2023 乗鞍ヒルクライム 

勝ちたかった。
最初で最後の勝機だったと思う。

はじめに僕の挑戦を助けてくれた
妻、兼松さん、ISのチームの仲間に感謝を。
自分1人であればここまで強くなれなかった。

ここに写ってないみんなもありがとう

自分の生活環境も変わりつつあり、
最後に乗鞍HCで優勝したいと思った。
フジヒルにて各地の強豪ヒルクライマーに対し、
戦うことが出来るか自分を試し、居ることは出来るが勝負には絡めないと悟った。
フジヒルの翌日に兼松さんに師事を願った。
常に後悔のないように攻めろ、出し切れ。
と、僕のリミッターを外してくれた。
ありがとうございました。

練習装備、荷物ありで1hを切ることが出来た

◾️準備
YouTubeに上がっている動画、Xの情報。
ライバル達のアタックの時間、推定出力を見て
何が効くのか、何が苦手なのかずっと考えてきた。
たなかと金子君は多かったが加藤君をあまり見ることができなかった。

身体はフジヒルから乗鞍まで
痩せるのではなく絞ることを狙い調整。
これ以上絞った方がよかったどうかは分からない。

◾️作戦
金子、たなか、加藤
この3人しか見ない。
他選手ももちろん強烈だがこの3人が抜けて格上。
使えるものは全部使う、優勝が欲しかった。
戦況、位置どり、作戦、機材、相手、自分。
使えるものは全て使う。
序盤は集団で足を溜め、12km地点から攻撃開始。
僕は皆から脅威と認識されてないので、
ワンチャン泳がせられる、その場合はTT開始。
この時の出力もどこが僕のレッドゾーンなのか
兼松さんが教えてくれて、その領域内でTT。
着いて来られた場合も、決めた時間で連打し
ライバル達を疲弊させ逃げて勝つ。
という、勝ちのイメージで挑んだ。

◾️結果
力負けした。
これ以外言葉が無い。
何度でも書くが、全部使ったが敵わなかった。
もし僕だけが同じ展開でやり直せるとしても、
勝てなかったと思う。悔しい。

◾️レース内容
作戦は不発に終わった。
しろわん君が逃げ続け、攻撃の機会を失った。
攻撃が出来るのは余力がある時。
彼の長距離逃げで僕の余力は削り切られた。

3本滝までは3人の誰が動いても疲れずに着ける位置に待機。何度かのペースアップもついて行くことが出来た。何度かのペースアップで集団は細切れに。
レースの緊張感もあり心拍は高く、きつかった。

9kmの地点でまだ逃げが続いており、いつどこで仕掛けるか考えていた。冷泉小屋あたりで誰かがペースアップ、この辺りから10人以下になった。
ここで予定通り攻撃しても集団のアシストにしかならない、待機を継続。
クライガハラ山荘を超えたあたりでしろわん君吸収。
左手が開けるストレート先の右コーナーのペースアップに乗り遅れ車間が空いてしまった。
九十九折りで離され、直線で少し追い付く。
繰り返し加藤君、たなかは随分先に行ってしまった。
だがレース、まだ何があるか分からない。
フジヒルでも決まったと思えた逃げに追いついた。
2人がやり合って疲弊すれば、まだ追いつけるかもしれないと必死に踏んだ。

残り1.5km地点?左コーナーの手前。
たなかがペダルを外して止まっている。
加藤君も相当足を使っているはずだ。
コーナーを曲がった先に見えろ。
まだチャンスはある。
曲がった先には遥か彼方に見える加藤君。
終わった、涙が出てきた。
だが、踏みやめるわけには行かない。
この2位を死守するために限界で踏んだ。
欲しかった優勝は手に入れることは出来なかった。

レース後にゴールしてくる兼松さん、中治さん、ぽんちゃん、仲間達。
それぞれに結果を報告するたびに、泣いてしまった。完全に仕上げ、使えるものは全て使ったのに勝てなくて、兼松さんの方法で間違ってないことを僕は示せなくて悲しかった。
僕の挑戦は終わった。

メソメソ
泣きっぱなしだ

◾️おわり
本当にやることは全てやった。
情熱も時間もお金も準備も作戦も全部使った。
僕には何が足らないか、今はわからない。
兼松さんと俊介は乗鞍チャンピオンクラスで優勝争いをするという『経験』と言った。
森本さんと清宮さんは皮一枚『力』が足りなかった、
と言った。
きっと両方なんだろう。

昨日今日と悔しい悲しい言いまくっているが
あの場にいたみんな、メッセージをくれたみんなも
結果を凄いと誉めてくれた。
望んだ結果では無かったが、2023年の乗鞍登った中で2番目に速かったことに誇りを持とうと思えた。

2023乗鞍HCチャンピオンクラス2位

これからも思い通りにならんことが沢山あるががんばろう。

機材編は別に。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?