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5度目の恋で結婚できました。~ヨリトのざぁこ♡史~

さて今回の動画は個人的にまたやってみたかったゲーム実況をお送りする。

【単発ゲーム実況】あの情報は本当か!?1991年データの強化補正されたらしいカープで挑むスーパーファミスタ配信第二弾!(vs.阪神、大洋)



が、例によってゲーム実況にコンセプトなどないのでこれを機会に2月末に手に入れた自分の機材紹介でもさせてもらおうと思う。
普段は動画の事ばかりのライナーノーツになってしまっているのでこういう機会もないと書くチャンスがね笑


今回は原稿用紙にして約18枚分。非常に長いものとなってしまうがもしよろしければお付き合いいただければ幸いだ。


ただ僕は機材自慢をするのは個人的にはあまり好きではない。
というか意味がないと思っている。
プレイヤーによってどの機材がいいかなんてものは十人十色であり、極端な言い方をするなら2万円の機材ですごい人もいれば200万円くらいの機材で大したことない人だっている。僕の経験上ね笑


プレイヤーなら何かの参考になるかもしれないが、プレイヤーでもない人に自分の機材自慢をしても何も響かないしわからないだろうと思っているからだ。
例えば僕は野球が大好きであるが(というか基本的に野球以外のスポーツに興味がない)ゴルフは退屈で嫌いである。
もちろんゴルフを好きな人を否定するつもりは全くないが、ゴルフのクラブをどれだけ力説された所でその機材がどれだけ素晴らしかろうと高かろうと興味が湧く事もないので時間の無駄に感じてしまうからだ。



そこで今回はドラムの機材紹介というよりもそれも語りながらの昔話にさせてもらおうと思っている。
単にドラムの話だけでもなく何か読んでいただく方にも何かしら繋がるような話になればいいのだが笑



ただ前置きとしてこれは言わせてもらいたいのだが、ドラムが自分の機材を欲しくなった時にまず欲しがるのは足のバスドラムのキックペダルの部分か

基本的なビートを打ち出すスネアドラムであると思う。


多分シンバルから買う人はまずいないはず笑
そしてドラムではこのキックペダルかスネアがまず大事で、自分のものが欲しくなるのもこの部分なのだ。
もちろんライブハウスやリハーサルスタジオにも備え付けのものがあるから、持たなくても音は出るんだけど。
なんでかって言うとまあ深い理由は色々あるんだけど、端的に語るなら曲を叩く時に常に音を出していないといけない部分だからかな。
だとすれば一番自分の気持ちいい所でやりたくなるから。
ただ基本的にはドラムは消耗品のスティックさえ持っていればドラムがある所では叩かせてもらえる。



そして今回の話はこのスネアドラムの話である。



いつかのリメイクやリテイクの記事でチラッと書いたが僕には生涯変わらない一番好きなバンドがいる。
僕はもともとドラムではなく上京してから自ら望んでパートチェンジした。
そしてその時にそのバンドのドラムがHPで公開していた好きなメーカーがラディックカノウプスというメーカーであった。


そこで僕はまず自分の機材が最初に欲しくなった頃にその二つのメーカーから購入する事に決めた。

2003年に地元廣島に来てくれた時のライブでのドラムの音が僕の理想の音だったからだ。

余談だがこのバンドは廣島は集客が悪かったのかこの年以降2度と廣島には来ていない笑
だから僕は大阪まで遠征して追いかけていた。
それほど好きだった。
逆に東京に来てからは自分の事で忙しいのもあり一度も見ていないのはなんか皮肉なものだが。



しかしこの時点で僕はミスを多くしすぎている。

まず第一に

僕はこのスネアドラムのチューニングや構造を知らなかった。その時点ではね。
知らないから買って研究するという考えもあるのだろうが当時は東京に来たばかりでそんな突き詰める頭はなかったし、そのつもりで買うわけでもなかった。

第二に

ライブにはライブスタッフやPAというものがありドラムに限らず楽器の音はエフェクトがかけられ加工されている。つまりライブで聞いたその人の音は純粋なそれではないかもしれない。という事も分かっていなかった。

