見出し画像

個人事業→法人にするメリットは?

個人事業主の方から、「株式会社にするメリットは何ですか?」とお問い合わせをいただきました。

法人成り(個人事業から→法人にすること)を検討されている方から、このようなご相談を多くいただきます。

法人成りのメリットについて、法人設立の専門家が分かりやすく解説します。

個人事業→法人にするメリットとして、以下のようなものがあります。

1.信用力UP

取引先

個人事業主とは取引をしないという企業も存在します。また、同じ営業をするでも、法人の方が相手に与える印象が良くなります。取引先を広げたい、大手企業と取引したい、と考える場合、法人の方が適しているといえます。

銀行

銀行からの借入は個人事業主よりも、法人の方がしやすいと言われています。また、取引先から振り込んでもらう口座も、個人の名前の口座より、「カブシキガイシャ○○○○」「イッパンシャダンホウジン○○○○」となってると、振り込む方も安心感があります。

人材確保

社員を採用するときにも、法人である方が、働く側の印象も良く、採用が容易になり、良い人材も集まりやすくなるといえます。

家族への給与

法人は、実際に事業に従事していれば、家族への給与支給に制限がありません。所得を分散し、所得税、住民税を節税することができます。


2.節税の手段が多い

生命保険、退職金

自分にかける生命保険、自分や家族に支払う退職金などが経費として認められ、個人事業の場合より経費の幅が広がります。

赤字の繰越控除

法人の場合、赤字は10年間繰り越して控除することが可能です。個人事業主は3年のみなので、赤字の繰越控除が長いことがメリットとなります。

法人税率

個人事業の所得税は累進課税であるため、所得が増えれば、そのぶん税率が高くなっていきます。しかし、法人に掛かる法人税は税率が一定のため、売上や利益が多い場合、法人化を検討した方が良いといえます。

法人化を検討すべき目安として、所得(売上から経費を引いた額)が年間600万円を超えたとき、とよくいわれます。

相続税

個人事業主の場合、本人の全財産に相続税が掛かりますが、法人の場合、会社の資産には掛かりません。

※本人が所有する会社の株式には相続税が掛かる場合があります。


3.資金調達

法人は、銀行からの借入以外にも株式の増資による資金調達などができ、資金調達の幅も広くなります。


4.決算月

法人は決算月を自由に定めることができるため、計画的な経営や節税対策などが行いやすいことが大きなメリットです。逆に、個人事業主は、1月~12月が決算の期間と決められています。


5.有限責任

個人事業の場合、税金や借入金、買掛金など、自腹を切って返済しなければなりません。

法人の場合は、出資の範囲での有限責任であるため、リスクが少ないと言われます。


6.まとめ

以上が、一般的に法人成りのメリットとして挙げられる事項です。

逆に、個人事業主のメリットは、法人と比較して、事業を維持していくコストが安いことや、役所等への手続きが簡単なことです。

安易に法人を設立してしまうと、思わぬところで費用が掛かったりすることもあります。

逆に、売上によっては個人事業主のままでいると税金が多く掛かり過ぎてしまったりすることもあります。

法人・個人事業それぞれにメリットがありますので、独立・開業される場合は、上記のことなどを検討する要素にしてください。


【ご相談は無料です。お気軽にご相談ください。】

当事務所は、法人設立を多く取り扱っています。お気軽にご相談ください。

ご相談はLINE@でも可能です。LINE@


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?