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規約・契約書

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利用規約、受講規約などの規約、契約書について、専門家の立場から、事業を行ううえで有益な情報、ためになる情報を発信します。
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2021年1月の記事一覧

【ビジネスに活かせる!】専門家が教える誓約書のノウハウ

誓約書と聞くと、ビジネスというより、個人間で使われるようなイメージを持たれる方は多いと思います。 今回は、ビジネス取引をおこなうすべての企業が確認しておくべき誓約書について解説します。 1.誓約書とは誓約書とは、当事者双方が合意する契約書や覚書とは違い、当事者の一方のみが他方当事者に差し入れるものです。 そのため、誓約書の書面には、契約書や覚書と違い、誓約書を差し出したどちらか一方の署名・捺印しかないのが一般的です。 つまり、誓約書とは、誓約書を差し出す方が一方的に義

著作権(著作権法第27条及び第28条の権利を含む。)←この意味

1.契約書でよく目にする(著作権法第27条及び第28条の権利を含む。)成果物を制作したり開発したりしてクライアントに納品するタイプ(「請負」といいます)の業務委託契約書などの「著作権の規定」で、下記のような文言をよく目にします。 成果物の著作権(著作権法第27条及び第28条の権利を含む。)は、成果物の納品完了時に、乙から甲に移転するものとする。 ▶乙(開発者)が甲(クライアント)のために開発した成果物(ソフトウェアなど)の著作権のすべては、乙が甲に納品した時点をもって甲に

ビジネスを加速させる【業務提携契約】

1.業務提携契約とは業務提携契約とは、事業を発展させ、拡大していくために企業と企業の間で協力関係を約するための契約です。 自社の弱いところ(ウィークポイント)を他社の強いところ(ストロングポイント)で補てんし、事業の発展を図ります。 たとえば、ある分野の製品開発を得意とするA社が、営業分野が弱く、なかなか製品の流通が起こせずにいたとします。 そんなとき、営業に関してスペシャリストであるB社と業務提携契約を締結し、自社で不得意な流通を手伝ってもらうことで、製品の流通の拡大

秘密保持契約書の必要性

企業間の取引において、秘密情報を漏えいしないことを約するため、「秘密保持契約書」を締結します。 「秘密保持契約書」は、NDAとも呼ばれます。 今回は「秘密保持契約書」NDAについて、契約書の専門家がわかりやすく解説します。 1.どんなときに必要か特に業務委託や業務提携をしようとする場合は、お互いが相手方に対して自社の情報を提供する必要がありますので、あらかじめ双方が秘密保持義務を負うよう取り決めておく必要があります。 “業務委託契約書や業務提携契約書の中に「秘密保持」

取引交渉を有利にできる契約のすすめ方

ビジネスでは契約書を交わす場面が数多くありますが、記載されている内容によっては自社に不利になることもあればトラブルが起きてしまうこともあります。 トラブルにならない様にすることはもちろん、自社に有利に取引をすすめることのできる、そんな契約書作成のポイントはいくつもあります。 契約書の専門家がわかりやすく解説します。 取引を有利にすすめるために、先ず大事なことは、先に契約書の草案を提示することです。 あらかじめこちらが有利に取引をすすめられるような内容の契約書を用意して

業務委託契約書 業務提携契約書の雛形 テンプレートの使い方

「業務委託契約書 業務提携契約書 雛形 テンプレート」と検索すると、契約書の雛形やテンプレートがダウンロードできるサイトがたくさん見つかります。 しかし、どのテンプレートを使用しても良いというわけではありません。 正しい業務委託契約書、業務提携契約書を選び、使うには、どうしたらよいのでしょう? 契約書の専門家がわかりやすく解説します。 1.業務委託契約と業務提携契約の違いまず、業務委託契約と業務提携契約の違いは何でしょうか? ○業務委託契約とは、「一方からもう一方に

【確認必須!】業務提携をする際に確認すること

1.トラブルや損害を回避するために 「おもしろいコラボができそうですね!!」 ビジネスの世界ではこんな言葉をよく聞きます。 自社と他社で協力し合い、新しいビジネスの領域へと事業を広げたり、自社だけではできない新しい発想を入れることで新商品の開発などが進めることを業務提携といいます。 業務を提携(分担)して利益をつくり上げる以上、自社も相手も、自らの利益を追求しますので、必ずそこには権利関係や役割分担などでのちのちトラブルになったり、大きな損害を被ってしまう可能性もありま