第三に

その人の好きなメーカー、使っているメーカーがそのカノウプスラディックであるとしてそのライブで聞いたものはどっちかがハッキリしていない。
今みたいにその人が上げているツイッターとかでセッティングを見たりしたわけじゃないし。まずその時ツイッターないし。
もしハッキリしていたとしてもそのメーカーの中にも色々な材質やサイズのスネアがありやはり何を使っているかがハッキリしない。
何なら好きと言っているだけで契約は別のメーカーとしているかもしれないのでそれを使っているかの確証もない。

第四に

では他のメーカーの機材はどんなものかという事を試していない。
つまり比較対象の検討も検証せずその人が使っているからというだけで、得体も知れないものを盲目的に信じて購入しようとしている脳死状態。
自分を疑うという所に至れていない。




これだけのミスを犯して(もちろんその時ミスとは思っていなかったが)何かを買おうという事自体が間違いである笑

さてそんな所でそろそろ本題のドラム紹介をしていこうか笑





購入を決めた僕は雑誌などで調べていくとカノウプスは比較的新しい日本のメーカー(1981年設立。余談ながら僕の誕生日と同じ3/1)ラディックは老舗の外国メーカー(1909年設立)という事が分かった。
その中でもとにかくラディックブラックビューティーというものが名機であるらしい。

早速楽器屋に行った所値段はあまり覚えていないがとにかくブラックビューティーは高い記憶がある。これはとにかくドラムなら一度は試したくなる、憧れるというらしい本当に名機の名機なのだ。
しかしお金がなかった僕はその隣にあった別のラディック製品を購入した。
僕の初めてのスネアはラディックだった。
それがこちら

ラディックのLM404だ。(サイズ5インチ)
それにどうせこれもラディックだし黒いボディーだしブラックビューティーみたいなもんだろうと思ったのだ。

クソバカである笑
詳しくは後述するがブラックビューティーのブラックっていうのはそもそもそういう事じゃない笑




学生の頃など部活に関しても僕は形から入る事が多い人間だった。
また言い訳になるのだがバンドをどう動かすかのブレイン役をやる事が多かったので買ったのは良いもののメンテナンスやチューニングなどが全く分からなかったし、知ろうともしなかった。
そうするとどうなるかと言うと、せっかく高くてそれなりにいい物をこの時点で買ったのにリハーサルスタジオやライブハウスの備え付けを使いだした。
荷物が増えてしまうし、何より備え付けは当然のことながらきちんとチューニングがされているものが多いからだ笑



そんな日々もしばらくして…
東京に来て何個目かに組んだバンドで、メンバーと一緒に楽器屋に行った時に目についたスネアがあった。色がとにかく良くキラキラの色で気に入ってしまった。
しかもメーカーはカノウプス
また前回のラディックは金属であったのだが、その一番好きなバンドのドラムは木のドラムを現在使ってる事が分かった。(廣島のライブで使っていたのがそれとはわからないが)
それは木だったため即購入した。
それがこれである。

The Maple Snare Drum6.5
※色は紫だったのだがそれは検索してももう生産終了で該当しなかった。



しかし依然として僕はチューニングやメンテナンスはわからないままだった。
またその頃から東京での生活が軌道に乗り始めバンドのファンも増え始めた。
だから余計にドラムの事どころではなくなった。
ドラムをちゃんとやらなくてもファンは増えたし。
そんなわけでいつしかそれも前回と同じ、家のクローゼットで眠る事となる。

全く持って進歩のないやつである。


スネアというのは端的に言うと銅が深いほど「ボスッ」「バスッ」という音になり重さと低音が増す。
浅いほど「パアン」という軽さと高音になる。

一般的にはドラム名の後にある5や6.5というのがその深さの数字だ。あくまで一般的であってラディックのようにそうではない場合も稀にあるが。
僕があの時2003のライブで聞いたのは「ドパァン」という重さも高音もあるものだった、それが理想だった。
チューニングもロクに出来ていないカノウプスの6.5ではボスッという気の抜けた音しか出る事はなかった。
だがこのドラムはあの時の2003のあのドラムではない、という事だけはわかった。



そこからさらに時は経ち、僕は初心に戻ろうとふと思ってみた。
今は違うが僕がまずドラムに憧れるきっかけになったあの某JAPANの人だ。
そしてあの人が使っているドラムメーカーと言えば…YAMAHA。
ネットで何個か探してまた好みの色を見つけたので即購入。

