米津玄師ライブ「変身」レポート!2022年10/4大阪城ホール1日目【セトリ等ネタバレ注意】

こんにちは、きょうこと申します。

4年くらい前から米津さんのファンですが、一昨日初めてライブに行ってきたのでレポします!

セトリ、衣装、演出などのネタバレを含みます!
※記憶違いがあるかもしれません(たぶんあります)。
※ファン向けの記事なので、米津さん関連の用語解説は省略させていただきます。
※感想多めです。めちゃくちゃ長いです。



2022年10月4日。

大阪城ホール周辺は晴れわたり、グッズ販売に並んだ昼頃は気温が30℃に達していました。

開場の16:30に再び行くと暑さは和らぎ、色鮮やかなグッズを身に着けた米民さんたちが広場に溢れ、それはそれは楽しそうな顔をしていました。

開場すると、入口で身分証とデジタルチケットを見せて進みます。スマホが壊れなくて本当に良かったです。

席はスタンド席の7列目。斜めからではありますが、ステージがよく見えます。もうすぐここに米津さんが現れるのだ、今もすぐ近くの楽屋にいるのだと思うと、どうしようもなく鼓動が高鳴ります。

開演までの間は、録画・録音の禁止といった注意事項のアナウンスが繰り返し流れていました。広大なアリーナに、一人また一人とファンが集結していきました。

「間もなく開演いたします」というアナウンスが流れ、会場が真っ暗になると、観客は静まり返ってステージの方を見つめました。

まず、ステージ左右のスクリーンに不思議な映像が映し出されました。地下の駐車場に白い車(感電のMVの車?)が停まり、着ぐるみのようなNIGIちゃんが降りてきて、じょうろを右手に持ちます。NIGIちゃんは地上行きエレベーターに乗り込み、扉が閉まります。

少しの間をおいて、ステージの真ん中が地下からエレベーターのようにせり上がってきました。そこには……グリーンのシャツに黒のストレートパンツ、右手にじょうろを持った、すらりとした男性が立っていました。そうです、NIGIちゃんが米津さんに変身したのです!

この人が米津さん……だよね??本当に目の前に米津さんがいるんだよね??と、まだ信じられない気持ちでいると、ステージのバックが鮮やかな黄色に染まり、POP SONGのイントロが流れ始めました。米津さんは右手にじょうろ、左手にマイクを持って軽やかにステップを踏んでいます。感染対策で声出しは禁止なので、観客は拍手をしたり、立ち上がったり、手を振ったりして全身で愛を表現しています。

そして歌が始まりました。紛れもなく、目の前でこの瞬間に米津さんが歌っている……私はこの目で米津さんを見て、この耳で米津さんの歌を聴いている。ただただ、その現実を噛みしめました。

歌声は脊オパのDVDと比べてややハードに、力強くなったように思います。最初は少し緊張感が感じられましたが、どんどん伸びやかな歌声になっていきました。

2曲目は「感電」。「それは心臓を刹那に揺らすもの」という歌詞がありますが、まさに一音一音が心臓を刹那に揺らしてきます。

「感電」の中盤ごろには、米津さんを初めて見た瞬間の衝撃が落ち着いてきて、信じられないという感覚は薄れ、本当に米津さんが目の前にいるのだという現実が全身に沁みわたっていきます。このうえない喜びに満たされ、涙がにじんできました。

3曲目は「PLACEBO」。紫がかったピンクのライトが、妖艶かつポップな雰囲気を醸し出します。この曲がセトリに入っているということは、ファイナルでは野田洋次郎さんが登場するかもしれませんね。

たぶんここでMCが入りました。「コンバンワオオサカ」と、なぜか外国人の片言風の挨拶(笑)内容は断片的にしか覚えていないのですが、「やっと会えたね」と言っていたと思います!

4曲目は「迷える羊」。演出はシンプルでしたが、「千年後の」の「せ」の声量がすごくて、心臓にドーンと響きました。

曲が終わって暗転した後、米津さんがスッと息を吸い込む音がして、「ありふれた毎日が」と曲が始まりました。ここまで結構ノリノリで来ていたので、突然のイントロなしのカナリヤには度肝を抜かれました。観客は手拍子をやめ、息を殺して聴き入っています。

米津さんはステージの中心に立ち、上から照らす青くて細いライトが光の檻のような形を作っています。ラスサビに入ると光の檻がほどけて動き出し、会場内を青い光が柔らかに照らしました。

この曲を作った当初、米津さんはHYPE打ち切りで苦悩していました。それでもファンのために前を向いて歩いてきて、2年半ぶりのライブを実現させました。光の檻がほどける演出は、その軌跡を示しているような気がして、涙が止まらなくなりました。周囲にも涙を拭っている人がちらほら…同じようなことを考えていたのかもしれません。

