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柔道整復師 柔整各論 肩鎖関節脱臼

今回は肩鎖関節脱臼について国試をベースに簡潔に解説していきます。

鎖骨骨折と混同しやすい範囲なので、注意しながら理解していきましょう。

鎖骨骨折の解説はこちら↓

■概要

・肩鎖関節脱臼は鎖骨の移動方向により3種類に分類される。
  →上方(最多)・下方・後方
・胸鎖関節脱臼は前方(最多)・上方・下方に分類される。

あるものとないもの、最多を確実に覚える必要がある。
・移動するものはあくまで鎖骨。肩峰は動いていないと考える。

■発生機序

・転倒して肩峰を打つ。
手を衝いた際の介逹外力
不全脱臼になることが多い(トッシー分類Ⅱ型)

■分類(トッシーの分類)

全て覚えようとするのはやめて、要点だけ理解しましょう。

Ⅰ型 捻挫 
Ⅱ型 不全脱臼 肩鎖靱帯 断裂
Ⅲ型 完全脱臼 肩鎖靱帯+烏口鎖骨靱帯 断裂

鎖骨が1/2上
完全に上

・よく出題されるのが、似たような名前の靱帯。 
・名前を見て付着している箇所をイメージしましょう。

烏口肩峰靱帯のひっかけは頻出

■症状

★肩関節の外転運動が特に制限される。
★鎖骨遠位端を上から押すと下がり、離すと戻るピアノキー症状(反跳症状)が見られる。

■整復法、固定法

・鎖骨骨折と同じように、助手に患者の胸郭を拡大させ、上から圧迫する。
ロバートジョーンズ固定(絆創膏固定)

・局所副子は鎖骨遠位端。(上に上がったものを抑える役割)
★走行
健側前胸壁から貼り始める
局所副子通って上腕後面
→肘をまわって上腕前面
局所副子を通って健側背面

■最後に

意外と覚えにくい内容が多いので、なんとなく分かったような気になりがちな範囲でもあります。

必修や認定実技のためにも頑張っていきましょう。

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