だから形から入るなって言ってるのになぜ何年やってもそこから入るのか僕は笑


YAMAHA メイプルカスタムアブソリュートASD0544
これも僕が勝ったものは白銀の色だったが既に生産終了になっていて該当画像はなかった。
ああ、持ってないんだよね。
新しいの買う時にこれらは全て下取りしてしまうから。

これが3つ目のスネア。
だが今回は前回の失敗を元にサイズ4インチの今までにない浅めの銅を買った。
材質も木で。
これは当たりで成功だった。
余談ながら「アブソリュート」とは絶対のという意味があって好きな言葉で、この「アブソリュート」とその頃曲しか知らなかったが言葉の響きが気に入っていた「メグメル」(CLANNADのあれ。ゲームはその頃まだ知らない)を組み合わせたのが今も僕の変わっていない携帯キャリアのメールアドレスだ。



僕の人生においても現時点では一番長く付き合ってもらったものだ。
またこれを買った時に僕のバンドは最高潮で事務所も付いた。



そのバンドでの初めてのレコーディングの時は忘れられない。
依然としてチューニングもメンテナンスも全く出来てない僕はプロデューサーや社長にこってり絞られる事となった。

お前こんなことも出来ないの?
お前がやってきたものって本当にドラムなの?


無理もない。
足し算や引き算も出来ないのに掛け算や割り算をやろうとしていたのだ。

地元から夢見ていた東京に来てバンドだけで飯を食わせてもらう。
その世界に踏み入れた瞬間に僕を待っていたものは強烈な洗礼であった。
そしてやっとその人たちに教えられドラムのチューニングやメンテナンス、細かいオプションなどにも初めて気が配れるようになったのである。
全く僕は遅咲き(咲いていないかもしれないが)というか、いちいち遅いのだ。気が付くのも目が覚めるのも。



その頃まで僕はそれまでのリーダーをやったバンドや別れたバンドのメンバーにムカつきもしていた。一緒に夢を語り同じ釜の飯を食ってきたのに裏切られたような感覚でいたからだ。
でもよく考えると、僕のような何もわかっていないドラムとよく一緒にやってもらったものだと逆の目で見れるようになっていった。
そもそも自分の武器のメンテも出来ないやつがバンドを仕切ってしまって申し訳なかったとすら今は思っている。



時間は流れ、その最高潮のバンドも何回かのメンバーチェンジを経てついになくなる事となってしまった。



そうなると僕のドラムもよく見直したくなる。
また時代的に楽器屋に行かずともYouTubeで色々なドラムを聞き比べる事が出来るご時世になっていた。
もっともさすがにその頃になると僕も色だけで気に入って衝動的に買うとかそんな事はなくなっていたが笑



そしてついにあれを手に入れる時が来る。
そう最初に話したブラックビューティーだ。

ぱっと見なかなかそうは見えないかもしれないがそもそもブラックビューティーのブラックとはこのニッケルブラック加工の事であり、やすっちい黒色のボディーではなかったのだ。
またメンテナンスやチューニングという最低限の事がまず出来るようになり成長した僕ならやっとそれを手にするにふさわしい気がした。
これはまさにあの時の2003のステージで味わった音だった。
2003のあの時使われていたドラムかどうかは僕が知る事はないだろうけども。



ここまで来るとまずドラム自体を解体して中の作りまでよく見るようになった。メンテナンスが出来るというのはそういう事でもある。
例えはあれだがどれだけAVを見ようとも実際に相手の服を脱がして体験しないと、セックスの事などわかるわけもない。
僕はやっとそこまで来てドラムをやっていますと言える気がしていた。



一つだけ残念な事があるとするならばブラックビューティーを買って約2年でコロナになってしまい、あまりライブステージでお披露目出来なかった事だろうか。
だが僕のスネア探しの旅はそれでようやく理想にたどり着いた。
と思っていた。



去年夏、ドラムの先輩と話していた時に僕は以前から風の噂に聞いていた材質のドラムの事を聞く事になった。
これはもう作られていないもので市場にもあまり出回っていないものだったが、YouTubeでどうせブラックビューティーに比べれば大した事ないだろうと思って映像をさらってみた所僕はカルチャーショックを受ける事になる。


音がでかい。
重い。しかもしっかり響いてくる。
2003で聞いた理想の音が「ドパァン」ならこれは「ドガパシャアンッ」という感じである。
ここから先は企業秘密になってしまうので色々伏せるのだがこれをある筋でいよいよ2月末に手に入れる事が出来た。しかもオリジナルのカスタマイズを施してもらって。