新規取引先と契約を締結する際に注意すること

どの企業も、新規取引先(クライアント)との新規の契約は嬉しいものです。 しかし、先方から提示された契約書を、たいして確認もしないですぐに署名捺印をしてしまうのは大変危険です。 締結した後になって「こんなハズではなかった」と痛い思いをしてしまうことも少なくありません。 新規取引先と契約を締結する際に注意すべきことには、どんなことがあるでしょうか。 契約書の専門家がわかりやすく解説します。 1.新規の取引先だからこそのリスク契約を締結する際は、一言一句、細心の注意を払っ

ビジネスで成功するための【利用規約】

1.ビジネスを成功させるために必要なことビジネスを成功させるために必要なことは何でしょうか? 経営者の方へこのような質問をすると、よく下のような回答が返ってきます。 「(そのサービスが、)より多くの顧客の需要を満たすこと」 「(そのサービスが、)オンリーワンのサービスであること」 「(そのサービスが、)競合他社よりもいち早くリリースされること」 確かに、これらの要素は、いずれもビジネスで成功を勝ち取るために重要な、いわば「武器」であり、必要不可欠であることは間違い

オンラインレッスンを始めるにあたって、「規約」って必要?

今まで講座やレッスンを対面で提供されていた方の多くが、このコロナ渦で、オンラインで提供するスタイルに切り替えられています。 その際に、オンラインで受講いただく生徒さんに、事前に同意してもらう「規約」って必要? そんなご相談が多くあります。 規約作成の専門家がわかりやすく解説します。 1.「規約」とは「規約」とは、受講規約、オンライン規約、利用規約、と名前は様々ですが、要は、オンラインでサービスを提供する際に、事前にお客様に同意いただいておく、決まりごと、ルールのことで

オンラインスクール、オンラインレッスンの規約が【無効】とならないために

スクール運営のオンライン化がすすんでいます。 当事務所でも、オンラインスクールの運営に必要な受講規約など多く取り扱っています。 最近は、規約なしにスクール運営を始めてしまわれる方も少なくなりましたが、ご相談いただくお客様のなかには、規約自体に欠陥があり無効と判断されかねない内容のものをお使いだったり、その使い方を間違えておられ、トラブルとなってしまった方もいらっしゃいます。 規約なしに運営を始めてしまいトラブルになるのは致し方ないとして、せっかくの規約を有効なものとする

なぜ契約書が必要なのでしょうか?

1.契約書が必要な理由契約(約束ごと)は、口頭で交わしても有効に成立します。 立場上、または相手との関係上、相手方に契約書(書面)を取り交わす要求ができなかったり、口約束で済ませてしまうことはよくあると思います。 それでは、どうして契約書(書面)を取り交わすことが必要だと言われるのでしょうか? 書面にして残しておく一番の理由は、後々のトラブル防止のためです。 口約束で済ませてしまうことで、後に「言った」「言わない」ということが起きてしまい、関係性を悪化する事態にさえな

習いごと、教室、スクールなどでお客さんが増える!受講規約とは

1.習いごと、教室、スクールなどで必要な規約受講規約 利用規約 概要書面 クーリングオフに関する確認書類 同意書‥etc 習いごと、教室、スクールなどで、生徒さんに確認してもらうべき書類がいくつかあります。 どういうリスクや心配ごとが想定されるかは、スクール事業の内容によって異なりますので、必要な書類もそれぞれ異なります。 「よく分からないから似たような教室の規約をマネて自分なりにつくったものを使っている」 このような方も時々いらっしゃいますが、そのせいで生徒

【オンライン講座の始め方】2つの契約方法

コロナ渦の長期化により、オンライン講座などのオンライン上で完結できるサービス提供スタイルが増えています。 オンライン上で講座やセミナーを提供するスクールにとって必要な「受講契約」について、契約書、規約作成の専門家が分かりやすく解説します。 1.受講契約とは 講座やセミナーを受講者に提供しようとする際には、スクール側と生徒との間で「受講契約」が成立します。 「受講契約」とは、スクールは講座やセミナーを提供し、生徒は受講料を支払い受講する、このことを約する契約です。 2.