きょうちゃん ~森の女将~

出張森づくり隊の活動記録をアップします。

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最近の記事

出張森づくり隊@東逗子(祝・初関東圏・日帰りツアー)

リポーター:森の鍼灸師 ゆかりん    東逗子にある素敵な森に潜んでいた    まるで閉塞性動脈硬化症!?状態の沢を    天をも味方につけた救出劇             2024年8月31日 台風10号直撃のさなか?! 先日、東逗子のとある森へ出張森づくり隊として参加してきました。 この前、出張森づくり隊の案件で真鶴へ下見に行ったものの、本格的な森の作業に取り掛かるのは実に久しぶり! そして、出張森づくり隊の活動になってから、私は初めての参加となりました☘ 今回

    • 出張森づくり隊@能登 ~能登創りPRJ@森のたね ~

      2024年8月24日〜8月26日  水の古民家「ぜにごけの雫」1号館(ケロン別館)泊 1日目(8/24) 台風10号が接近している中、飛行機で能登に向かったのは、8/24土曜日。 羽田空港での表示はイマージェンシーだったし、飛行機に乗っても「能登空港に着陸できない場合は、羽田に引き返すか、小松空港に行く場合もあります」とのアナウンスが入っていた。 台風の影響か? と心配が募るなか、フライトは予定通りだったし、能登空港のは穏やかな良い天気だった。 とはいえ、土とDISCOに向

      • 出張森づくり隊@能登~能登復興支援・森づくり&修復~

        2024年7月5日~7月8日 水の古民家「ぜにごけの雫」1号館(ケロン別館)泊 1日目(7/5) その日の羽田発→能登行の便は満席だった。 能登のあばれ祭りを目指して、乗り合わせて来ている人が多いようだ。 今年元日に起こった地震の爪痕がどのようなものか、その中で開催するかしないか、もめていると言われるあばれ祭りはどうなるのか。 前回、昨年11月にお手入れした森や山は、7か月たちどうなっているのか。 そこにも地震の影響はあるのか。複雑な思いを抱えてのフライトだった。 真夏の日

        • 【小説】想像もしていなかった未来のあなたと出会うために vol.71

          ★再出発★  みくは、紗百合とのセッションの時、屋上に連れていかれて、そこから見える風景を口に出して言っていた。途中今の気持ちを聞かれたとたん、何と答えていいのかわからず、固まってしまった。  自分の気持ちなど、改めて考えたことがなかったのだ。  ずいぶん長い時間をかけて、ようやくみくは言った。 「不安です」 「OK。・・・わかりました。・・・では、今度は反対側を見てみましょう。何が見えますか?」 「・・・ビルです」  紗百合のカウンセリングルームは都心のビルに構えていた

        出張森づくり隊@東逗子(祝・初関東圏・日帰りツアー)

          【小説】想像もしていなかった未来のあなたと出会うために vol.70

          ★再出発★  みくは大学4年の時、三栖多佳子との別れがきっかけで、精神的に病んでしまい、小野紗百合のカウンセリングを受けた。今思い出すと、その頃は自分の殻の中にすっぽりと入ってしまい、もがいても出ていけない苦しさを味わっていたように思う。  カウンセリングは、殻の外から優しく呼びかけられるような感覚を受けた。出てきても大丈夫、そのままの姿でも安全だと言われ続け、殻を割り、少しずつ外界と触れ合えるようになっていった。  しかし、いったん殻に引きこもってしまったせいで、それまで

          【小説】想像もしていなかった未来のあなたと出会うために vol.70

          【小説】想像もしていなかった未来のあなたと出会うために vol.69

          ★再出発★ 「・・・でも、ちゃんと自分に真摯に向き合うと、不安ばかりを感じてしまうね。・・・今はちゃんとできているけど、・・・またできなくなることもあるんだろうなぁ、って」 「・・・そういう心配はしなくていいんだと思うよ」 多佳子の言う心配だと言う言葉には、もっと深い意味があるのだろうな、と思いつつも、みくは軽く受け流した。 「・・・コロナのことだって、・・・この時代に、世界的パンデミックが起こるなんて、想像もしなかったよ。ましてや、いきなり子どもたちが学校に来れなくなり、

