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インド系が英国首相になれるロジック〜支配と被支配のはざまで

こんばんナマステ🧡Kyoskéこと暑寒煮切(あっさむにるぎり)だよっ⭐️

この後22時からtwitterスペースでアジャンター、エローラーについて話すよー💫

https://twitter.com/i/spaces/1DXxyvPaRgVKM

さて、ここ最近のインド絡みの大きなニュースはこれ。

アジア系って括りは別に間違っちゃいないけど、じゃあ日本を含む他のアジア系がイギリスの首相になれるのかっていうとまだ難しいと思う。

あるとしてもオバマがそうだったように、リベラル、社会民主寄りの労働党の方だろう。

それが保守党から出たというのがミソ。

鍵はカーストと新自由主義にある。

インドを植民地にした際、イギリスはカーストやムガール帝国に随わなかった諸侯(→藩王)を徹底的に利用し、高位カーストにある者や藩王の家系にはイギリス貴族的な教育を施した。植民地経営における手足にするために。

そうしたなかからブラフマン階級のネールー、藩王の子であるガーンディーが出てきて、飼い犬に手を噛まれることになるわけだけど、何にせよ高位カーストや藩王は白人に近いくらいの地位を得る。

旧イギリス植民地諸国に行ってみると、インド人が支配者であるイギリス人と被支配者である現地人の間の地位にいることが多い。こうしてカレーが大英帝国に広まっていく🍛🇬🇧🍛🇬🇧

ガーンディーは南アフリカ🇿🇦でインド人への差別を目の当たりにして、それまでのイギリスへの忠誠心を改めるんだけど、それはガーンディーがインドやイギリスでは接することがなかった地位の低いインド人と接したから。

少なくてもひと握りのインド人は準白人扱いされ続けた。

念の為だけど、北インドのアーリア人はコーカソイドであり白人だからね。

ここでいう白人はあくまで欧米人たちによる虚構の枠組みであって、彼らの考える黄色人種、つまりモンゴロイドだけでなくインドや中東の人達も含めた括りをを言い換えたのがアジア系だってことを忘れちゃいけない。

日本のメディアはそうした背景をまるで考えず、むしろ自分達の仲間が快挙を起こしたかのように錯覚している。

そして世界の覇権はイギリスからアメリカとソ連に移り、イギリスは先進国ではあってもオワコンと見られてきた。

それを打破したのがサッチャー首相が導入した新自由主義だけど、その結果紳士は食わねど高楊枝という価値観は一変して、金持ってる奴がエラいという風潮になる。

ただでさえ部分的には地位の高かったインド系のなかから出た富豪は、いまのイギリスでは「上級国民」。

なかんずく保守党の方が拝金主義に染まったから、スナク氏のような富豪が招き入れられたというわけ。

だからスナク首相をオバマ大統領のような多様性の象徴、マイノリティの代弁者と考えるのは違う。

かといってまったく期待しないわけじゃない。

アメリカのハリス副大統領と組んで、モディ政権のヒンドゥー至上主義を腐したり、インドとパキスタンの仲を取り持ったりできる可能性はある。

エリザベス女王の死で再燃しているこのような外交問題にも進展があるかもしれないし、大英博物館のコレクションからインドに返還されるものも出てくるかも。

しかしながら、彼への期待はむしろ若さと企業経営手腕の方が圧倒的に大きい。

Y世代ならではの視点を大きく振りかざしてイギリスと世界にインパクトを与えてほしい。

それじゃあバイバイナマステ🧡暑寒煮切でしたっ✨





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