見出し画像

乗ってるだけで観光!7時間かけて飯田線を全線制覇する旅

今日は青春18きっぷを使って飯田線を全線制覇する旅をしてきました.日記程度に認めております.

そもそも飯田線とは

画像39

飯田線とは,愛知県の豊橋駅から長野県の辰野駅まで伸びるJR東海の路線です.地形地図を見るとわかるのですが,山沿いを走るのでローカル路線の一員として紹介されることもあります.総延長距離は195.7km.駅の数は94駅.単純計算で行くと2kmに1駅あるという計算です.ローカル路線においてこの駅間は短い方と言えます.

画像37

この飯田線の特徴は自然の中を走る点です.この写真も電車の中から撮っています.最初の方は住宅街といった感じなのですが,そこから愛知の山奥に入り,少しだけ静岡県を走り,長野県の山の中を走行します.この区間は雄大な自然を真ん中を走ることになります.その先は長野県南部の部分を走ります.この区間は中央アルプスと南アルプスの真ん中を駆け抜けるので,左に座っても右に座っても美しい景色が見れます.

画像38

山の中を走るので,その区間の駅周辺には人があまりいません.中には自動車は到達不可能・駅周辺は廃墟だらけ・周辺に住んでる人はゼロに近いといった駅も存在します.このような駅を「秘境駅」と呼び,テレビやネットで度々取り上げられます.JR東海も「秘境駅号」と称して,秘境駅をめぐるというツアーを公式で運行しています.

10:42 豊橋駅出発

画像1

今回乗る列車は豊橋駅を10時42分に発車する岡谷行きという列車です.この列車は飯田線を全線制覇しつつ,ちょっと先の中央本線の岡谷駅(長野県)まで行く列車です.時刻表によると,始発駅の豊橋駅から終着駅の岡谷駅までの所要時間は6時間51分のロングラン列車です.このような列車なので,鉄道オタクの中にはこの列車を耐久乗車する人がいるようです.

画像2

駅につくとすでに列車が到着しています.左側が今回乗る普通 岡谷行きの列車となります.JR東海らしいフォルムの列車です.(ちなみに右側は車庫に入る列車です.)

画像3

「普通 岡谷」としっかり書かれています.これから7時間弱,この列車のお供になります.ちなみにローカル線らしく列車の車両は2両です.もちろんドアはボタン式です.

画像4

豊橋駅発車直後の写真です.やはり愛知の郊外の街とあって都会感が溢れています.ちなみに車内ですが,この段階で席は殆ど埋まっていて立っているお客さんも多かったです.18きっぷシーズンだからでしょうか.

小坂井駅

画像5

最初の停車駅である小坂井駅に到着しました.この飯田線は歴史的経緯から小坂井駅の直前まで私鉄の名鉄と共用区間となります.小坂井駅は住宅街の真ん中といった感じです.

豊川駅

しばらくすると豊川駅に到着します.隣に名鉄の路線があり,到着直前から並走します.ここまでICカードが使える区間になっています.ここから先に行こうとする場合は現金払いが必須です.

どんどん北上していく列車

画像6

各駅停車なので(実は通過駅が2駅あるけど)94駅一つ一つ駅に停まっていきます.しばらく進んでいくと趣のある駅舎が登場します.

画像7

画像8

そして周りの風景は住宅地からのどかな緑豊かな風景になっていきます.

ここで車掌さんから飯田線の成り立ちや路線概要についての説明がありました.実は飯田線は何回か乗ったことあるのですが,旅行者向けの案内もするのですね.感動です.

本長篠駅

画像9

発車してから1時間後,本長篠駅に到着です.ここで15分の停車をします.7時間に及ぶロングラン走行であり,この先の駅もあるのはホームだけという駅が連続するので,この長時間停車のうちに飲み物を買ったりします.

本長篠の長篠は「長篠の戦い」で有名なあの長篠です.本長篠に着く前に「長篠城址」を車内から見ることができます.車内のアナウンスにもあったので一瞬ですが見ることができました(人が多いので写真撮影はしていないです).

画像10

長篠城址の最寄り駅は一個手前の長篠城駅ですが,本長篠駅は鳳来寺山の最寄り駅です.さすがに停車中の15分で鳳来寺山へ行くことはできませんが,また登ってみたいものです.

本長篠駅を超えると山岳地帯に

画像11

底が見えるほどきれいな川.長野県方面へ北上するにつれてもっと自然豊かになっていきます.少し過ぎたところでバーベキュー?してる家族連れの人々を見かけました.いいなぁ.

画像12

画像13

家は集落以外なくなってきます.ダムなど山岳地帯ならではの風景も見られます.

特徴的な駅の数々

画像14

飯田線は特徴的な駅・秘境駅の宝庫です.写真は東栄駅.車内から見ると迫力があります.この鬼みたいな駅舎は,東栄町で開催される重要無形民俗文化財の「花祭」の鬼の面をモチーフとしたデザインだそうです(車掌案内参照).

