ビジコン

ビジネスコンテストに出場して学んだ事業作りの考え方


先週の日曜日大学で行われたビジネスコンテスト予選大会に出場してきた。
技能実習生が抱えている問題を解決するための口コミサービスの事業を発表した。
しかし、結果は予選で敗戦。決勝大会に進むことはできなかった。

正直、他のプランに社会性は感じなかったしなぜ負けたのかわからなかったのだが、ビジコン後に審査員を務めていたヤフーのVCの方と200人規模の会社の取締役を務めている方と1時間ほどお話しさせていただき事業に対してフィードバックをもらったことで足りなかった部分がわかり納得がいった。

今回はいただいたフィードバックを元に事業を作る上で考えるべきことをまとめていきます。

事業開発第1ステップ:現状に誰よりも詳しく

事業を通して解決したい課題の現状について誰よりも詳しくなる必要がある。

・現状使われているサービスの一連の流れはどうなっているのか
・ステークホールダーの収益構造やお金の流れはどうなっているのか
・想定の顧客は何人/何社くらいいるのか
・各ユーザーは何をしておりどのような部分にニーズを秘めているのか

僕が解決したいと思っている技能実習生の問題に当てはめてみる。

・技能実習生が日本で就職するまでの一連の流れはどうなっているのか
・送り出し機関/監理団体/受け入れ企業の収益構造
・監理団体が年間何人くらい繋いでいるのか
・企業は平均で年間何人くらいの実習生を受け入れているのか
・それぞれのステークホールダーが抱えている課題やニーズはどこにあるのか
・法律や規制はクリアされるのか

「今のアイデアでは実習生にしか寄り添ってなく3方よしの事業になってないよ」
最初に言われたのはこの言葉でした。確かに実習生の現状をどう改善できるのかしか考えてなくこれでは収益をあげられるはずがなかった。

上であげた情報はネットで調べても限界があるから直接企業や監理団体に赴いてヒアリングしなきゃわからないと思うから足を動かすことが大切。

投資する際もその領域について誰よりも詳しいのかは投資するときの条件としてみていると教えてくれた。
正直まだまだ自分に足りない力ばっかで先が見えなくなりそうだったが足を動かせば誰よりも詳しくなれるので学生の間にヒアリングをしまくることに決めた。

事業開発第2ステップ:課題を構造化する

第2ステップは現状について調べヒアリングしたあとに課題を整理して構造化すること。
起こっている現状を元に課題を特定し、課題がなぜ生まれているのか原因を考える。そして課題と原因の因果関係を整理する。
原因を洗い出すことによって各原因に対して解決策を考えることができるのでアイデアがたくさん湧くようになる。
そして、何が根本原因なのか特定できるためより効果の高い事業(解決策)を考えられるのだ。
VCの方が面白い表現をしていた。

目指す山の頂上は同じでも入り口は様々。いろいろな入り口を試して頂上に近づいていくことが事業には大切。失敗したらピポットすればいいが課題や原因を単数しか出せていないと他の案を考えられないから。

技能実習生の問題で考える。
実習生の受け入れ企業が法令違反している。失踪する実習生が多数いる現状がある。
そのため、実習生は日本で働くことに苦しんでいる課題がある。
その要因は様々だと思う。

外国人に慣れていない
技能実習生の名目が技術移転だから上から目線になっている
企業を見はれていない
日本語が堪能でない

このように課題の原因を洗い出して整理することで様々な解決策が見出せる。
ヒアリングをして誰よりも業界のことを知って、知ったことを整理するのが第2ステップ。

事業開発第3ステップ:検証を回す

3つ目は現状を把握した、課題を特定し解決策を決めたあと解決策に対して検証を回すことだ。
ただ、ここは事業やプロダクトを作り込み過ぎずに試してみることが大事。
LINE@やフェイスブックグループを作って会社の情報を伝えたりして顧客の声を聞いてみるでもいい。
他にも大勢の人にリリースするのではなく少数の人数に価値を提供して意見をもらい改善していくことが大切。
もし、効果がイマイチそうだったら解決策(事業)を練り直して改善を深めていく。
そして新しく改善したものをまた少数にリリースして仮説検証を回す。
それで本当にニーズが把握でき、ニーズがあると判断できたら一気に拡大する。

この3つのプロセスが事業作りには大切だと教えてくれた。
他にもいただいたアドバイスでとても参考になったものがたくさんあったので番外編として書いていきます。

番外編①アイデアの出し方は徹底的にパクる

いい事業や会社がなぜうまくいっているのか分析して成功理由を因数分解して取り入れていく。
値段が安いから成功しているとかの上辺ではなく、なぜコストを抑えて値段を安く提供できているかまで因数分解して取り入れていくことが大切。
特にやりたいと思っている事業と似た事業や業界を分析して徹底的にパクるべし!

番外編②:撤退基準を設ける

事業を作ることと同じくらい大切なのは撤退基準を設けること。
利益でも顧客獲得でもいいが事業の一連の流れでどこがいつまでにうまくいかなかったらその事業(アイデア)をやめて他のに変えるのか決めることがとても大切。
伸びないことをいつまでも続けても意味はない。
ここは事業プロセス2つ目の仮説検証段階でもどの仮説が検証できるのかしっかりポイントを抑えてやることが大事になる。

番外編③:経営者はジェネラリストであれ

経営者に求められることはジェネラリスト。
特に営業・管理・エンジニアの知識を持っていくことが必要。
それぞれの知識がなければ誰かに仕事を移譲することも、移譲した仕事がうまくいっているのか判断することも、アドバイスもできない。
だからすべての部門において知識(できれば経験も)持っていなければ事業を推進し組織を拡大していくことはできない。

正直、ビジコンの予選で負けると思っていなかったし少しのショックや悔しさはあった。
でも実際に社会に対して事業を提供したり投資している審査員の人から具体的なアドバイスをもらえて今の自分に全く足りてない部分を認識できたのでとても前向きな気持ちになれている。

まずは最初のステップ業界について誰よりも詳しくなるためヒアリングを始めました。

考えたものを人からアドバイスもらうことは何よりもインプットになると思った次第です。