見出し画像

ラーショ系「◯柏ネギラーメン」からライト家系「王道乃印」へ・前篇

こんばんなまらステ❤️💛Kyoskéこと厚沢部煮切(あっさぶにるぎり)だべさっ✨

横浜家系ラーメンの有名店である「王道家」が、家系ラーメンの源流であるラーショ系に挑戦した店舗「◯柏ネギラーメン」の営業を本日終え、

12月1日よりこの店舗をライト家系の「王道乃印」としてリスタートさせる。

このことについて、前後篇に分けて考察ってほどでもなく、思ったことをつらつらと書いてみたい。

今日の前篇は主に「◯柏ネギラーメン」について、多分明日の後篇は「王道乃印」について書いていく。

ここで自分の立場を明確にしておくと、YouTubeで「王道家」の清水社長にハマり、家系ラーメンとラーショ系に興味を持った

神奈川県出身なので元々家系ラーメンは昔はよく食べてたけれど、近年はそんなにだったところが再燃したかたち。

昔は通り道に「吉村家」「杉田家」「六角家」「壱六家」などがあり、そーゆーところに度々行ってたかたちだけど、今は家系ラーメンのためにわざわざ電車に乗るので、再燃以上ではある。

一方で神奈川県でもラーショ系のないところで育ったので、ラーショ系についてはほとんど食べたことがなかった。

未経験と思い込んでたんだけど、昔平和島の「さつまっ子」に行ったことがあったことを思い出した。

その店名から鹿児島ラーメンと思い込み、食べてみたら全然違ったので期待を裏切られたという悪い印象しかなかったけれど、今思えばとても浅薄だったと悔やまれるばかり。

このような前史はあったものの、清水社長のおかげで興味を持って昨夏総本山の「GOOD MORNINGラーメンショップ」を訪れたのが自分のラーショ歴の正式な始まり。

今ではすっかりラーショ巡りにハマってしまい、最近だと広島や岐阜でわざわざ交通不便なラーショを訪れたりした。

ただ、「ソラノイロ」が先月東京ラーメンストリートにオーペンさせた「革新家TOKYO」にハマ過ぎて、その瞬間から「ソラノイロ」信者になり、同時に「王道家」アンチになった

「ソラノイロ」は後述の理由で「王道家」と敵対してる以上、「ソラノイロ」についていくことを決めたから「王道家」の敵になった。

「ソラノイロ」信者として家系のホームは「革新家TOKYO」、ラーショ系のホームは「ラーショマルミャー池袋店」に移ったけど、「王道家」の味が嫌いになったわけじゃないので、

先日愛知の一宮で仕事あった時に岐阜市の「稲葉家」、千葉市で仕事あった時に市原市の「上総家」に行ってきたし、

「◯柏ネギラーメン」も今夜は流石に行かなかったけど、先日食べ納めをしてきた。もちろん「王道乃印」も初日は避けるけれど年内に必ず行くつもり。

というわけでここからの話は元「王道家」信者の現アンチによる戯言だと思ってもらえたらいい。

なので「王道家」が好きな人はここから先は読まない方がいいかもよ😁

ここからの話の前段として、清水社長は何故ラーショに挑戦しようと思ったのか、というところから入りたい。

清水社長の師匠、「吉村家」創業者にして家系ラーメンの創始者吉村実氏は「吉村家」を創業する前に「ラーメンショップ」で働いていたことは有名。

本人は羽田空港のトラックターミナルに出ていた屋台で働いていた、と言っているけれど、

羽田空港にトラックターミナルなんかない。

平和島、といっても京急の平和島駅ではなく、東京モノレールの流通センター駅がある平和島という人工島に京浜トラックターミナルがあり、そこに出ていた屋台「椿食堂」に彼はいた。