最後に礼拝堂の窓のようなものがスクリーン上部に映し出され、2匹のカナリヤが一緒に飛んでいきました。孤独ではない、幸せな未来を暗示しているようです。

カナリヤが終わると、聴き覚えのあるストリングスのライブ専用イントロ。Lemonです。カナリヤとLemonは終盤に来ると予想していたので少しびっくりです。

目の前で米津さんが歌うLemonを聴いていると、深い悲しみが洗い流されていくように感じます。
ラスサビの「あなたと」地声でいくかな?と思いましたが、裏声でした。先は長いですからね…

次の「海の幽霊」は、語彙力がなくて申し訳ないのですが「やばかった」です。たぶんキーを1つ下げていて、音源よりも更に神秘的でした。「星がぁああああぁ降るよぉ~〜るにぃぃ〜」から始まるサビは会場全体を揺るがすかのような迫力。拡声器があるとはいえ、一人の人間の声が広大なアリーナを揺るがすのは本当にすごいことで、歌のテクニックだけではなく歌に魂を込めているからだと感じました。

再びMCが外国人風の「コンバンワ」から始まり、大阪に来たのは4年ぶりで、4年の空白を埋めるくらい今夜は楽しもうというような内容でした。(どこのMCでどの話をしていたかは記憶があいまいです…すみません)

MCの最後に「次の曲は、最近結婚した友達に捧げた曲です」…ピンと来る方も多いですね。菅田将暉さんに提供した「まちがいさがし」のセルフカバーです。ラスサビの「どうでもよかったんだ」のアレンジが、やはり最高でした。

「まちがいさがし」が終わると、バンドが何かのイントロを奏で始めました。こんな曲あったかな?と思っていると、始まったのは「アイネクライネ」。サビの歌詞が本当に好きで、感動しすぎてあまり記憶が残りませんでした、、、

次は「Pale Blue」。かなり高い曲ですが、おそらくキーを下げずに歌いきっていました。米津さんは地声が低いので、高音に関しては特に努力を重ねているのだろうなと思います。「あなたの腕〜」から始まるワルツパートでは、激しく踊る二人組のダンサーを見守りつつ熱唱する米津さんが、何とも情熱的でエロスを感じました。「抱きしめて〜」の高音、力強く出ていました。

曲が終わって暗転すると、どうやら米津さんはステージ上を歩き回っているようでした。これはたぶん意味があって、次の曲でステージの半円形の部分が持ち上がり、そこに乗って歌うので転落しないように位置を確認していたようです。安全管理上のミスは許されないので細心の注意を払っているのでしょう。

次の曲は「パプリカ」、STRAY SHEEPに収録されているしっとりアレンジです。持ち上がった半円形の真ん中に座り、夕陽のような赤い光を浴びながら歌う米津さん。下ではダンサーたちが踊っています。私の席からは表情はほとんど見えませんでしたが、スクリーンに映る米津さんは柔らかな笑顔で歌っていました。Foorinのことを想っていたのかもしれません。ラスサビの「種〜↑をまこう」のアレンジはストシプで聴いた時から最高だと思っていましたが、生で聴いたらもっと最高でした。

その後、長めのMCがありました。印象的だったワードは、「ゆめうつつ」の歌詞にもなっている「今夜くらいは」。厳しい世の中、人生にはクソなこともある、明日になったらまた嫌なこともあるかもしれない、でも今夜くらいは全部忘れて楽しもうというような内容でした。そして、声出し禁止だからといってライブが大きく変わることはないと。楽しみ方はそれぞれでいい、手拍子してくれるのは嬉しいけど周りに合わせて無理に手拍子したりノリノリのふりをする必要はない、つまらなければ帰ったっていい、というようなことを話していました。

ちょうど私は「周りの人みたいに立たないとダメなのかな?でも後ろの人の視界を遮りたくないし…」と悩んでいたので、米津さんが自由でいいと言ってくれて救われました。後ろの人の見やすさを優先し、堂々と座ったまま聴くことにしました。ちょうどステージ側の右手側が通路だったので、座っていても見えたのです。

MCの最後に「ここから速い曲が続く」と言っていたので、もしやKICK BACKが聴けるのか?と期待が高まります。

後半1曲目は「ひまわり」。とにかくカッコいいです。演出は記憶があいまいですが黄色いライトだった気がします。

次の3曲は懐メロタイムで「アンビリーバーズ」「ゴーゴー幽霊船」「アリス」「ピースサイン」。どれも安定感がありました。

ゴーゴー幽霊船は、「あんまり急に笑うので」の気怠い言い方と裏声が良すぎてテンションが上がりました。アリスは脊オパのDVDでめちゃくちゃかっこいいと思っていたのですが、今回聴けると思ってなかったのですごく嬉しかったです。演出はド派手でした。ピースサインでは、皆でピースサインを掲げました。声出し禁止でもできる参加ですね。

次はなんと、まだリリースされていない新曲「KICK BACK」を披露していただきました。真っ赤なライトに踊り狂うダンサーたち、そしてシャウト連発。ここまでハードな曲が続いたのに大丈夫なのか??と心配になりましたが杞憂に終わりました。Cメロは落ち着いた感じで、「動と静」だなと思いました。

後半、米津さんが自撮りをしていたらしいのですが、私は意味がわかっていなくてスクリーンを見ずに米津さん本体ばかり見ていました……スクリーンも視界に入っていたはずなのですが、この曲は全体的に記憶が飛んでいます。絶対に映像化してほしいです!

