ピーターパンの王国で(ジャニーズ会見をみた)

写真の画像処理をしながらジャニーズ2度目の記者会見を聞いている。ジュリー氏は出席せずに手紙のみ。
ジャニーズ事務所において、いかに自分が無力であるか切々と訴えてる。
メリーはライオンで私はしまうま。 
急に差し込まれる女子高生のようなワードにとまどう。


代読するイノッチこと井ノ原氏は47歳。
厳しく追求する記者に「子どもが見てますから、我々は落ち着きましょう」と促すと、記者席から拍手が湧いた。
子どもとは?どこにいるの?日中のこの時間帯から、ワイドショーを観ている子どもがはたしているのだろうか。
銀縁メガネのイノッチくんの学級委員のような意見に、我が子を褒めたたえるようかのように、拍手する大人(記者)たち。
その隣のヒガシは、もうすぐ還暦なのに前髪重めの少年のような髪型。
低音のツヤのある声で「ジュリーからはレターを託されました」まるで芝居のセリフだよ。

そうだ、ここに大人はいないんだ。強権の母と異常な叔父に虐げられた少女、ジュリーと、それを守る学級委員長のイノッチ、みんなの兄貴ヒガシと、子どもだけで構成された王国ジャニーズ。
井ノ原氏の「落ち着きましょうよ」と、その場をおさめた行為も、大人の人格からではなく、テレビの生放送で培われたスキルであり、一種の芸だ。

そんな子どもばかりが壇上に並び、矢面に立たされるジャニーズ。その王も、ついには大人になれなかった可哀想な子どもじゃなかったのか。
この王国の崩壊を、部外者はエンタメとして消費するけど、被害者はいつまで経とうが傷ついた子どものまま取り残される。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?