORSCC®(組織・関係性のための認定システムコーチ)を保有。


きょうも、最後までお読み戴き、ありがとうございました。あなたの感じたこと、思いをぜひ、お聞かせください。  

それでは、きょうも、あしたも楽しんで!


* ORSC®️/システムコーチング®️は、CRR Global Japan合同会社の登録商標です。https://crrglobaljapan.com



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