錦秋の旅やそろそろ帰りたく 小椋螢
「椋」2022年2月号より。
大人になるともうそろそろ帰ってもいいかしら、と思える旅が多くなる。それはどちらかといえば気持ちのよいものだ。
子どもの頃は家族旅行や林間学校が大イベントで、旅に対して真剣勝負だった。しかし大人はすべて自分に責任や権利があるので、もう帰ろうかしらと思ったら帰ってもいい。帰らないけどね。そう思える自由が大人の特権なのだ。
〈錦秋〉を愉しみながらの旅はまるでわたせせいぞうの絵のようだ。大人の休日倶楽部。あれ、宣伝広告にノせられ過ぎかしら。
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