これで一通りの曲が終わり、米津さんはいったん退場。まだアンコールが残っているものの、寂しさが押し寄せてきます。あまりに幸せな時間なので、永遠に続いてほしいと思ったんです。ライブが終わったら開演の瞬間に戻る、という無限ループに落ちてしまいたい……本気でそう思いました。

鳴り止まない拍手の中、薄暗いステージ上に座布団のようなものが置かれたので、次はあれだなとワクワクします。かなり間があいたので、もしや和服に着替えてくる…!?と妄想が膨らみます。

しばらくすると、米津さんは衣装そのままで登場しました。MVと同じく向かって右側から登場し、座布団に正座して一礼。「死神」は、やはり低音が魅力的です。背景のスクリーンには不気味な火のような影が映っています。そしてこのとき初めて気付いたのですが、「テケレッツのパー(パンパン!)」と手拍子を入れるのが楽しかったです。原作の落語に基づくアレンジですが、もしかして声出し禁止のライブも想定して作ったのかもしれません。曲の最後は米津さんがガクッと前に倒れて暗転しました。

次は「ゆめうつつ」。私は気づかなかったのですが裸足で歌っていたらしいです!

「眩い光に絶えず誘われている」「今夜くらいは声が出せるような喜びが君に宿り続けますように」「君が望むならその歌は誰かの夢に繋がるだろう」……コロナ禍の最中で作られたこれらの歌詞は、おそらくライブのことを想いながら書いたのだろうと思っていましたが、ライブで聴いてそれが確信に変わりました。歌を聴いた印象としては、音源よりも明るくて前向きな曲に聴こえました。

シャボン玉が放たれる中、歌いながら花道を歩く米津さん。何とも美しいです。小さなシャボン玉が1つだけ、スタンド席にまで飛んできてゆらゆらしていました。

歌い終わるとバンドメンバー紹介。このあたりも記憶が断片的なのですが、ギタリストの中ちゃんが有線マイクを引っ張ってステージの真ん中まで来てました。米津さんは後方で靴下(靴?)を履いてました(笑)その後、米津さんが中ちゃんのギターを外し、ハンドマイクを持たせます。盛り上がる中、中ちゃんが花道を歩いてアリーナの中心へ!米津さんは爆笑してました。

チーム辻本の紹介も終わって一段落つくと、「あと2曲です」と。本当にもうすぐ終わってしまうのだ、全てを心に刻まなければと思います。

最後から2曲目は「馬と鹿」。MVを再現するかのようにダンサーたちが組体操のような動きをしたり、花道で米津さんとすれ違う時に肩に触ったりしていました。超ハードなセトリをこなした後にも関わらず歌声が伸びやかで、包まれるように心地良かったです。

2番の「まだ歩けるか」を「まだ歩けるさ」と歌っていました。ミスだとしても前向きな心情の表れかなと思います。

最後の曲は「M八七」。途中で舞台中心のスクリーンに巨大なクリスタルが映し出され、削れたり砕けたりしながら輝いていて、セトリになかったカムパネルラを思わせました。

そして、すごかったのはCメロの演出で、舞台向かって左に置かれたミラーボールのようなものが突然光り始め、回転するプリズム光が会場全体を照らし出しました。銀河の中に浮かんでいるように錯覚するほど幻想的で、しばし茫然としてしまいました。

歌い終わると、長い後奏を利用して米津さんは花道を滑ってステージへ。深く一礼し、舞台中心のエレベーターのような装置の中へと下降して消えていきました。まるでウルトラマンの帰還のようです。

曲が終わるとETAの音源が流れ始め、左右のスクリーンにエレベーターの扉が映し出され、扉が開いてNIGIちゃんが降りてきました。NIGIちゃんは地下の駐車場で白い車に乗り込み、夜の街へと走り出します。中心のスクリーンにスタッフロールが流れ出します。最後にリイシューレコーズのロゴが出て、ETAの不思議な後奏が終わると、夢の中にいたようなライブの時間は完全に終了しました。生きてて良かった、と思いました。

外に出ると、辺りはすっかり暗くなり、フォトスポットがライトアップされていました。スムーズな退場を促すアナウンスが流れる中、無数の米民さんたちが、興奮と幸せに満たされた表情で歩いていきました。

ここからはおまけなのですが、唯一心残りだったのは、米津さんの曲の中でも一番好きな「カムパネルラ」が聴けなかったことです。HYPEより後にMVが出た曲で、セトリに入っていなかったのはカムパネルラだけです。何故なのか本当のところはわかりませんが、全体的に明るく前向きな雰囲気だったので、カムパネルラは重すぎてバランス的に入れられなかったのかもしれません。

以上、とても長くなってしまいましたが、最後まで読んでくださってありがとうございました。会場に行けた方と喜びを共有し、行けない方には少しでも臨場感を楽しんでいただけたら幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?