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【YS横浜】明治安田生命J3リーグ第19節vs.FC琉球:チームを救ったのは、雨男の後藤【マッチレビュー】

2018年明治安田生命J3リーグ 第19節
日時:2018年7月21日(土)19:00キックオフ
試合会場:沖縄県総合運動公園陸上競技場/1289人

試合結果:FC琉球 1-1 Y.S.C.C.横浜

皆さん、こんにちは。

いつの試合やねんと思われるかもしれませんが、テスト期間と重なってレビューを書けなかった試合の埋め合わせをしたいと思い、この記事を書いてみることにしました。

実は、ある企画でYS横浜に関する記事を書かせてもらったのですが、それがこちらです。

とにかくYS横浜を絶賛してみました。

面白い文章にするには、もっと工夫が必要なのだと思いましたが、それなりにポジティブなお言葉をいただいたので物凄く励みになりました。

【試合情報】

いきなり試合情報からは逸れてしまうのですが、今回のブログから自分のサッカーノートを積極的に公開してみようかと思ったので、自分がどんな感じでサッカーを見ているのかという部分を紹介してみようかと思います。

こういう感じに、スターティングメンバーとサブメンバーは必須。それからチームごとに前半と後半、攻撃と守備といった部分や、その他気になった部分をメモに残していきます。

メモを取ると、見返すときが面白いですよ。さて、話を試合に戻していきましょう。

まずはスタメンの方から紹介していきたいと思います。

まずはホームのFC琉球のスターティングメンバー。

注目はアンカーの位置の配置されている、去年までYSCCの所属しており、樋口監督もインタビューで警戒していると述べていた小松

また、左サイドの富所は突破力に優れたウイングです。さらには、右サイドの富樫は非常に得点力のあるとのことで、今シーズンは得点ランキングでも上位に名を連ねている選手です。

続いてY.S.C.C.横浜(以下、YS横浜)のスターティングイレブン。

いつも通りの4-4-2(4-4-1-1)の布陣。注目はやはり後藤、奥田、北脇とセンターラインの攻撃陣

首位である琉球に対してどれだけやれるかという部分も注目して見ていきました。それでは、試合に入っていきましょう。

【前半】優秀なゴールキーパが試合を作るも、琉球優勢の試合展開

まずは前半がキックオフ、両チーム4バックシステムを採用しているものの中盤と前線の配置がやや異なります。

琉球:中盤にアンカーを配置、その前にインサイドハーフを2枚
YS横浜:スタンダードな形、セントラルハーフが2枚とサイドハーフが2枚

YS横浜の試合をほぼ毎回見ている自分からすると、YSはいつも通りという試合運びを進めているように見えました。

YS式可変システムということで、以前に記事を書かせてもらったのですが、サイドバックが非常に高い位置にポジショニングしていることがお分かりでしょうか。

そして、SHが中央に絞ってプレーをすることで、縦パスを受けに入ります。ビルドアップの部分で、センターハーフの後藤が引いてCBの間に下りてくることで、相手のプレッシャー回避を目指しながら、ボールを前線のターゲットに送り込んでいきます。

これがYS式可変システムです。これのおかげで、サッカーのセオリーである「中央から攻撃できるときは、そこを優先する」という事が実現できているように感じます。逆に、泣く泣くサイドに展開してしまった後の攻撃のバリュエーションが少なすぎるのは改善点でしょうね。

相手のプレッシャーの枚数に関わらず、このYS式可変システムを採用しておりまして、この琉球では相手のプレッシャーは3枚だったのにも関わらず、3枚でプレッシャー回避をするという荒業のような局面もありました。

守備でもしっかりと4-4でブロックを作成しながら、相手の攻撃を受けていきます。そして、相手のディフェンスラインでのボール回しに対しては、横浜の暴走機関車(キタワキ11号)が鬼のようにプレッシングに行き、ビルドアップ妨害を図ります。

YS横浜の攻撃の中で最も上手くいっていた項目としては、やはりミドルカウンターの所でした。奥田を中心にドリブルで相手が陣形を整える前に攻め続けていきます。アタッキングサードでの攻撃に関しては、あとはフィニッシュだけという課題だけでしたが、このフィニッシュの精度に関してはどのクラブも悩んでいる共通の悩みなので、辛抱強く待ち続けるしかないかもしれませんね。

それに対してFC琉球は、ショートカウンターを軸に攻撃を進めてきました。ショートカウンターとは、相手のゴールの近くでボールを奪って一気にゴールまで攻めるという戦術なのですが、このプレッシングこそが琉球を首位に押し上げた要因であることが分かります。

前線の3枚で鬼のようにプレッシングを仕掛けてくるのですが、3枚のうち2枚はパスコースをある程度限定しながら、もう1枚に関してはセーフティコースを防ぐというようなプレッシングの仕方で、YS横浜としては前に蹴るしかないという事で蹴らされてしまったという局面も多々ありました。

