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私がコーヒーを淹れる理由

5日間でコーヒーを飲めない人がコーヒーを淹れる教室に参加して先生に「美味しい」と言わす作戦を実行するのは簡単ではなかった。が、とても面白かった。まず、友人に月ウサギのポットを借りてコーノの1、2人前のドリッパーとぺーパーフィルターを借り、豆は六珈の物を使用した。実のところ、そこのコーヒーも自分は飲むと喉が痛くなって苦手だったが友人の友人である彼の立場上「これなら、飲める」と無理をして飲んでいた。今から考えれば、なぜそんな無理をしていたのだろうと思うが交流の最初のきっかけは何らかの我慢から始まることもあるのかも。


六珈での練習は非常に厳しかった。「ワニさんが淹れるコーヒーはとても美味しく誰もがあんなふうに淹れたいと真似をしようとするのですが、真似はできないんです。だから真似たいという気持ちは我慢して、今は基本に確実に再現できるようになりましょう」という鬼コーチだった。家でも宿題がでて空のドリッパーに向かって水を使ってポットから細い線、太い線、中心にと自分の意思でコントロールできるようにと。淹れ方は秒刻みで所作が決まっていた。

一見簡単そうで実は難しいその練習は心がなえる。

そうなると成瀬さんお所に行ってコーヒーの粉を使って練習した。成瀬さんは実に優しくどんな所作でも味でも褒めてくれる。が、甘えてばかりではイケナイと今度は友人の店が終わる頃、練習しに来たと言って数回練習する。

「上田さんのしたい様にするのが一番と」

彼女は好きにさせてくれる。こうして3タイプの先生の間を私は行き来して自分のモチベーションのバランスを保ったが、やはり1番厳しい人のもとで所作と味の確認をすることが勝利への階段に思えた。彼は、淹れる見本を見せてくれるというより作戦を立ててくれた。まず珈琲用室は40gの粉を使って4回淹れるが、河野さんい頼んで(ワニさんい内緒で)30gにしてもらい5回淹れられる様にすること。1回目は今まで練習してきたこと、2回目は1回目でできなかったこと、3回目は基本位忠実に、4度目が勝負です。10gずつの予備ができ5回目ができます。その時は上田さん好きな様にしたらいいと背中を後押しされた。珈琲教室の前の日の晩は徹夜して美味しいと言われる珈琲の特訓をして当日は勝利の赤を意味して真っ赤なワンピースをきて、中川ワニ珈琲教室たるものに挑んだ。

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