トラックなら羽田空港とは目と鼻の先であり、実際羽田空港の物流関係を担う場所だから、本人がそう呼ぶのも無理はない。

その屋台は京浜トラックターミナルの操業開始とほぼ同時に始まったと見られる。

「椿食堂」は京急の大鳥居駅と穴守稲荷駅の間、環八沿いに物件を押さえて、「ラーメンショップ」のフランチャイズシステム本部である椿食堂管理有限会社と、総本山「GOOD MORNINGラーメンショップ」を置く。

前後関係はよくわからないけれど、吉村氏が働いていたときに「椿食堂」はこれまで仕入れていた「酒井製麺」から自家製麺に切り替えたのを見て、金儲けのための不義理と感じたらしい。後年自家製麺を始めた弟子を追放し、金儲けに走ったと批判するのはそのため。

そこで吉村氏は横浜の磯子に「吉村家」を立ち上げた際「酒井製麺」に声をかけてここから二人三脚が始まる。

「ラーメンショップ」は元が屋台なので豚骨をそんなに煮込んだりせず、肉の出汁を取るために使う。「吉村家」は豚骨自体ももっと煮込むし、鶏油も使うけれど、やはり肉出汁を基本にした。

清水社長はここに目をつけた。最近の家系ラーメンはこのことを忘れて、単なる豚骨スープになっていないだろうかと。家系ラーメンは肉出汁の基本に帰るべきだと。

これらの味が幾重に折り重なるのが清水社長のいう本物の家系ということになるらしい。

以上の話は清水社長が一般的にYouTubeその他で語っていることだけども、実はそれだけではない。

清水社長自身がラーメンに興味を持ったのが、高校生の頃に食べていた「ラーメンショップ」なのだという。

清水社長は表向きは家系ラーメンの原点追求を語っているけれど、実は清水社長自身の原体験でもある。

ここを踏まえておかないと、清水社長があれだけラーショ系にこだわる理由が理解できなくなってしまう。

清水社長は自家製麺を始めたことで吉村氏の怒りを買い破門されるけれど、色々な発言を総合すると清水社長は自ら吉村氏の下を離れたのではないかと。

もしかするとその理由のひとつに家系とは別にラーショをやってみたい、というのがあったんじゃないかなって。

元々は従業員への教材としてラーショ系を創り始め、いつしかイヴェントというかたちでラーショ系を出し始める。

当時は近所にある「こってりラーメン誉」をパートナーに考えていたようで、味噌は「誉」から仕入れていた。

「誉」は元を辿れば「ホープ軒」の系譜で、「椿食堂」の創業者も「ホープ軒」出身という噂がある。

出身であるか否かは別にして、中華そばとは別の東京豚骨と呼べる流れのなかに「ホープ軒」もラーショ系も位置するのは確実で、屋台から生まれた系譜であるから、「誉」がラーショ系に興味を持つのも当然といえる。

ただ、どこかのタイミングで「誉」はラーショ系構想からは離脱した様子。

先日清水社長が「つじ田BOXチャンネル」のLIVEにおいてもう「誉」とは組まないという旨を話していた。知る限り本件初の言及であり、ナイス質問だったと思う。

この「つじ田BOXチャンネル」が清水社長のラーショ系構想を大きく翻弄する場になった。

ここの企画でラーメン会議の場で我らが「ソラノイロ」の宮崎店主と出逢い、意気投合。

所沢市で一緒にラーショイヴェントをやるなどのプロセスを経て、一緒にラーショ系の店を出す話が進んでいたのだという。

そして柏より1年早く池袋の元々「ソラノイロ」の支店があったところに「ラーショマルミャー」がオーペンする。

店内には「王道家」の無限にんにくと刻みしょうがが置かれており、「王道家」で修行したようなことも言っていたけれど、清水社長からのアナウンスがないのが謎ではあった。

その実は宮崎氏と「つけめんTETSU」創業者でFIREした今は「伊蔵八中華そば」などを手掛ける小宮氏が立ち上げたブランドで、宮崎氏と小宮氏は互いが個別に経営し、ブランドをシェアするかたち。

