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寅年企画🐯ベンガルトラに逢いに行こう②ベンガルトラとインド🇮🇳

はじめに

今日も #寅年 🐯企画発動中❗️

今日は #ベンガルトラ#インド 🇮🇳の関係を見ていこうじゃないの。

昨日の話はこちらから🐯

昨年11月16日に #Clubhouse#インドの衝撃 ( #インド大学 )』で話したポッドキャスト版はこちら(約53分)

ではでは早速本編始まるよー、ガオーッ🐯

森の神獣

ベンガルトラは古く #インダス文明 の印章に描かれるなど力の象徴として知られ、 #チョーラ朝 などベンガルトラを象徴に戴く王朝も存在した。

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🟣インダス文明…紀元前2600年頃から紀元前1800年頃までインダス川流域を中心に栄えた古代文明で、インド🇮🇳、パキスタン🇵🇰、アフガニスタン🇦🇫の先史。1980年にモヘンジョダロ遺跡🇵🇰、2021年にドーラヴィーラ遺跡🇮🇳(グジャラート州)が世界遺産登録された。

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🟣チョーラ朝…9世紀から13世紀に南インドを支配したタミル系ヒンドゥー王朝。王都だったタンジャーヴール(タミル=ナードゥ州)のブリハティーシュヴァラ寺院をはじめとした寺院群が1987年に世界遺産登録された。

現代のインド🇮🇳、バングラデシュ🇧🇩ではベンガルトラを国獣に指定しているし、 #虎 を題材にした芸術や創作は数え切れない。

もちろん宗教にも関連してきて、ヒンドゥー教においてはシヴァの妃である力の女神、ドゥルガーの乗り物 #ドゥン として知られるけど、その像は虎ではなくライオン🦁の時もある。

森の民はドゥンを虎と考え、平原の民はライオンと考えたということだと思う。

現在のインドでは虎とライオンは別々の地域に暮らしているけれど、かつてはインド亜大陸のなかで共存していた。東洋の虎と西洋のライオンがぶつかる地がインド亜大陸なんだ。

かくしてインドは虎とライオンが両方棲む唯一の国。これインドの最大の魅力だと思うんだけど、どーして墓と河しか注目されないのかなあ😩

虎は生きてこそ美しい

ヒンドゥー教徒は森を切り拓いてこなかったがけれど、英国が入ってきて森を壊した結果19世紀には虎が人を襲う事例が増えた。

そして「人喰い虎」を殺すことが奨励されて英国官僚やマハラジャ達は虎狩りに興じた。

オスの虎は糞とかを撒いて自分の縄張りをつくって他の虎との争いを避ける習性があって、その中にメスを3匹くらい棲まわせておくというちょっとしたハーレムを作るんだけど、森が壊されることで自分の縄張りを捜す過程として外に出てしまう。そこで人間とぶつかってしまい、襲うようになったわけ。

インドが独立した後も森がどんどん破壊されていったし、毛皮や漢方薬用の骨を獲得するための狩猟が絶えず、20世紀初頭インドに4万頭いたといわれるベンガルトラは70年間で2,000頭を割るまでに激減、絶滅の危機に瀕してしまった😭

#WWF ( 世界自然保護基金)からの勧告と資金援助を受けるかたちで1973年、 #インディラガンディー 首相はこの状況を憂い「虎は生きてこそ美しい」と訴え、虎を保護する「 #プロジェクトタイガー 」がスタート。効果は覿面で、四半世紀で4,000頭を超えるまで回復した🌟

人間には随分と強権を振るう政治家だったけど、虎には随分優しいんだねって皮肉も言いたくなるけど、そういう人だからこそ思い切ったことができるってことかな。

単なる自然・動物保護なら誰でも言えるけど、「プロジェクト=タイガー」によって1400万ドルの森林産業収入が失われたというから、相当な決断。世襲をはじめ様々な批判のある政治家で、最後は銃殺されるんだけれども、この決断に対しては大きな拍手を送りたい👏

しかし、90年代から密猟が増え、経済発展に伴う森林減少もあり再び個体数は減少、2006年には1,411頭まで落ち込んだことが発表された😭

そこで密猟を取り締まるだけでなく、タイガー=リザーヴ(虎保護区)を拡大したり、森林そのものを回復させるために森林開拓で暮らしていた住民を転居させ、 #エコツーリズム を推進させる、足跡による頭数追跡からカメラ追跡とコンピューター解析に変えるなどの努力を重ねて、2019年には再び3,000頭を超えた😍

国民会議政権が始めた「プロジェクト=タイガー」だけれど、ライバルのジャナタ党や人民党の政権もそれを継承しており、虎を守ることは与野党問わずコンセンサスのようだ。

「プロジェクト=タイガー」によって9箇所から始まったタイガー=リザーヴは、転換点になった2006年時点で27保護区まで増え、さらに増えて2020年は3箇所が加わり53箇所になった。約6倍やね。

このうち1985年にはカジランガ国立公園及びマナス国立公園(共にアッサム州)、1987年にはスンダルバンス国立公園(ウエストベンガル州)が世界遺産登録され、2012年に世界遺産登録された西ガーツ山脈(西部6州)には最初のタイガー=リザーヴのひとつであるバンディプール国立公園(カルナータカ州)、メルガート(マハラーシュトラ州)をはじめとして複数のタイガー=リザーヴが世界遺産登録されることになった。

また、これらのタイガー=リザーヴは20%が旅行者に開放され、80%は立ち入りを制限して環境保全に努めている。

これは明後日のテーマなんだけど、旅行者がお金を払うことで、タイガー=リザーヴの維持発展に繋がるのだから、インドに虎を観に行くのは #エシカルツーリズム であるともいえる。

今年は第2回トラサミット開催

Clubhouseでは触れなかった話だけど、今年9月には2010年に引き続き2回目の #トラサミット が開催される。虎の棲息する国が集まり、虎の保護を話し合う会議。この開催年はもちろん寅年に由来している。

十二支は中国🇨🇳近辺の国にしかないと思ってる人が多いのではないかと思うけど、虎のいる国には大抵ある。寅年にトラサミットやろうって言い出したのはロシア🇷🇺。もちろんインドにもあるけど、酉年がニワトリ🐓ではなくガルーダなんだな❗️

さて、前回サミットでは2022年までに世界の虎を倍増させる「 #TX2 」という目標が定められた。

当時が約3,000頭なので6,000頭ってことだね。詳しいことはサミットの報告を待つ必要があるけど、多分達成できてないと思う。

元々取り組んでいたインドやサミットを主導したロシアをはじめ熱心な国もありつつ、そうでない国もやっぱりある。軍事政権が牛耳るミャンマー🇲🇲なんてもう把握もできないんじゃないだろうか。

今年はWWFを中心に虎の報道が増えると思うけど、なにか特筆すべきことがあればこのnoteでも触れていきたい。

トラサミットについてはClubhouseで話そうかな。乞うご期待(笑)

おわりに

明日以降も虎ネタ続くけど、続きの内容を早く知りたい方はポッドキャスト聴いてください❗️

次回のClubhouse『インドの衝撃(インド大学)』の講義は1月24日月曜日20:00〜、LCCエアアジア✈️日本の国内線からは消えちゃったけど😭 インドではまだまだ飛んでるのでそのお話です。

さらに2月7日月曜日20:00〜、インドの山岳鉄道🚞

3月1日火曜日20:00〜は「インネパ」ことインド・ネパール料理店について、友人のアジアハンター小林さんの本が2月24日に刊行されるのでそれに準拠して話します‼️




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