母ゆずり

こんにちは。
この記事を読むすべての人へ、とにかく挨拶だけはしておこうと思う。

というのは、ここから先、読んでも大して面白い内容は書いていないからである。嫌な予感のあるうちにそっ閉じしてほしい、というのが私の本音です。

私は普段、Twitterで生きている。Twitterのアイコンが四角く、いいねではなくふぁぼと言われていた時代を超えてきた。Twitterは私のホームである。

しかしこの度、「Twitterじゃなくてブログを書けばいい」という声を聞いた。
それがnoteに手を出した理由だが、これがブログなのかはよくわからない。普段見かけるnoteは、なんかお役立ち情報とか、お気持ち表明が書いてある気がする。よくわからない。

とにかく、Twitterでは阿鼻叫喚、叫び戸惑いなんの身にもならない呟きをしては醜態を晒している私だが、少し高尚な文でも書いてみよう……と思ったわけである。ちゃんとした文章も書けるよ。

そしてこの記念すべき第一回目の題材として選んだのが、ピーマンである。

ピーマンと私

なぜこんな話を書くに至ったか、理由は至極単純である。今日の夜ごはんがピーマンだったからだ。

そもそも、私とピーマンが人生で交わった機会はそう多くはない。
「嫌いではないが、『食べよう』!とはならないもの」、「食べろと言われれば食べるが、自分から進んで食べないもの」、それが私にとってのピーマンであった。
てか皆そうじゃない?ピーマンって嫌いな野菜ランキングに入ってない?

そんなピーマンの概念が崩れたのが、高校二年生の夏のこと——。

私は高1の時に家を出て、高2になって二つ年上の姉と二人暮らしを始めた。姉は私より遅く起き、私より遅く帰ってくる。なので、料理は自分でしていた。買い出しに行くのも当然私である。
その日、何を血迷ったか、1袋108円のピーマンが目に入った。そのころはやたらキャベツの千切りにハマっており、やたら胡麻ドレッシングをかけて食べていた。そろそろ他の野菜に移行しようかと思うのも当然かもしれない。

ともかく私はそれを買って帰った。買って、ちょっと後悔した。 
なんでピーマンを買った……?
でもまあ、そんなに好き嫌いのない私である。ピーマンは無関心の類である。
たまたま手に取っただけに過ぎないし、美味しくなくても、私とピーマンはそこまでの関係だったということ———。


結論から言おう。
美味しかった。


それはもう美味しかった。ピーマンを細切りにし、フライパンで炒め、じゅわっと醤油をかける。ただそれだけの料理である。
私はこれまで、こんなに美味しいものと出会えずにいたのか?
それは地学の担当教員であったおじいちゃんが、そのずんぐりむっくりとしたシルエットから放ったド派手なモーション、「びっぐ、ばーーーん!!」を見た時と同じ衝撃であった。なんだこれは。月並みな表現だが、まさしくビッグバンである。

つやつやと光るその表面、立ち上がる香ばしい匂い、しゃきしゃきという歯ごたえ、どこかほろ苦い青臭さ。 
伝われ。

それ以降、ピーマンのおいしさに目覚めた私は、今でもしょっちゅうピーマンを食べる。ピーマンのいけずなところは、夏以外は高いというところ。今でも少々高いお値段(京都の物価が高いのかもしれない)だが、袋いっぱいのピーマン(198円)を購入したので、ここ最近は毎日お世話になっている。

ここまででなんとなく察しただろうが、私はたいして料理が上手くない。というか、自分で作って自分の胃に入る、出来上がってわずか数分後には手を付けてしまうのだ、まあ食べられればいんじゃないの、って感じである。
美味しくて見た目のいい料理を作るよりも、めんどくささが上回るだけなので、他人の料理の写真は好きです。

そんな私の好きな調味料は醤油である。
肉でも野菜でも、まあだいたい醤油を入れて炒めればいいか、と思っている。実際それが一番おいしい。
だがしかし、関西の醤油は塩辛い。鹿児島の甘いしょうゆでなくては生きていけない。関西の醤油に泣いた私は、両親からの仕送りにたびたび醤油を要求している。

これは完全に余談だが、私の両親はボケボケしており、昨年10月にこたつを送り付けてきたのだが、こたつの天板と周囲に巻いただけの段ボールの間に、なんと醤油(1リットル)が押し込められていた。
玄関まで荷物を運び、降ろしてみたらごろごろと醤油(1リットル)が転がったときの配達員の「………?」という顔を私は忘れることができない。あれはまさしくスペースキャットであった。
ついでとはいえ、そんな運ばれ方をされた醤油も、抱き合わせにされたこたつも、運んできた配達員も、そして私も、誰も幸せじゃなかったと思う。



そんな私の推ししょうゆはこちらの「母ゆずりこいくち」。
かけるだけで、ピーマンだろうがなんだろうがおいしくなる魔法の調味料。

ぜひご賞味あれ。

http://www.kaneyo-soy-shop.com/1000/hahakoi.php






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