          【小説】想像もしていなかった未来のあなたと出会うために vol.69

          【小説】想像もしていなかった未来のあなたと出会うために vol.68

          ★再出発★  多佳子が紗百合のカウンセリングを定期的に通い、良い結果が出ているようだと安心したのもつかの間、ソ連のウクライナ侵攻という戦争に、居たたまれない感情を持っていることがわかった。 「戦争のことを必要悪だと言う人もいて、ずっとそれがまかり通っていたよね。そんなのおかしいし、他人事みたいなそういう発言を許せなかったんだけど。・・・だからと言って、戦争反対とプラカード持って抗議運動するのもどうかと思っていたし。・・・それよりも何よりも、自分の生活を守るのに精一杯で、戦争

          【小説】想像もしていなかった未来のあなたと出会うために vol.68

          【小説】想像もしていなかった未来のあなたと出会うために vol.67

          ★再出発★  三栖多佳子と再会してから、ずいぶんと時間がたってしまった。  世の中の情勢が変わって、みくの周りもバタバタと忙しくなってしまったのだ。個人的なセッションが入ったり、応援でカウンセリングに行くことが多くなった。自分のカウンセリングルームの充実より、実質的な活動に追われてしまった。  と言って、親友の多佳子を蔑ろにしたわけではなかった。  カウンセリングを受けたいという多佳子の言葉を聞き、すぐに自分の師でもある小野紗百合に引き合わせた。はじめは戸惑っていた多佳子も

          【小説】想像もしていなかった未来のあなたと出会うために vol.67

          【小説】想像もしていなかった未来のあなたと出会うために vol.66

          ★再会★  「・・・カコが私に会いに来たのは、・・・人生を変えようと思ったからじゃないの?」 叫ぶように言うみくに、多佳子は顔色を変えた。 「・・・私と会えば、今までとは違う何かがあるって、期待したからじゃないの?」 「・・・みくは、怒ってるの?」 みくの激しい感情にたじろぎながら、多佳子は言った。 「そうね。怒ってる。・・・カコがちっとも変わらないでいてくれたことに、ホッとしたのと同時に、・・・それを自慢するのではなく、自虐しているカコに、・・・私は怒っている」 「やっぱ

          【小説】想像もしていなかった未来のあなたと出会うために vol.66

          【小説】想像もしていなかった未来のあなたと出会うために vol.65

          ★再会★  店に入り、それぞれ食事の注文すると、多佳子は言った。 「ずいぶん前から、みくのSNSをフォローしていたの。ちゃんと人生に向き合って、しっかり生きているみくが、私にはまぶしかったよ」 「・・・気が付いてもらえて、良かった」 みくは目を伏せて答えた。 「プロフィールにも書いてある通り、大学を卒業して本屋に就職して。その頃からカウンセリングを勉強し始めて、・・・バイト感覚でカウンセリングの現場を手伝っていたんだけど。・・・性に合ってたと言うか、いつからかこれが私のライ

          【小説】想像もしていなかった未来のあなたと出会うために vol.65

          【小説】想像もしていなかった未来のあなたと出会うために vol.64

          ★再会★  一条みくは学生時代に住んでいた最寄りの駅に向かっていた。高校の頃からの親友、三栖多佳子と再会するためだ。  多佳子から連絡があったのはつい3日前だった。 急なことで、ご都合が悪ければ仕方がないのですが、 今週末、東京に出向くことになりました。夕方お会いできませんか。  もちろん大丈夫です、と、みくはすぐに返信した。場所はどこにしましょう? という問いに、2人で住んでいた最寄り駅を指定したのだ。新宿や渋谷と言ったターミナルに出るのも容易だし、かといって複雑な駅