画像15

この駅名,読めますか?「しゅつば」ではないです.「いずんま」って読みます.難読駅名です.

画像16

飯田線の秘境駅で非常に有名なのが小和田駅です.この駅は,電車でしか来られません.自動車や自転車ですら到達不可能です.その上,周りに民家はほとんどありません.廃墟が少しあるだけです.最寄りの集落に行くには険しい道を30分歩かないといけないという,秘境中の秘境駅です.今回の旅でも小和田駅で降車した乗客は一定数いました.それほどマニアにとって人気の駅です.

画像17

秘境地域ならではの絶景も見られます.伊那小沢駅からの風景.ここは数分列車が停車するので,撮影する方々が駅のホームで撮影していました.

画像18

こちらは駅が断崖絶壁のところにある田本駅です.コンクリートの壁から岩が突き出しています.迫力満点です.ここも秘境駅として有名です.

車掌交代 天竜峡駅

画像19

さて秘境駅の数々を超え天竜峡駅に到着しました.この駅で豊橋駅から乗務していた車掌さんが交代します.お疲れさまでした.この列車の旅はまだまだ続きます.

南信地域の住宅街へ

画像20

天竜峡駅を超えると,先程の秘境駅の風景とは違い住宅街が目に入ります.乗車する人も多くなり,地元住民の乗車率も多くなります.

画像21

また難しい漢字が使われています.鼎駅です.「かなえ」と読みます.受験生にとって演技の良い駅として知られています.受験シーズンになると降車する受験生もいるそうです.

飯田駅到着.残り3時間.

画像22

しばらくすると,この路線の名前である飯田駅につきました.ここからあと3時間ぐらい乗るので,この駅で水分と食料を買います.

伊那地域の住宅街を駆け抜ける

ここからはひたすら伊那地域の住宅街を駆け抜けます.ここからは乗客も多かったのもあり,あまり写真が撮れませんでした.

画像23

画像26

画像24

この地域は西に山脈,東に山脈という絶景が見られます.山に囲まれながら走っていると心が落ち着きます.晴れてよかった.停車駅ではとてもいい写真が撮れます.

画像25

住宅地を駆け抜けるといいつつも,駅に到着してこの風景っていうこともたまにあります.

画像27

飯田線全線を7時間かけて駆け抜けるJR東海の313系がかっこよく見えます.

終点に近づく列車

画像28

駒ヶ根駅.ここで車掌が1人増えたような気がします.そしてお客さんも更に多くなりました.

画像29

日が暮れ始め,伊那松島駅に到着しました.ここで更に人が多くなります.

この段階で2両編成なのに通勤並の乗客がいました.こんなに人が多いのはなぜだろう?と思ったら,乗客の会話で「花火大会」という単語.どうやらこの日,この先の諏訪湖で花火大会があるということでした.だから乗客が多くなるんですね.

車掌さんもこの中動き回り運賃を徴収します.この路線はICカードに対応していない,かつ無人駅という駅が多いため,基本的に運賃は車掌に申し出て支払う形式を採っています.特に伊那北駅は乗車人数が多く,かつ無人駅であるため,車掌さんはひっきりなしに呼び止められていました.

画像30

影がだんだんと長くなってきました.終点に近づいている感じがします.

飯田線の終点辰野駅

画像31

揺られること6時間半.ついに辰野駅に到着しました.この駅は飯田線の終点駅で,この先は中央線になります.路線もJR東海からJR東日本の管轄になります.ということは,JR東日本の路線にJR東海の電車が走る風景を見ることができます.岡谷駅まではあと2駅です.

画像35

画像36

しっかり駅メモも飯田線(通過駅含め)94駅分チェックインしました.GPS効かないところがあって大変でした.

ついに到着 岡谷駅

画像32

画像33

辰野駅から2駅,ついに岡谷駅に到着しました.10:42に豊橋駅を出発して6時間51分.長い旅路がついに終わりました.いや本当に長かった.しかし,とても楽しい路線でした.およそ7時間乗っていても飽きることはありませんでした.

画像34

岡谷駅につくと,E353系がいました.新宿方面に向かうあずさです.JR東日本って感じがします.

最後に

飯田線は乗ってるだけで観光気分を味わうことのできる路線です.また,雄大な自然を味わうことのできる最高の路線です.全線制覇じゃなくとも秘境駅観光目的でも,ぜひ飯田線に乗ってみてください.ちなみに,全線制覇すると5000円ほどかかりますが,18きっぷシーズンを狙って旅行してみるのもオススメです.なお,岡谷駅到着後は折返しで豊橋駅には行けないので,帰りに名古屋へ行く場合は中央西線経由で行くことになります.

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?