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松山ー伊予市、戦うことの方が面倒くさいらしい

こんばんなまらステ🩵🧡Kyoskéこと厚沢部煮切(あっさぶにるぎり)だべさっ✨

今日まで愛媛にいたんだけど、松山から八幡浜まで移動したら1両編成のDEMU(ディーゼルマルティプルユニット)が来てドン引き。

ラッシュアワーは混雑することもあるのか、トイレはなく全部が通勤用の横掛け椅子。

横掛け椅子のことをロングシートと呼ぶけど、ここまでそのものずばりのロングシートはないと思った。

でも乗ってみたら納得だわ。

大洲でキャンプするという子ども達が引率のお店を含めて十数名はいたけど、それを除けば車内には数人しかいない。

そして、その数人のうち半数は伊予市までの間に消えていってしまった。

これは確かに1両で充分だわと。

これに対して伊予市までは伊予鉄道が競合している。(伊予市駅に隣接して伊予鉄の郡中港駅がある)

こちらはEMU(エレクトリックマルティプルユニット)が2〜3両で走っていて、

南関東の人なら井の頭線からのユーズドであることに気がつく車両も頻繁に走っている。

JR松山駅は城下町から少し外れたところにあるのに対して、伊予鉄の松山市駅は城下町のなかにあり、

JRは伊予市の隣の向井原で海沿いルートと、内陸をショートカットするルートに分かれ、どちらも2〜3時間間隔といったところ。松山ー向井原間ではきれいに1時間間隔になればいいけど、実際には続けてきたり、逆に2時間近く来なかったりする。

その間を埋めるため松山ー伊予市間の区間運転があり、伊予市までは架線が張られているためEMUが走る。

これに対して伊予鉄は平日15分間隔、土休日20分間隔と比較にならないサーヴィスの格差がある。

ただ、伊予市駅と郡中港駅の乗降客数は約千人ほどでほぼ拮抗、なんなら前者がほんの少しだけ多い。

これは伊予市以西からの利用があるのと、特急で岡山や高松の方からの利用があるから。

それと伊予鉄の方は郡中港の手前600mのところに郡中駅もあり、こちらも千人程度の乗降客がいる。

JRの場合、郡中駅周辺に行く場合でも伊予市駅を利用することになるから、そこも頭に入れる必要があり、少なくとも松山城下町ー伊予市中心部で見たら伊予鉄が圧勝だろうと。

郡中駅とJR鳥ノ木駅も近いので、伊予市➕鳥ノ木🆚郡中港➕郡中で見るのがフェアだけど、それでも伊予鉄の方が強い。

ただしそーは言い切れぬ部分もある。

松山から宇和島までは特急宇和海が1時間毎に走っている。これは沿線人口を考えればかなり充実しているといえ、松山ー伊予市間を10分足らずで結んでしまう。

伊予鉄は松山市ー郡中港間に24分を要しているのと、極力独立採算を目指す方針の伊予鉄は運賃設定を割高に設定しているため、JR特急との差は260円と少なく、所要時間がこれだけ違えば結構な人数が特急を使っているとも考えられる。

松山市ー伊予市間は伊予鉄とJRが離れて走っており棲み分けができているけれど、伊予鉄の途中駅はほぼ乗降客数が1,000人超えで2,000人超えもいくつかあるなかで、JRはすべて500人未満。

ただし、松山の次の市坪駅については坊っちゃんスタジアムや愛媛県武道館で大規模なイヴェントがあると非常に混雑する。

JRの途中駅は通勤通学に多少は使われているけれど、日中は1時間に1本しかEMUまたはDEMUが走らないから、駅周辺の住民にはそっぽを向かれている。

もちろん通勤通学にすら使われないところよりは遥かに多いけどね。

この差は伊予鉄の長年の積み重ねによるところも大きいけれど、伊予鉄がそこまでできるならうちだってやれる、くらいのことをJR四国は思わなかったのか。

いや、それは絶対思ったはずで伊予市までを電化したのは分割民営化の少し後のこと。それもまだ予讃線のほとんどが電化されてないときに、松山を囲むように伊予北条ー伊予市間を離れ小島として電化したので、松山都市圏を伊予鉄に倣って電鉄化しようとしたのは間違いないんだよ。

そのうち予讃線は高松ー伊予市間で電化して、松山までは高松や岡山から高速の電車特急が走るようになった。

また、瀬戸大橋を通って松山まで電気機関車も走っており、意味がある電化であったといえる。

だけど、松山ー伊予市間では特急宇和海もそーだし、普通もほとんどがDEMUであり、電化の意味はほぼ消失している。

松山駅の高架化工事に伴い、松山駅の車両基地と貨物機能を北伊予ー伊予横田間に移して松山運転所と松山貨物駅となったので、ここまでの電化は意味があるけど、その先は架線撤去もありうる。

ではどーしてJR四国は松山ー伊予市間で伊予鉄と競うことを諦めてしまったのか。

それは宇和海の方が儲かるからだろう。

高松ー伊予市間が完全に電化されるまでは、1時間に1本走る特急の半分が宇和島まで直通する形態だったけど、電化されて松山までが電車特急になったとき、余った特急用DEMUを使って宇和海を1時間間隔にした。これがなかなかに当たったわけ。

1時間に1本宇和海が走るとなると、普通はあまり本数を出せなくなる。

なにしろ北伊予ー伊予市間6kmの間に行き違いができる駅がない。

この時点で伊予横田をそーしなかったのは大きな失態だけど、限られた予算を振り向けるなら客単価の高い宇和海なんだよね。

ということで自分も北伊予ではものすごい待たされて何事かと思ったけど、そーしなきゃいけないだけの理由があるわけよ。

これでは頑張っても普通は1時間に2本で、片方は40分近く間隔が開くようにしかできないので、これでは伊予鉄のように車を持ってる人が積極的に電車に乗ろうとは思わない。

なので申し訳程度に普通を走らせているに過ぎない。

松山運転所と松山貨物駅に併設して南伊予が設置されても、行き違いできるようにしなかった。それどころか南伊予のせいで普通の運転間隔はさらに間延びすることになる。

今後考えられるのは、今治方面からのEMUが松山運転所への回送も兼ねて北伊予まで営業運転する代わりに、伊予市までのEMUは運転を取りやめるということ。そして南伊予ー伊予市間の架線は撤去するということになるだろう。

もし国鉄が伊予横田を行き違い駅にしてJR四国に引き渡してたなら、JR四国はもー少し本気になって伊予鉄と競い、沿線の市街化も進んだかもしれないなぁと。

ということで近郊輸送は伊予鉄、都市間輸送は宇和海、JRの普通は松山近郊も含めてオマケ、というところだね。

それじゃあバイバイなまらステ🩵🧡厚沢部煮切でしたっ✨




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