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J2視覚化計画2023〈第12節〉

#J2視覚化計画2023

◎今節のアナリスト◎慈永津 眞経

いきなりだけど、J2今季の激ヤバランキング~!
1位~…藤枝MYFC~。とりま12節終わった時点で得点はリーグ1位の22点。去年この時点で得点1位はヴェルディと横浜FCが21点だったらしいけど、超えてるし。ヤバいっしょ。

ところでゴール期待値って知ってる?中継でも時々出てくるけど、データスタジアムっちが弾き出してるシュート結果の予測ってやつ。要は数字が大きいと決めやすいチャンスが多いってことね。

11節時点のゴール期待値 Football LAB より

こうしてみると藤枝、別にゴール期待値は高くないんスよ。数字的には1試合に1点そこそこで、何なら平均より低い。マジ? ところが実際は1試合平均1.91点(※11節時点)奪ってるんだからサッカーってわかんないよねー。ちなゴール期待値が高いのはだいたいシュート数が多いチーム。清水とか千葉とか。藤枝はシュート数では6位(※11節時点)だねー。6本くらい打てば1点取れてる感じ?

藤枝の何がヤバいって、とにかく相手ゴールを目指してるのがビンビンに伝わってくるトコっしょ。右の久保藤次郎と左の榎本啓吾、両ウイングバックは敵陣目掛けて射掛ける矢。特に藤次郎ヤバし。榎本速し。
で、サイドが押し上がってくると当然中に人数かけるのが須藤流。そこにはもちろんリーグ得点王の渡邉りょうがいる。どういう状況でも常にゴールを見ているシュート意識の高さは天性のストライカーとしか。日本人が得点ランクトップ走ってるのはうれCよね(なおデルガド猛追中)。
あとさ、シャドーの横山暁之がチョークセモノなのよ。中央で待ってる時もあれば、段差付けて遅れ気味に入ったり。わざとボールの後ろを回ったりもするし、シレッとサイドに流れてたり、マジ神出鬼没メン。須藤監督の師匠・タケシオオキもこのタイプのジョカトーレ好きだよねー。工藤浩平とか、平川怜とか。てゆうかシュートセンス何これ?

あとピアノ演奏までヤバい。関係ないけど。いや、あるか。

今季のJ2を藤枝が盛り上げまくってんのも、やっぱ明確なコンセプトとして「オレたちは攻めてナンボ!」「サッカーは点が入らないと面白くないじゃん?」みたいなのがあるからだと思うワケよ。個人がアビリティを発揮できるための仕組みがあるっつーか。もちろん、ミスもあるし、実際失点も多い。それでも得意な部分を出し切ってこれだけ戦えてるっつーのは、魅力of魅力よ。のびざかりの君たちよ。

藤の花の見頃は終わっても、これからもしばらくは藤枝がJ2かき乱すんじゃね? 知らんけど。とりま5月はVS大分から始まって、VS清水→VS磐田の静岡三国志連戦とか注目カード目白押し~。ところで目白押しの目白って何?マックイーン?

※編集部注 語源は鳥のメジロとのこと…らしい。

慈永津 眞経(じえいつ・まきょう)
1989年三重県生まれ。実家はお寺。でもできれば継ぎたくない。推しレフェリーは岡宏道審判員。座右の銘は「やっぱ今年もJ2は魔境っしょ」。

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