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第1回:ミルフィーユ

私はご飯を食べる、作る以外に全く興味がなく、大学を卒業して授業という縛りがなくなってから勉強というものを全くしなくなった。

これでは人間的にマズいと思い、好きなものを食べてはそのものについて調べ、深く考えようと試みた。

初回は大好きなケーキであるミルフィーユについて語ろうと思う。

ミル=千、フィーユ=木の葉。葉が幾つも重なったような見た目からこのような名前が付けられた。

パイとクリームが挟まったものをミルフィーユ、イチゴが入ったものを日本ではナポレオンパイという。

フランス・パリ生まれのミルフィーユ、パリに行って本場のミルフィーユを食べるのが私の夢である。味は日本より甘そうな気がしているが雰囲気に浸れるだけで満足だと思う。

話は変わるがミルフィーユについて語る今日、吉祥寺にある「レピキュリアン」という老舗パティスリーに行った。

なんでもレピキュリアンは土日祝日、12時オープンで生菓子は13時〜、人気のミルフィーユは早くて14時〜整理券を配るとか配らないとかいろんな情報が錯綜していて私はその気まぐれさに幻のミルフィーユだと考えている。

14時ピッタリに入店し、
その幻のミルフィーユにありつけた。

小ぶりながらもサクサクホロホロ、乳感の強いクリームは少し分離気味でざらざらしているがそれはそれで美味しい。そして酸味のあるフランボワーズがアクセントとなっており全体的なバランスが良い。さすが百名店。先述の通り乳感はかなり感じるが、どこか優しい味でペロッと平らげた。

シンプルな見た目であるからこそお店の特徴、こだわりをダイレクトに感じられるミルフィーユ。ハラハラ、ザクザク、ボロボロこのような擬音語で表現する以外にも生地の厚みやクリームの特徴を掛け合わせると何通りものミルフィーユがありとても面白い。

食品メーカーで働く私はよく、ケーキ屋を比較するならショートケーキやシューですることをお勧めされるがどうしてもミルフィーユに惹かれてしまう。

ふわふわ、とろとろよりもザクザクでバター感を感じられるお菓子が好きなのである。

ミルフィーユといえばパイ生地だが、バターを生地で包んで折ってを繰り返したとても時間のかかる生地である。

菓子の巨匠ピエールエルメ氏は逆折り製法のアンヴェルセ、バターで生地を包んで折る生地でガレットデロワなど作っているらしい。

ピエールエルメのミルフィーユはいつ食べても美味しいが、こちらもアンヴェルセなのか?
しかしヘーゼルナッツペースト入りのバタークリームが重くて食べきれないが、、。

自分でもアンヴェルセをやってみたいがリバースシーターを持っていないとできないのでないかと踏んでおり、自宅で作ることは簡単ではない。
リバースシーターが欲しいかと言われたらそんなこともない。手で伸ばして完全手作りが私は好きだからだ。

だから時々フードプロセッサーに頼ってしまうのは負けた気がして少々気が進まない。

私のこだわりはさておき、ミルフィーユについて語ろうと思えばどんどん語れるが埒が明かない。

兎にも角にもレピキュリアンはtheフランス菓子を感じられる名店だった。以前こちらで購入したパイ生地使用のコンベルサシオンという焼き菓子についても語りたいがまた今度。

次回は秋の味覚について語ろうかと考えている。

おしまい!

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