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甘みを引き出す母の方程式

7月に入ったとたんに夏の日差しが照り付けて
クーラーなしではいられないくらい暑くなってきた。

昨日スーパーで見つけた1/8カットで250円のスイカが冷蔵庫に冷えていたので食べてみるとあま~い。
暑い日のアイスクリームよりもスイカのほうが幸せを感じる今日この頃(年か?)

スイカは出始めの方が美味しいと聞くが、このスイカは甘くてラッキー。

スイカを食べながら九州の実家に夏に帰省した時に、母がスイカを出してくれたことを思い出した。
スイカを家族そろって食べたのだが、母と父は当たり前のようにスイカにものすごい量の塩をかけて、、いや、ぶっかけて食べるのだ。

果物の甘みを出すという母の方程式は塩をぶっかけること。
スイカは塩をかけないと、甘くないやん。と私にも食卓塩を差し出してくる。

いや、私はいいや。。と断ると、変な子ねぇ、、といった顔をする。
確かに子供のころからスイカを食べる時には塩をぶっかけて出されていた記憶がある。

私は家を出てから今までの間、塩なしのスイカを経験しそっちのほうが美味しいと感じるようになっていたし、塩をかけないスイカが私の中での常識になっていたのである。

父と母はスイカに塩をかけつづける。
まるで、もっと甘くなれ!もっと甘くなれ!と呪文をかけるように。
いや、それはもう甘いを超えて塩辛いのではないだろうか。
スイカにはカリウムという体から塩分を出してくれる成分が含まれると聞くが、それを相殺して完全にオーバーしているだろう。

母が他にこの方程式を使うのが林檎。
カットした林檎は必ずと言っていいほど濃厚な塩水に浸けられているのでカットした林檎をくちにいれるとしょっぱい。

このしょっぱい林檎にクレームをつけると、林檎の色が変色しなくていいのよー。と。
調べてみると確かに塩水には変色を防ぐ働きがあって、子供のころの遠足にもっていくお弁当の中にはこのしょっぱい林檎が入っていて、遠足で汗をかいていたせいか美味しかった記憶がある。

この甘みを引き出す方程式は、うちの母以外にも一般的に使われているので大してびっくりする事でもないし、他の家庭でも割と同じような感じだと思う。
母と同じような年代の人に浸透している方程式化と思われるんだけど、最近は野菜や果物の栽培方法も良くなってきているのかあまり甘味の少ない果物に遭遇することがない。
故に現代はあまりこの方程式を使っている家庭は少ないのではないかと思うのである。

スイカとリンゴに関しては、私の家庭の方では"なし"という方向で。

その他にも母は、さつまいもとトウモロコシをゆでる際にこの方程式を使っていたんだけど、これは今でも美味しいと思うので"あり"の方向で。
受け継いでいきたいと思う。






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