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スーパー特急なら福井まで走ったのか

こんばんなまらステ💙Kyoskéこと厚沢部煮切(あっさぶにるぎり)だべさっ✨

昨日まで3日間、北陸新幹線金沢ー敦賀間開業で並行在来線がJRじゃなくなる前に福井、石川へ青春18きっぷで行ってきたんだけどさ、

敦賀の乗り換え構造の不便さへの批判から、今になってかつて言われてきたスーパー特急方式の方が良かったという声が、ごく少数だとは思うけど出てきている。

スーパー特急とはなにか。

日本の在来線はケープゲージと呼ばれる1,067㎜の英国植民地規格の線路幅なのに対して、新幹線はスタンダードゲージと呼ばれる1,435㎜で英国における世界初の鉄道に使われた規格になっている。

一般的に線路幅は広ければ広いほど、高速輸送及び大量輸送に向いているため、在来線との直通運転ができない欠点があっても新幹線はスタンダードゲージにせざるをえなかった。

仙台ー東京ー博多間は新幹線と在来線が併存できるだけの動線があるけれど、それ以外のところになると併存が難しくなり、とくに特急が走らなくなる並行する在来線の経営が厳しくなる。

そこで新幹線を通常通り敷設することをフル規格と呼びつつそれと引き換えに並行在来線をJRから経営分離する方法、

在来線をスタンダードゲージに改めることで新幹線と在来線を直通運転させるミニ新幹線、

逆に新幹線規格の新線にケープゲージを敷いて在来線特急を高速化させるスーパー特急の3パターンが提示され、各地で議論されたけれど、結局はフル規格➕並行在来線分離という方法が採られてきた。

フル規格の場合は他2方式と比較すると圧倒的な速さ、繁忙期には役に立つ輸送力、そして新線かつほぼ高架線とトンネルの連続のため自然災害に強いという点で魅力が大きかった。

それよりも地元のプライドが大きいのかもしれないけどね。

とはいえね、敦賀のアレを見てしまうとさ。ヤバいでしょ、この高低差。

であるにしたって批判されるべきは、大阪・名古屋からの特急をこれまで通り福井・金沢まで直通させないことであって、フル規格よりもスーパー特急がよかったというのは流石にどーかなぁと思うのだけど。

スーパー特急ならどーだったのか、というシミュレーションはしてもいいのかなとは思う。

スーパー特急としては糸魚川ー魚津間と石動ー金沢間の建設が考えられていた。

また、上越線と北陸本線の間を短絡するほくほく線を高規格の在来線として敷設することで、スーパー特急ルートの一部としていた。

北陸本線はかなり直線の多いルートになっているため、連続して130km/hで走れはしたけれど、県境区間では地形に合わせてカーヴがきつくなっていたので、そこだけを新線にして所要時間を短縮するのが費用対効果が高いからね。

スーパー特急区間はほくほく線と同じ160km/hで走り、直江津ー糸魚川間にいくつかある踏切のない長いトンネルでもそうしたとして、東京ー越後湯沢ー金沢間は最速3時間20分台と思われる。

碓氷峠を除けば連続して260km/hで走るフル規格とは1時間差ということになる。

だとすると、仮にそのまま福井に向かえば、金沢ー福井間ノンストップでも4時間をほんの少し超える。

越後湯沢において現在の上越新幹線新潟や西九州新幹線武雄温泉のような新幹線と在来線特急の対面乗り換えを行ない、かつ金沢ー福井間でも加賀温泉ー芦原温泉間にスーパー特急を敷設、かつ東北新幹線はやぶさや東海道新幹線のようにエアサスによるコーナリング性能向上でスーパー特急区間200km/h、在来線既存区間140km/hに引き上げる、といったことをすれば、3時間50分台にはできそう。

ただ、それでも東海道新幹線米原経由は最速3時間24分なので全然勝ち目がない。

むしろ、米原での対面乗り換えと木ノ本ー敦賀間のスーパー特急化で、東京ー福井間3時間切りを目指すべきじゃないかと思う。

大阪や名古屋から金沢であればサンダーバードやしらさぎの所要時間で充分だったので、芦原温泉ー加賀温泉間のスーパー特急化はしないだろうと考えられる。

ということで、実際には越後湯沢発着のはくたかのうち福井まで走る列車があったので、一部の延長運転はするにしても、スーパー特急であれば原則福井までは行かない、という結論になったはず。

結局、大半が既存の在来線かつ新幹線と直通しない、っていうとこんな感じになってしまうのよね。

だったらばさ、スーパー特急とミニ新幹線を組み合わせてみるのはどーか。

要するに在来線をスタンダードゲージにしつつ、県境区間のような急峻なところだけ高速新線化するという方法。ここだけフル規格という感じだけど、車両についてはミニ新幹線、つまり在来線サイズということになる。

在来線をスタンダードゲージにする場合、秋田新幹線の大曲ー秋田間のようにスタンダードゲージとケープゲージを単線ずつ並べる方法と、青函トンネルのように鉄線を3本並べることで両方が走れるデュアルゲージにする方法があるけれど、貨物列車が多数走ることを考えれば雪が詰まるリスクはあるにしても後者でないと厳しい。秋田新幹線でもほんの一部、青函トンネルの前後の地上区間ではそれより大分長くやっているので、やらないわけじゃない。

また、ほくほく線はそもそもスタンダードゲージで敷設して、現在上越新幹線と交差するあたりで直接乗り入れられるようにする。

この場合、越後湯沢での乗り換え時間はなくなり、かつスーパー特急区間では260km/hまで出すということにしたら、東京ー福井間で3時間30分台にできるだろうか。

米原経由よりは時間がかかるけれど、乗り換えがないのでこの程度の差なら利用されるはず。実際、史実の東京ー敦賀間がそんな感じで米原経由の方が速いのね。

なお、福井ー敦賀間はデュアルゲージにしない。将来においてフル規格にするつもりがないなら、敦賀を東京からの終点にするメリットは基本的にない。

コスト低減や在来線の経営分離を防ぐという観点から悪くはないんじゃないか、という気がしている。ある程度運休期間が発生するデメリットも無視できないけれど。

JR西日本はスーパー特急区間の並行在来線の経営分離を示唆していたけど、新潟・富山県境は泊、入善、黒部といった一定数の乗降がある程度ある駅もあるわけだし、むしろこの区間で普通列車や貨物列車を追い抜けるメリットを考えたら残して一体運用する方が正解かなと。

富山・石川県境及び石川・福井県境は乗降の少ない倶利伽羅、細呂木、牛ノ谷の3駅の廃止はやむをえず、津幡駅東方でスーパー特急と在来線が交差するところから普通列車と貨物列車は津幡方面に乗り入れるようにすればいい。

普通列車と貨物列車もスーパー特急区間を走るということについて頭の硬い国交省がギャーギャー言いそうだけど、欧州や中国では高速鉄道区間でもそーしている区間は多々ある。

スーパー特急とミニ新幹線という枠に押し込めちゃって、こーゆー提案ができなくなっていたことに疑問を感じるよ。

そもそも在来線と新幹線を区別する考え方自体、欧州や中国と比較したら完全に時代遅れ。

北陸本線では溢れたミルクでしかない話だけども、この先羽越本線とかではこーゆーやり方も検討してみてはどーだろーか。

それじゃあバイバイなまらステ💙厚沢部煮切でしたっ✨





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