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権力に寄れば権力に下されるよね

こんばんなまらステ🩵Kyoskéこと厚沢部煮切(あっさぶにるぎり)だべさっ✨

リニア開業の遅れが正式に発表された途端、恐ろしいくらい多くの人からの集中砲火に遭い、

失言には違いないけどこれまでも度々してきたレヴェルのことでまた集中砲火に遭って、とうとう辞職を発表した川勝平太静岡県知事。

JR東海と国とメディアで時機を見計らってのことだと思うけど、まあそれはそれとして。

彼の一連の発言や行動って、彼の学者としての著作を読めば理解できる話なんだけど、あーみんな読んでないなぁって。

代表的なところを挙げておくと、

・静岡空港駅を拒否られた腹いせにリニア建設を妨害し続けた

これは前任者の石川前知事から引き継いだ課題かつ、リニアで東海道新幹線のダイヤに少し余裕ができることを前提に主張していたものではあるけれども、リニア建設を止め続けたのは順序が違う

・中国からリニア建設を妨害するよう命じられていた

バカバカし過ぎるけど、何故かこれを本気で信じ込んでいる人多数。

国策と戦ってるから日本の敵、みたいに言う人が非常に多いよね。

しかしながら、学者時代の彼はむしろ御用学者だった。

どちらかというとアナール学派(政治中心の既存史観ではなく、人々の生活文化の視点から歴史を観ることを主張し、他の学問との学際的な研究を取り入れてきた人達)シンパなのに、なんでこんなに権力に擦り寄るんだろうと不思議で仕方なかった。

彼は経済史の学者で、オックスフォード大学🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿在学中から日本独自の近代化を論じてきた。

ここから段々文明史を語り出すようになったことで初期論文を評価した人達のなかには訝しむ人も少なくなかったけれど、これはこれで大きな功績だったんじゃないかな。

そして国土構想を練る側に入り、保守政治家たちと交流を深めていくことになる。母校早大を離れてフットワークが軽くなったからでもある。

そして石川前知事のブレインになって、静岡文化芸術大学の学長になり、石川氏が静岡空港開港と引き換えに辞任して、後継者に名乗り出た。

おいおい、ここまでかよ💦

そしてリニアの件で騒ぎ出したのを見て「あー、らしいな」と思った。

彼は自然環境を愛国のアイデンティティと考えており(著作が後期になればなるほど傾向が深まる)、自然保守と経済保守の闘いが始まったのだけど、

国と闘ってるから反体制的な人物であると捉える人が少なからずいた。

彼のなかでは綿織物の比較研究から文明史、ガーデンアイランドという国策、政治の道に入りつつも自然環境破壊とは闘う、という道筋が一貫してるのだろうけど、世の中はそう見ない。

権力に近付き、権力を得た以上、権力に背けば、権力に刺されるわけよ。

まあ、元から政治家になりたかった人じゃないし、リニア建設を遅らせることで、大井川の水量をなんとかするための時間稼ぎを成し遂げたのだから、それで満足なんじゃないの。

年齢的にはもうリタイアするのかもしれないしけど、なぜリニア工事に反対し続けたのかを、彼の文明観、国家観から論じた著作を死ぬ前に出してくれたらいいと思う。

あと、インドに何も関わってない時期にしか彼の著作に触れてないから、今インド目線で読み直してみたいとも思っている。その前に梅棹忠夫かな。

とりあえず彼が退場してリニアはどーなるのか、的なことは稿を改めて書きたい。

それじゃあバイバイなまらステ🩵厚沢部煮切でしたっ✨

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