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スクールや教室で必要な受講契約の2つ方法

教室の運営やスクール事業において、スクール側と生徒との間で受講契約(生徒は受講料を支払い、スクールは講座を提供する契約)が成立しますが、この方法としてどのようなやり方があるのでしょうか。

契約書、規約作成の専門家が分かりやすく解説します。


1 スクールやお教室で必要な受講契約の2つ方法


スクール側と生徒との間で成立する受講契約には、①「契約書」②「規約」2つ方法があります。

この2つの方法の違い、メリットとデメリットを比較します。


2.①「契約書」の場合


①「契約書」の場合:

〈タイトル名の例〉
○○スクール受講契約書
○○スクール利用契約書など

〈メリット〉
甲乙2者間の署名捺印があり、しっかりした印象をもたせることができます。

〈デメリット〉
甲乙2者間の契約なため、生徒側にも交渉の余地を与えてしまうことになります。書面で締結しており、内容を変更する場合も通常書面で変更するため、途中で、スクール側の都合で内容(講座内容や契約内容)を変更しにくい。

末尾に下記のように署名欄をもうけます。

(甲)スクールの名称、所在地、代表者氏名 ㊞
(乙)生徒の住所、氏名 ㊞


3.②「規約」の場合


②「規約」の場合:

〈タイトル名の例〉
○○スクール受講規約
○○スクール利用規約
利用約款など

〈使い方〉
生徒は、この規約に同意した上で、受講申し込みを行うことになります。
受講申し込み方法はスクール所定の方法とすることが可能です。(Webのフォーマットでの申込/申込書の提出など)

スクールがこの申込みに対し、承諾したとき、スクールと生徒間の受講契約が成立することになります。

〈メリット〉
利用者に交渉の余地を与えない。
(生徒から「規約を変更してください」と要望することは難しくスクール側も一生徒からの変更要望があったからといって、その生徒向けに規約を変更するということはそうそうありません。)
スクールの都合で内容を後からでも変更しやすい(そんな規約内容にすることが可能です)。

〈デメリット〉
2部作成して1部ずつ保管し合う契約書よりは軽んじられやすい。ただ心配なら軽んじられないよう、しっかりした書面(申込書)に署名してもらうことも可能。


4.まとめ


以上から、②「規約」のほうがスクール側として運用しやすく一般的に多く使われる方法ですが、スクールの形態や方針、お客様や提供する講座の種類にもよりますので上記メリット、デメリットとも照らして検討する必要があります。

なお、当事務所が②「規約」を作成する場合、スクールのすべての講座(今ある講座も今後創設される講座やセミナーなどすべて)が適用されるような受講規約をご用意することも可能です。
その場合、スクールのWebサイトなどに、この規約を貼り付け、[当スクールの受講規約に同意いただいた上でお申込ください]と記載し、申込フォームでお申込いただくスタイルが多いです。
なお、特に高額セミナーの場合は当日か事前に「申込書」や「同意書」なども併せて書面で渡し、署名(必要なら捺印)いただくようにすると安心です。

皆さんが安心してビジネスを拡大していくための武器となるのが規約です。当事務所では、事業内容やご不安なことなどをヒヤリングしたうえで、そのサービスに適した規約を整備させていただいています。


規約の作成に関して当事務所にお気軽にお問い合わせください。

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