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勢いで、STORESを使って、販売してみて思ったこと。

甲府市の果樹園、アルガベリーファームのよーこさんが、note始めたんです。あ、なんかすごくしっくりくるなーと思って、嬉しい気持ちになったので、ちょっとここに書いておこうと思います。

彼女がね、こんな風に書いているんです。

その作物が育つ過程、実るまでの苦楽を知り、たとえ自分が育てるとまではいかなくても、自分が育てたかのような感覚を持って食べたほうが、断然美味しいと思うのです。その真の美味しさは、今まで農家、あるいは自分で栽培している人しか味わうことが出来なかったものですが、それを皆さんにお福分けしたい

実るまでのストーリーを共有したい。
クラウドファンディングのチャレンジも素敵でね、彼女の思いに共感できたことがすごく嬉しいなーと感じています。

さて、こちらお野菜農家の私たちは、勢いと思いつきで行動をしておりまして、このコロナ禍の中、私の母が単身都心で暮らしていることで、迎えにも行けないし、毎日おセンチな気持ちで過ごしていたのですが、高校の同級生が、相も変わらずポジティブで、パパ飯なるものをYouTubeにアップし始めたり、なぜか輝きが増した40代の腕立て伏せの動画がアップされ続けたり。ぼーっと見てたら、人生のひと時を一緒に過ごした人たちが、オンライン上でも動いていることが嬉しいというか、なんか改めて人とのつながりを大切にしたいなと思って。勢いで、ショップページをつくって、Stay at Home応援価格でお野菜のお福分けをしました。

やまなし農業女子の定例会でもWeb販売の話題は何度もしていたので、自分なりにどこのECサイトが自分にあってるかなーとか、メリデメ整理はしていて、夫婦ともに元SEですし、いつでもつくれたのですが、スタートする動機がないまますごしていました。なぜ動機がないって?
私たちITオタクみたいなのが、農家になったから、Web販売したらいいんじゃない?って必ずと言っていいほど言われるんです。でもね、うちは市場へだす、食料としての農業に重きを置いてスタートしたから、特定の人と直接つながって販売するというイメージがなかったんです。そうだなー、誰もが公平においしいお野菜や果物を食べれる世界。っていうのが私のイメージかな。

なので、販売をしてみてうまれた感情っていうのが、とても不思議で、なんなのかなと思ってたんです。

自分が育てたかのような感覚を持って食べたほうが、断然美味しいと思うのです。その真の美味しさは、今まで農家、あるいは自分で栽培している人しか味わうことが出来なかったものですが、それを皆さんにお福分けしたい

で、そういうことかーと。心が落ちついた感じです。

都心で暮らしているとき、顔が見えるお野菜って、スーパーに少しだけ高値で並んでいて、顔写真がついていてもなー。顔出すぐらいなんだから信用できるってこと?どういうこと?って思っていたんだけど、そういうことだったのかー。生産者の、生産物の実るまでのストーリーを知ろうとしていたら、断然美味しいと感じていたんだろうな。

というわけで、相も変わらずポジティブな同級生のおかげで、ショップページつくってみたら、農家としての大切な視点を学ぶことができました。感謝です。

市場出荷にくらべると、直接販売する作業は手間がかかります。個数を気にしながら収穫、1人ずつの分に箱詰め。同封物や発送伝票を準備する。集荷の手配、ECサイトで受注の確認、ステータスの変更、お問合せにお応えしたり...。市場出荷と並行してやっていて、今はお家保育も賑わったりしていると、正直わーって、絶叫している時もあります(笑)

それでも、大切な人の無事を祈りながら、収穫、箱詰め、発送することは、とても心が穏やかになる幸せな時間です。それに、想像していた以上に楽しんでくれて、逆に美味しい食べ方教えてもらっちゃったり、こっちが元気もらってたり、食卓に届いてからもストーリーはつづいていて、顔が見えるって、一方通行じゃないんだなーと、感動モノでした。サイトからポッチっとしてくださった、友人、友人の友人の皆さまに感謝です。

それから、今回はSTORESというカート型のECサイトを利用しました。つながりを大切にしたいという、私たちの販売方針にはあっていたと思っています。農家も千差万別、販売へ対する考え方、農業への思いもそれぞれ違います。それぞれの角度から真剣に農業に向き合っています。誰のやり方が良いとかどうとか、唯一の正解をどうしても探したくなっちゃうんだけど、時には共感し、時には応援する。個々の思いを尊重しあえるそういう関係性が築いていけたらいいなーなんて思います。

そう、アルガベリーファームのよーこさんは山梨で出会った農業者の一人です。兼清先生もこんな風に書いてくれています。

共感の思いはつながって、奇跡のような自然共鳴をみせることもある。すべて同じじゃなくても共感したいし、応援したい。それって自然なことなんじゃないかなーと思うんです。優しい世界が広がるといいなー。

noteの街が優しい世界でありますように。
では、みなさん、次回までお元気で。
ごきげんよう、さようなら。

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