機材自慢は嫌いと最初に言った僕だがこれだけは本当に自慢出来る笑



これはおそらく僕の人生最後のスネアになる事だろう。
購入5個目にしてやっと人生の伴侶を手に入れた、2003年から長年追い求めた恋が実って結婚出来たような気持ちである。
自分の理想の音に出会えるという事はバンドが売れてそれで飯が食えるという事以上にあるいは尊いと思える。



これ以外も色々検索や楽器屋で試し打ちをしてきたがこれより素晴らしい音には出会えていない。言うならばブラックビューティーを何倍もパワーアップさせたものに近い。
そして上記で書いた
「第二にライブにはライブスタッフやPAというものがありドラムに限らず楽器の音はエフェクトがかけられ加工されている」
の音がエフェクトをかけなくても既に出ている領域に達したと思える。



ここまで来て僕はやっとクソ雑魚から脱却出来たのかもしれない。




ずいぶんと長い昔語りになってしまったが最後にまとめたい。
ドラムだけに関わらず例えばお仕事とか勉強とか部活、趣味全てに言える事。こうしてスネアという太鼓一つを通して思ってる事とは。



1.とりあえず形から入る事ってのはこれはこれでモチベとして大事な事。
やる気のないなんとなくのダラダラな毎日より見せかけでもまず動いてみる事。




2.自分を疑う事だ。自分を常に疑い続けて現状に満足しない事。
自分が信じられないならまず相手や誰かも信じられなくなる。
誰かから「君は大丈夫」と言われてもそうではないからだ。
「自分がやるべき事ややりたい事に関しては」他をアテにしないという事は僕は大事な事であると思っている。
まず信じるのは自分のみで自分が何をしたいかだ、その自分すらも結局信じない事だ。
ドラムのチューニングやメンテナンスが分からなかった僕でもバンドはそれなりに成立していた。ファンも沢山いた。一緒にやる仲間もいた。
でも仲間は助けてくれなかった。
お前にはここが足りないと教えてくれなかった。
仲間だって自分の事で精いっぱいだからである。
自分は自分で面倒を見ないと誰かが何かをしてくれるわけじゃないのだ。
趣味や音楽に限らず、世の中ってそんなもんじゃないだろうか。
またまた僕の好きな野球で例えてしまうのだが、自分のポジションは自分で守り抜き、面倒を見るしかないのだ。バンドや会社もそうではないだろうか。
もちろん誰かを頼ったり力を合わせる事も時には必要だけどね。



3.形あるものなら極めたいなら解体してみるのもいいかもしれない。
さすがに車が趣味の人に車解体してみたらとは言えないから難しい話だけど例えば卓球とかならラケットとか。
ゲームならアーケードコントローラーとか。
解体して中身まで知って初めて見えてくるものがあるという事。
まあ極めたいならという話でここまでする必要があるとはそうは思わないけど中身を知っておくのは他と比較も出来てとにかくいいと思う。
解体出来ないものだって世の中にはたくさんあるけどね、じゃあゴルフクラブや野球ボール解体出来んのかって事にもなるし笑
ただ野球のバットくらいなら解体は出来るかもしれないな。


4.投資する。
最初に200万円の機材よりも2万円の機材でもすごい人はいる。
と書いたが実際にすごい人は2万円の機材などメインで使っていない、それなりにすごい機材を使っている。
もしも仮にすごい人が2万円の機材を使っていてもそこに至るまでに色々なものを試し時間もお金も投資している。
成長したり極めたいならそれなりの投資もせよという事だ。
そのためにお金を稼ぐことも大事だという事かな。




そして一番最後に誰でも出来る、ある意味誰でも出来るわけではない、一番大事な事とは。




5.やり続ける事である。ただひたすらに。愚直に。がむしゃらに。

僕の野球の神様の一人であるイチローさんの言葉。

「ぼくは日米通算3000本安打を達成したけど、6000回以上の失敗があります。失敗から、たくさんのことを学んでほしい。」

「人の価値というのは、貫けるかどうかでしょう?
貫いているのは、すごいです。」

「少しずつ前に進んでいるという感覚は、人間としてすごく大事。」



「続けているものがある人には、その人たちにしかわからない気持ちが、必ず存在します。」




今回もお読みくださりありがとうございました。



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