カルペディエム 本 本を読むことについて その10

本を読むことについて その10
長男は子どもの頃、全く本を読まなかった。
アテトーゼ型の脳性麻痺という障害で、全身に不随意運動がおこるため、じっと文章を目で追うことが苦手というか、辛いのだろうと思っていた。
読書好きの親としては、面はゆいものがあった。
次男は小さい時からよく本を読んだ。伝記もファンタジーも漫画もなんでも読んだ。ハリーポッターのような分厚い本も読んでいた。
私も息子が読む本を読んだ。先に読むこともあったし、一緒に読むことも、後から読むこともあった。父が昔私にしていたように、害のない本かどうかのチェックが目的だったはずなのに、いつしかそのファンタジーの世界にのめりこんだりしていた。
子どもと一緒の本を読み、その本についての話をすることが楽しかった。
今は自立した次男の部屋に残る、その頃の本を見ると、優しい思いが満ちてくる。


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