「不介入の倫理」とはなにか――【用語集】『〈自己完結社会〉の成立』
「不介入の倫理」 【ふかいにゅうのりんり】 「〈ユーザー〉としての生」が拡大した社会において人々が行使している現実的な倫理の形で、他者に対する配慮の結果として、互いの〈生〉に干渉することを積極的に忌避する態度のこと。
社会学では、都市社会で一期一会に遭遇する人々が示すよそよそしさのことを指して「儀礼的(市民的)無関心」(civil inattention)と呼ぶが、「不介入の倫理」は、互いに重苦しい〈共同〉の機会がもたらされぬよう、相手を気遣い、配慮した結果として出現する