また、恐らく両者出資で丸猫商事株式会社が立ち上がり、「ラーショマルミャー」のフランチャイズ展開を統括するようになった。実際、宇都宮と高崎にフランチャイズ店がオーペンしている。

清水社長と宮崎氏は共同出店に向け話し合っており、清水社長は無限にんにくと刻みしょうがの作り方を宮崎氏に伝授した。

ただ、プロダクトの内製化プロセスを巡って両者の折り合いがつかず、宮崎氏は小宮氏にパートナーを乗り換える。

のちに清水社長は「色々教えたのに勝手に始めやがって」と憤慨していたけれど、不思議なことに清水社長は小宮氏に対してこの件でまったく恨んでいる素振りがない。

そんな波乱もあったけれど、清水社長としては一時移転していた「王道家」の取手から柏への帰還(結局取手も残すことになり今でも名目上の本店は取手)、東京進出(「IEKEI TOKYO」)という大きなプロジェクトを終え、いよいよ昨年、ラーショ系の出店に向けて動き出すことになる。

柏駅西口に居を構える「王道家」とは逆側の東口に物件を一棟丸々押さえ、「柏ラーショ」をオーペンするのに至るけれど、なんだかんだ当初より半年は遅れたんじゃないだろうか。

出店する前から「誉」の撤退、「マルミャー」に先を越されるといった波乱がありつつ、「つじ田BOXチャンネル」で知己を得た「つじ田」創業者辻田氏、「バリ男」岩崎店主の出資や協力も得て船出が始まる。

ただ、2つの更なる波乱が襲い掛かる。

まず宮崎氏が怒鳴り込んでくる。

何と「マルミャー」が「ラーショ」の商標登録をしており、「柏ラーショ」は商標権侵害だというのだ。

恐らくこれを丸く収めたのが小宮氏なのだろう。

小宮氏は度々、こちらが訴えられないために商標登録をするのであり、こちらから他を訴えることはなくオープンソースだと話しているし、

商標登録よりも先に清水社長が運営会社としての株式会社ラーショを立ち上げていたのも事実で、小宮氏はそこに目をつけ上手く丸め込んだんだろうと推測している。だから小宮氏は清水社長に敵視されていないのだ。

もうひとつ、初代店長が残業代の未払いを訴えて退社してしまう。

この人物は元々は北陸に本店のあるラーメン店の東京支店で店長をしていた頃から清水社長の熱狂的な信者として知られており、この店の東京撤退と「柏ラーショ」の当初のオーペンのタイミングが上手く重なったことから抜擢されたかたち。

そもそもの採用形態にミスマッチがあったようだけれど、清水社長は残業代を全額支払う意向は見せていたため、恐らく本件は既に解決していると思われる。

退社後は清水社長を腐すリツイートを繰り返していたこの人物のSNSアカウントは現在消滅しており、精算と引き換えだったのではないか。

清水社長非公認の「王道家」出身者による新規店舗の宣伝をしていたため、そこの副店長にでもなるかと注目されたけど、結局祝い花を出しただけで関与はしていなかった様子。

年末年始の初代店長の辞職前後は味もオペレーションも荒廃したけれど、「バリ男」岩崎氏の協力もあって冬の間にかなり持ち直してはきていた。

辻田氏・岩崎氏ラインからの更なる助け船として、木場「豚と脂。」を成功させた「赤坂あじさい」の新橋物件の再生ツールとして「王道家」のラーショ系業態が投入されることになり、今春「◯新ネギラーメン」がオーペン。

