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眠気と痛みの狭間で

『私、頑張ったよね』…

何度となく聴いてきた、患者さんがご自身を納得させるために発した言葉です。
ご自身が、自分で自分を抱き締めることを許すように、鎮痛剤の使用や変更を受け入れ、緩和ケアを受け入れ、辛さを手離していかれます。
共に病と戦い、伴走されてきたご家族も、辛さが緩むその時に、一緒に安堵の表情を見せてくださいます。


やがて時が過ぎ病期が変化していくと、
オピオイドも、レスキューも、アセトアミノフェンも、NSAIDsも、ステロイドも…限界突破していって…
肩凝りや、マットの硬さや、シーツのシワや、湿気や、冷えや、不安に向き合って、とことん寄り添うケア体制ができていたとしても…

「眠気」に、手伝ってもらわなくてはならない時がきます。

どのような眠りなのかなど、その様子は、時と場合と人によるので、お一人お一人の状況を全部まとめて表現する言葉は、見つからないです。が、本人の気持ち、家族の希望を尊重した中で、医師が丁寧に説明し、時には何日もかけて納得の行くスタイルを探し、お一人お一人のオリジナルな治療の形を作っていきます。

『痛みをなくせないから、眠気に手伝ってもらうってさぁ折り合いをつけながら生きるのと同じだね。そういうの得意だよ。』

そんな風に話してくださった方もいらっしゃいました。


命の尊さを、気高さを、唯一無二の魂を、関わる私たちに示してくださいます。

穏やかに
和らぐ


読んで字の如くの関わりを、お届けすることの出来る医療者でありたいです。



どこに居ても、どんな状況でも、ひとりひとりが自分ならではの生き方で日々を過ごす事が出来たら、素敵です。

精一杯の自分を、大切に素直に生きるために…
支える人も支えられる人も、誰にだって支えが必要だから、困ったら、辛かったら頼っていいし、支えられていい。

穏やかに和らぐ様は、愛する人同士の抱擁に、似てるなぁって思います。

7月ころより、がんサポートナース養成講座とは、別に『緩和ケア講座』初級が開講されます。
ご興味のある方は是非に⬇️のび太🐱からリンクに飛んでみてください。講座のお知らせが、いち早く届いたりします🙇‍♀️⤵️


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