ボールを奪うとショートカウンターに入る訳ですが、そこでの原則では「前を向いた人を使いながら、それを追い越す動きを多用」といったものがありました。とにかく、その動きを多用することで、ボールに対して3枚4枚と選手が関わってくるので、完全にYS横浜のディフェンスが崩されたようなシーンもありました。

琉球のショートカウンターに関しては、並外れた整備がされているみたいで、フィニッシャーさえ揃えば一つ上のカテゴリでも戦っていけるかもしれないとさえ感じました。

琉球のビルドアップに関しても少し触れてみたいのですが、組み立てに関しては後ろの4枚と、先に挙げた元YS横浜所属のアンカーである小松が基本的に担っていました。

サイドバックの所からの選択肢として、インサイドハーフの斜めのコース、そして横の小松のコースがあった分、そこを多用していた印象があります。ですが、それを超えるくらいショートカウンターの印象が強くて、組み立ての部分では手数をかけずに前に運んでいくというものだったように思いました。ボールを奪うと一気に前線の3枚が前線に駆け上がり、そこをカウンターの起点としている形はなかなか面白かったです。

前半は、YS横浜は前線の選手が後ろ向きでボールを受ける選手が多く、前線で選手が孤立してしまっていた印象を受けました。

そして、前半は琉球が例のカウンターからチャンスを再三作りながらも、スコアレスで後半を迎えることになります。

【後半】チームを救ったのは、雨男の後藤

後半になっても試合の構図自体は変わらず、縦パスのコースを探りながら攻撃を進めていくYS横浜と、カウンターからチャンスを作り続ける琉球と試合は続いていきます。

この後半でプレーとは関係なかった所なのですが、琉球の富樫が足を攣ってしまった場面があったときに、YS横浜の選手たちは足を伸ばしてあげてスパイクの紐も解いてあげる中西、すぐにスクイズボトルを持ってくる浅沼と素晴らしいフェアプレーがありました。こういったフェアプレーはもっと取り上げていかなければなりません。

YS横浜の一ファンとして、本当に誇らしかったです。売り上げ規模が小さくても、このように相手のチームをリスペクトできるチームは本当に誇らしいです。これからも続けていきましょう。

さて、試合について触れていきましょう。

YS横浜はプレス回避までは上手くいくのですが、アタッキングサードに入るまでの手段を欠いてしまいます。縦に急ぎすぎるあまり、サイドバックがなかなか攻撃に関わることができず、攻撃が非常に単調となってしまいます。

相手のプレッシング網を上手く抜け出した時も、前線で数的同数を作った局面もありましたが、それを決定機に結びつけることはできませんでした。

それに対して琉球は、しっかりとコンセプトを明確に、前線の3枚を中心のコンビネーションで相手の守備を崩していきます。決定機も再三作ったのですが、なかなか最後のシュートの部分を決め切ることができません。立ちはだかるJ3屈指のゴールキーパーの浅沼の壁は非常に厚かったと思います。

試合が動いたのは、後半18分。やや中央に寄ってプレーをしていた富樫が一度は浅沼に防がれたものの、そのこぼれ球を押し込み琉球が先制。その後も勢いに乗った琉球は、その若さとパワーを存分に生かして攻撃を進めてきます。

流れが変わったのは、右サイドハーフの河野を下ろして金子を投入したあたりでしょうか。YS横浜が前線でボールを持てるようになると、流れが一転。一気にYS横浜ペースとなっていきます。

そして、雨が強くなってきたときに魅せるのがこの男、再三狙い続けていた縦パスの形から3人目の動きで抜け出した後藤が苦しい中でしっかりと得点。

以前の鹿児島との試合でも、後藤が雨の中でゴールを決めてくれました。

試合はそのまま終了、最後はYSペースとなってクロスバーを叩くシーンもありましたが結果は1-1のドロー。首位相手のアウェイゲーム、貴重な勝ち点をものにしました。

【勝ち点計算表】

僕が独自に定めた第3クールが終了した時点で、優勝するのに必要な勝ち点数を計算した所の目標勝ち点「62=31試合×勝ち点2」に対する現在の勝ち点は、18試合を終えて「23」18試合時点の優勝ペースとしては、「36」なので、全然足りていませんね。

現在首位の琉球は、18試合消化の勝ち点「35」、沼津が17試合消化で勝ち点「32」と、「試合数×勝ち点2」の目標勝ち点に最も近い存在であると言えます。

YS横浜としては、第3クールでの勝ち点3が一度のみ。どの試合も1点差の試合が多い分、勝ちきれないのが精神的にも重いですね。実はこれからの試合で全勝すればギリギリで目標勝ち点まで届くのです。

ここから全勝なんて現実的ではないように見えますが、頑張りましょう。

【まとめ】

将来はライターで生きていきたい!

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