          【小説】想像もしていなかった未来のあなたと出会うために vol.64

          【小説】想像もしていなかった未来のあなたと出会うために vol.63

          ★入院★  「・・・栞里ちゃん、すごくいい子に育っているじゃない。尚美が良いお母さんの証拠だと思うよ」 突然、聡美に誉め言葉を投げかけられ、尚美は戸惑うばかりだった。身体中が熱くなり、全力で否定したくなる。が、それをしてきたからいけなかったのかもしれないと、ささやいている自分がいた。 「・・・褒められるなんて、慣れていないから、・・・なんて言っていいのか、困ってしまうわよ」 「わかる。・・・私も初めそうだったもの」 「えっ?」 「義母が、私のことを褒めてくれるのよ。・・・初

          【小説】想像もしていなかった未来のあなたと出会うために vol.63

          【小説】想像もしていなかった未来のあなたと出会うために vol.62

          ★入院★  病室に入ると、ベッドに座っている芳子がにこやかに向かい入れてくれた。 「ようこそ、いらっしゃいませ。今日もいいお天気で良かったわね」 娘が看病に来たというのには不似合いな挨拶をする。 「来た早々悪いんだけれど、冷蔵庫にプリンが入っているから、召し上がりなさい。冷たくておいしいわよ」 芳子は2人をもてなそうとする。しかし、そのプリンは芳子が食べたいだろうと、昨日用意して冷蔵庫に入れてあったものだ。 「母さん、おはよう。・・・プリンは母さんのために買ってきたのよ。せ

          【小説】想像もしていなかった未来のあなたと出会うために vol.62

          【小説】想像もしていなかった未来のあなたと出会うために vol.61

          ★入院★  聡美の「尚美はそばで看病してあげられないかな?」という言葉に、尚美は答えられずにいた。 「・・・親の介護や看護が大変だから、っていうだけじゃないのよ。・・・それも、もちろん、あるんだけど」 言い淀む聡美の気持ちもわかる。親が大変な時に、疎遠を決め込んでいては、責められても当然なのだ。 「・・・実はね、私。父さんが癌で余命宣告されて、病院に入った時、母さんと2人に、尚美に連絡をしよう、って言ったんだよ。でも、2人とも絶対に連絡するなの一点張りだったの」 聡美の話に

          【小説】想像もしていなかった未来のあなたと出会うために vol.61

          【小説】想像もしていなかった未来のあなたと出会うために vol.60

          ★入院★  幼い頃から母には、支配されているという感覚しかなかった。常に行動を監視されて、間違ったり失敗すれば、ひどく怒られた。教育に熱心だったと言えば聞こえはいいが、自分が望みもしない習い事をいくつも習わされて、進学にも厳しかった。  極めつけは中学受験である。尚美自身が積極的ではなかったせいか、第1志望の中学に落ちてしまった。落胆した母はますます口うるさくなり、罵倒されたこともあった。今考えるとパワハラか、教育虐待に近い。  しかし、言い返せなかった。自分が受験に失敗し

          【小説】想像もしていなかった未来のあなたと出会うために vol.60

          【小説】想像もしていなかった未来のあなたと出会うために vol.59

          ★入院★  尚美の母、志田芳子が脳梗塞で倒れ入院した。  慌てて病院に行ってみると、妹の聡美が付き添っていた。病室で芳子は、穏やかな顔をしてベッドに座っていた。 「倒れた、と聞いて、びっくりして飛んできたのよ」 2人の顔を見た途端、疎遠にしていた後ろめたさや、そのために用意していた言葉など吹っ飛んだ。 「お母さん、思ったより元気そうでホッとしちゃった」 芳子も聡美も、慌てたような尚美の言葉に苦笑いを浮かべる。 「倒れた、って言っても、腰が抜けたようになって座り込んでいたんだ

          【小説】想像もしていなかった未来のあなたと出会うために vol.59