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特急すずらんは本当にオワコンか

こんばんなまらステ💚Kyoskéこと厚沢部煮切(あっさぶにるぎり)だべさっ✨

札幌と室蘭を結ぶ特急すずらんの利用率が3月のダイヤ改正以降低迷しており、JR北海道は特急でなくてもいいのではないかと言い始めている。

これが特急料金無料の快速になるのか、すっぱり廃止になるのかは明言されていない。

もう少し細かくて見ていきたい。

元々は旭川ー札幌ー室蘭のライラックという特急だったけれど、1992年に新千歳空港駅ができた際、ライラックが新千歳空港に乗り入れたため、別途札幌ー室蘭間の特急としてすずらんが新設された。

札幌ー函館間の北斗、一時期スーパー北斗というのもあったけれどさておき、北斗系は函館まで行くので停車駅が少なく、すずらんは昔の急行列車の流れを組み停車駅が多くて遅かったため、札幌ー東室蘭間でも北斗系の方が利用されていた。

そこですずらんに関しては長らく往復割引切符が発売されており、3月のダイヤ改正前夜時点ではすずらんの自由席が往復5,230円。

これに対して正規だと片道で自由席4,690円、指定席5,220円。そもそも運賃が2,860円なので、往復割引切符は普通運賃より安い。

ところが3月のダイヤ改正をもって自由席を無くし、往復割引切符もなくし、その代わりえきねっとでの割引を拡充し、最安で片道2,860円とした。

その結果同じ施策をした他の特急はまだそれなりの利用がされているけれど、すずらんは利用率が激減してしまった。

そして並行する高速バスの利用率が上がっているほか、普通列車も混雑しはじめた。

えきねっとはかなり敬遠されており、それなら特急じゃなくていいんじゃないか、って話になっている。

すずらんは札幌ー東室蘭間を90分前後で結び、北斗は85分前後。

ゆうてそこまでの差はなく、すずらんの利用率が低いというのはちょっと不思議。

普通列車、といっても札幌ー南千歳間は快速エアポートに乗ると、だいたい140~150分くらいで、高速バスもそれくらい。

高速バスは片道2,500円、往復4,680円。回数券による割引もある。

すずらんと快速エアポート➕普通列車や高速バスと1時間近い差があり、本来であればある程度価格が高くても棲み分けがなされて然るべきではないかと思うけども。

結局これはコスパとタイパのバランスの問題だと感じる。

1時間差にどれだけのお金を払えるかなんだよね。

高速バスと比較したら、現在の正規料金は片道2,720円、往復だと2,880円差。1時間差でこれは高いと思う人が多いだろうと。

もちろんえきねっとなら大幅に縮まるけれど、何度も言ってるようにいちいち会員登録させるのが面倒過ぎる。

JR北海道をはじめ多くの鉄道会社は慣れの問題だと思ってるのかもしれないけど、鉄道って基本的に個人情報を差し出さずサクッと乗れるものだからね。

このことを理解しない限り、ビジネスパーソンを囲い込む目的のエクスプレス予約・スマートEX以外の鉄道ネット販売は絶対に普及しない。

ネット販売自体の改善も求めたいけど、現時点では券売機でサクッと買える切符での割引を求めたい。

適正価格を探るなら往復6,680円。つまり高速バスの往復からプラス2,000円。

人はプチ上質なものに千円札を喜んで出すのは、JALのクラスJを見ればわかること。

クラスJから売れていくし、ANAのプレミアムと違って客層もまあ普通。

JR北海道としては、普通列車より安い特急を走らせる意味なんかないから、乗車率を減らしてでも値上げしたいと目論んだ。しかし、思惑以上に乗車率が低くなり過ぎて赤字が嵩んでしまっているのだろう。

だから廃止なのか快速化なのかってことでヤケクソになっている。

それよりは適正価格で競争力を持たせた方がいいように思うのだけど。

んで、所要時間的には大差ないのに北斗とすずらんで乗車率に差が出る理由は、もちろん東室蘭より先に行く人が乗っていることもあるけど、南千歳や苫小牧から東室蘭より先に行く人が乗っていることも大きい。

いま北斗は5両編成で11往復、すずらんも5両編成で6往復だけど、北斗を3両編成にして、3両編成または6両編成ですずらんと統合した17往復としたらどうか。

つまりすべてを函館まで行かせるというわけ。

6往復は東室蘭ー新函館北斗間ノンストップにして、東京ー東室蘭間5.5時間以内にすると空路に太刀打ちできる。

一方で6往復を幌別・鷲別に停めて札幌からの足を残せばいい。

そして高速バスと対抗する札幌・新札幌ー登別〜東室蘭間において往復割引切符を発売すればいい。

すずらん用の電車特急車両は旭川系統と共通運用だから、余るってこともない。

札幌ー沼ノ端・苫小牧間については、快速エアポートがある以上特急の領分じゃない。

南千歳で快速エアポートと接続する普通列車を1時間に2本走らせる代わりに高速バスを廃止するのがバスドライヴァー不足の時代には求められることじゃないだろうか。

なお、快速エアポートは特快・区快の設定で運転間隔がバラつき、混雑にもムラが出てしまっている。

特快と苫小牧・室蘭方面の普通を接続させるのが筋だけど、特快の混雑が加速してしまう。

停車駅を以下のように分散させ、それぞれを30分間隔、トータル10分間隔にすれば、所要時間を揃えられ、混雑も平準化する。

A:苗穂・白石・平和・新札幌・上野幌・北広島・南千歳
B:新札幌・北広島・島松・恵み野・恵庭・千歳・南千歳
C:新札幌・北広島・恵庭・サッポロビール庭園・長都・千歳・南千歳

南千歳始発の普通苫小牧、室蘭行きはAと接続することで、苫小牧からエスコンフィールド北海道の最寄駅である北広島への速達性も確保でき、白石で岩見沢方面へも連絡できる。

快速エアポートと快速すずらんを南千歳まで連結する方がいいかもしれないけどね。

新千歳空港客の混雑もそーだけど、途中駅からの乗客と混ざって混雑するわけだから、これは結構理に適ってるんだわさ。

長い編成はエスコンフィールド北海道の輸送にも活躍するし。

ということですずらんはオワコンか、という問いに対する回答としては、

価格設定でまだまだ競争力は持てるけれど、北斗の増発に回すなどかたちを変えたらもっと活躍できる、というところかな。

それじゃあバイバイなまらステ💚厚沢部煮切でしたっ✨

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