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記野式:サクッと!ゲーム業界講座 6月前半号

ご購読者の皆様へ

いつもご購読ありがとうございます。本文の前にお知らせがありますのでご覧いただけますと幸甚です。

<『新・記野式:サクッと!ゲーム業界講座』への購読移行のお願い>

本マガジンでは、国外のエンターテインメント、特にゲーム業界におけるホットなニュースを分かりやすく安価にお届けしたく、かねてより努力を惜しまず取り組んでまいりましたが、物価上昇や円安などの要因が重なり様々なコストが高騰しているため現行価格での提供が困難となりました。

この度、2024年7月1日より『記野式:サクッと!ゲーム業界講座』の購読価格を月額500円(税抜)から月額800円(税抜)へと価格改定させていただくこととなりました。

日頃よりご購読いただいております皆様には、大変ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解いただけますと幸いです。

これからも皆様に有益な情報を独自の考察を交えて提供し続けていく所存ですので、変わらぬご愛顧を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

なお、noteの特性上、現在のマガジン設定のまま価格を変更することが不可能であるため、このマガジンは6月末付で閉鎖、新しい価格でのマガジンを7月1日より立ち上げることになります。

大変ご面倒ですが、下記にて新しいメルマガ『新・記野式:サクッと!ゲーム業界講座』のご購読お申し込みを頂けますようお願い申し上げます。本日購読申請を戴いても6月分は課金されません(7月からの課金となります)のでご安心くださいませ。

https://note.com/kyos_game/m/mdbc84e5b301d

なお、新しいマガジンでもこれまでの濃い中身を継続してまいりますので、何卒ご理解、ご登録のほどよろしくお願い申し上げます。

カイオス株式会社
記野直子

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こんにちは。6月に入りましたが、昼夜の気温差で風邪気味です。と、思っていたら、なんと人生3回めの新型コロナ罹患でした…。熱もほとんどなく、軽い喉痛、頭痛と咳、くしゃみくらいだったのですが、念のためでPCRを受けたところ陽性…このメルマガ発行の直前まで籠っておりました。たいした症状でもないのにいろいろな予定が吹っ飛んでそっちのほうがホントに辛かったです。

お医者さんが「実はコロナ…流行ってるよ」って言ってたので、風邪かなと思ったらきちんと検査してみてくださいね。ちょっと前と違ってPCR検査はなんと3分くらいで結果がでます!いずれにしても、3月にワクチンを打っていたから軽症で済んだんじゃないかなとも思っています。

さて、お知らせしています通り、遅れていたアメリカ市場Circana(旧NPD)データ4月分がようやく届きました。しばらくアメリカ市場データのみ毎月前半号でお知らせする形が続きます。ご理解のほどよろしくお願いいたします。

まえがきの、イギリスで始まった「Stop Killing Gamesキャンペーン」に関しての記事、その後アメリカ市場Circana(旧NPD)データ報告に続いてESAが発表してくれたアメリカ市場概要、いつも通りのイギリス市場週間ソフトウェアランキング、その他のニュースを中心にお送りします。

本記事での為替レートは1ドル=157円で計算しています。


<記野式まえがき:ユーザーに対する真摯なゲームソフトの在り方とは?イギリスにおける「Stop Killing Gamesキャンペーン」>

1.「Stop Killing Gamesキャンペーン」って?

Gamesndustry.biz によると、イギリスにおいて「Stop Killing Gamesキャンペーン」と銘打って、「ユーザーが購入したゲームなのにパブリッシャーが一方的にオンラインストアから取り下げてプレイ不能にするのはやめて!」という署名運動が起こっています。

これは、YouTuber の Ross Scott氏(YouTubeチャンネル「Accursed Farms」で知られて)が立ち上げたもので、「パブリッシャーがユーザーに販売したゲームを破壊する行為」を止めることを目的としているとのことです。つまり、一度売ったオンラインゲームのサービスを終了するな!という運動です。

同キャンペーンでは、ゲーム業界は 「良作 」とアピールしたゲームを発売しておきながら、「サポートを終了した途端に誰もプレイできなくなるように設計されている 」とクレームしています。

この「Stop Killing Gamesキャンペーン」、法的な措置を取るために上記ウェブサイトを2024年4月2日に正式に立ち上げ、署名を募りました。実はイギリスでは、嘆願書を作成しただけでは政府からの回答を得ることができないため、それに必要な10,000人の署名を正式な嘆願書のために集めたのです。

そこで、 Ross Scott 氏は署名を集めた下記の嘆願書をイギリスの文化・メディア・スポーツ省に提出しました。

政府からの回答は政府は…この嘆願書をうけて回答しました。

「ゲーム会社は既存の消費者権利法、消費者保護法を遵守しなければならないが、英国法において旧バージョンの製品をサポートすることを強制する法律はない」
 
ただし、サポート期間が終了しているにもかかわらず特定のプラットフォームにおいてはゲームが無期限にプレイできると誘導されている場合、可能であると信じ込まされている場合、不公正取引からの消費者保護規制(2008年施行)のもとに、例えばオフラインであれば利用可能な状態であり続けることを要求することができる、との補足もありましたが…。

この回答はキャンペーン主催者および署名したユーザーたちをガッカリさせました。きっと政府が何らかの「大岡裁き」をしてくれるだろうと期待していたからです。
 
この署名運動は2024年10月16日まで続けられ、署名が10万人を突破すれば国会での審議の対象となります。6月10日(日本時間)時点で 27,341人が署名していますが、イギリスの議会が5月30日をもって解散したため、それ以前の嘆願書は記録として残りますが、すべて終了することになっています。キャンペーン主催者は「新たに議員が任命された7月頃に再度嘆願書を提出する」としています。
なお、嘆願書への署名は英国の住民に限定されていますので日本からはできません。

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ありがとう♪ いっぱいいっぱい情報書きます! 毎月10日、25日頃に更新しまーす。 次回もよろしくお願いします。