この店は柏と違い月商一千万を超える大ヒット業態になった。

これを受けて、今夏「柏ラーショ」を「◯柏ネギラーメン」にリニューアルすることになる。

味とメニューを新橋側に揃えつつ、恐らくは「マルミャー」側との取り決めでラーショを名乗らなくなった。

結局これも上手くいかなかった、というか「柏ラーショ」時代に提供していた味噌ラーメンがなくなったことでかえって集客が落ちたんじゃないかと思っている。

自分自身、新橋側に味が揃えられたらわざわざ柏まで食べに行く必要が無くなってしまうので行かなくなった。

そして結局、「◯柏ネギラーメン」は閉めて、ライト家系ラーメン「王道乃印」に業態転換することが決まった。

「◯新ネギラーメン」は今後も残るし、

現在清水社長は辻田氏・岩崎氏とともに若者に店を与えるプロジェクトを進行させておりここで取り扱うラーメンは「豚と脂。」、「ネギラーメン」、もうひとつの何かのフランチャイズだとされているから、清水社長の「ネギラーメン」は今後も店が増える可能性はある。

若者には店ごとプレゼントするけど、通常のフランチャイズオーナーも受け付けるようだし。

ただ、柏駅東口については夢破れたというところか。

上手くいかなかった理由としてはまずコストかな。

ラーショ系って清水社長がベンチマークにしていた船橋市の「かいざん」や日本一のラーショと言われる「ラーメンショップ牛久結束店」など一部の繁盛店を除けば、店主ワンオペや夫婦などで細々とやっている店が多い。

立地だってロードサイドが多いわけで、人件費や家賃に金をかけるものじゃない。内装だってキタナシュランが多いし。

反面こちらは「王道家」と給料は揃えているだろうし、柏駅近くでビル一棟借りたら家賃もそれなりにするだろうということで、そもそもラーショ系の集客力に見合うとも思えない。

「◯新ネギラーメン」の方は集客良くて、家賃高くてもうまくいってるけどね。

家系と違ってラーショ系ってこんなもんじゃない❓っていうくらいの客入りは、家系がベースになっているビジネスモデルには合わない。

それに加えてパンデミック前のように夜遅くまで呑み歩く人は減ってしまった。新橋はそれでもまだまだ夜賑わってるけど、郊外ではもう夜の経済は見込みづらい。

味については前店長が飛んだ前後を除けば、リニューアルの前も後も美味しいと思うんだけど、ラーショコミュニティでは酷評が目立つ。

ラーショばかり食べてきた味覚からすると何かが違うらしい。

この一年、結構な数のラーショ食べてるけど、そればかり食べてるわけじゃないから、その違和感に自分は気付けない。

ラーショ好きな人って毎朝近所のラーショ行って、休日はラーショ仲間と何軒もハシゴみたいなことやってるからさ。

味ではなく空気感なのかもしれないね。

兎に角、ラーショ好きは柏に一度は来てもリピートしない。

小宮氏も似たような酷評をされ、これでは儲からないと考えて自身の「マルミャー」を閉めてしまった。

したがって現在残っているのは宮崎氏の店とフランチャイズのみとなっている。

ちなみにいつの間にか「マルミャー池袋店」の卓上から王道家直伝の無限にんにくと刻みしょうがは撤去されている。清水氏が「ラーショ」を名乗らない代わりに宮崎氏は清水氏のノウハウを使わないという取り決めがあるのだろうか。

結局、「◯柏ネギラーメン」も「マルミャー」も共通して言えるのが、ラーショ系の弱みは持ちながら、ラーショ系の強みを持てていない、というのが敗因なのかなと。

まあ、新橋で残ったんだからこれで良しとするしかないね。

比較的厨房スペースに余裕のある野田市「神道家」や取手市「王道家本店」でメニューとしてネギラーメンを置いてもいい気はするけど、

清水社長はそういうものを中途半端と捉えそうな気がする。ゼロかヒャクか、みたいな。家系とは別の運営会社をつくったくらいなんだから。

個人的には新橋で食べれるし、むしろそれまでの柏の味が無くなってしまったことの方が寂しいかな。

ということで多分明日、明日書かなくても今月中には後篇として「王道乃印」についてやろうと思うので、そっちもよろしくね✌️

それじゃあバイバイなまらステ❤️💛厚沢部煮切でしたっ✨


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?