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元飛込日本一選手が、ドラマホリック!『DIVE!!』最終回を見て書き殴った

この文章は現役ハイダイビング選手(元飛込日本一選手)から見た『DIVE!!』ドラマレポートです。
所々ネタバレや常軌を逸した(頭の悪い)表現が含まれます。
それでもOKであればぜひ最後までお読み頂けると幸いです。

(まとめる関係上、実際の流れてくるシーンとは違う順番で解説する場合があります。また、権利問題対策のため画像も控えめにしていきます...ご了承くださいませ...!)

〜INTRO〜 11話から12話の架け橋

第11話では選考会に出場する選手とコーチや応援してくれる仲間達の葛藤がメインに描かれていました。予選絶好調で1位通過だった知季、それを追うように3位の飛沫、いつもと様子が違った要一は6位という試合展開。

試合が進むにつれて様々なドラマが展開されていく第12話。最終局面に選手達はどのような結末を迎えるのでしょうか!?

オリンピックをかけた激闘の末を見届けましょう。

場面は試合後半に差し掛かった第4ラウンド。飛沫のシーンから始まります。

○ ○ ○

会場を沸かす伝説のスワンダイブ

試合後半、腰を気にしつつも10mに登る飛沫。

「負けるわけにはいかねぇんだ。」

ふと試合前日の帰り道のことを思い出します。

試合を控えたMDCメンバーですが、すっかり仲良くなりバチバチしていた過去が嘘のようです。帰りの別れ道。各々の帰路に着いた途端、飛沫は自分に言い聞かせるように呟きます。

「明日だけは、絶対負けらんねー...」

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試合前最後の...

1人闘志を燃やしていると知季から呼び止められます。

「飛沫くん!これからもずっと一緒に!飛込やろうね!」

小っ恥ずかしいことでもストレートに言ってくる知季の性格が現れている別れ際の一言。違う方向からも飛沫を呼ぶ声がします。振り返ると要一が。

要一「飛沫くん! 明日ボコボコにするから!」

ゆるい小学生のような宣戦布告をして、ニヤニヤしながら要一も帰って行きます。そして一連のやりとりを見ていたレイジも何か言いたげでした。

レイジ 「・・・(微笑み)」

1人残った飛沫はどこかしんみり。そこに「アオハルか!」と突っ込んでカヨごん(麻木コーチ)がやってきました。

しんみりした雰囲気だったからか、飛沫が珍しくお礼を麻木コーチに言います。津軽から連れ出してくれたこと、かけがえのない仲間に出会えたことを感謝するものでした。

すると麻木コーチもチョコバットと茶化しながらも応えるように飛沫にお礼を言います。

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素直になったカヨごん!

「こっちこそありがとう。あんたがきてくれたから今がある。」

「とにかく。明日はでっかいスワンダイブを決めて勝ちなさい。」

飛沫に翌日の試合の最重要事項を言い渡す麻木コーチ。なぜかそれを下ネタと曲解してしまうチョコバットでしたが、こいつはやる時はやる男。

「オレには今しかない。だから、見ててくれ...!」

多くの人が見守る中、そして恭子が見守る中、スワンダイブを飛びます。

ただ前に飛ぶだけの種目を、誰よりも高く、華麗に飛ぶ。飛んだ瞬間会場から割れんばかりの拍手が飛沫に送られました。

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ただ前に飛ぶ、それだけの演技。

審判の点数が全て10点満点を出していました。いくら簡単な種目とはいえ満点自体国内外の試合でもほぼ見ることのできない点数です。審判自信も10点を出すにはかなりの勇気が必要となります。

審判に10点を出させる演技は完璧さだけに留まらず大きく豪快に飛ぶことも必要です。審判を納得させるほどの演技を飛沫はやってのけました。

強烈な存在感を解き放った津軽からきた野生児。飛沫の快進撃はまだまだ止まらない!

○ ○ ○

膝をつく孤高の天才・父親の想い

正直に言います。ここからの要一のシーンは脚色が多く、かなり無理な部分が多いです。しかし!だからこそあえて雰囲気重視で解説して行きます。フィクションをバカ真面目に解説するなんてそもそもナンセンス!!

要一のガッツを讃えていきます...

第11話から度々つらそうな描写があった要一。ついに廊下で倒れ込んでしまします。そんな要一を小宮プロが発見して尋常じゃなく焦ります(精神世界で)。首元を触って発熱があることに気付きます。

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アカーーーーーーーーン!!

小宮ワールド全開で要一の体調を心配します。ストイックさゆえに異常があってもなかなか言い出さないところやSAMURAIなところ。こう見えてもトレーナー。観察眼はしっかりあるようです。

どうにかしようにも今この場で医者でもないトレーナーができることは皆無に等しいですが...なんとかしようと必死です。

そこに富士谷コーチが異変を察知したのか歩いてきます。すると「ここまでよくやった」と言い出しまします。

「要一、もういいだろ。お前は充分戦ったよ。」

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大人しく棄権...?

ここにきて突然棄権勧告をコーチから言い渡されます。もちろんこの状態で飛ぶことは危険。リスクを負ってここで無理をする必要はないと宥めるように言います。それに次回のオリンピックだって目指せる。その次も。そのまた次も。要一のこの先の競技人生を見据えて今回は安全をとるべきだと。

退くのも勇気。今がダメでもこの先いくらでも輝ける。指導者としては間違っていない判断です。正常な思考回路であればこの判断もきっと飲み込めます。

しかし鋼鉄のメンタルを持つ要一にはこの説得は通用しませんでした。

「絶対嫌だ。意地でも飛ぶ。勝つんだ...俺は...今勝たないとダメなんだ。」

「俺が、小樽になんか行かせない。」

こんなにも食い下がる理由。それは自分の選択に報いてくれた父を裏切らないため。

前日の富士谷家、リビングにて富士谷コーチは一通の手紙に目をおとしています。それは小樽の大学から講師の依頼の手紙でした。 主人公3人の力及ばず、MDCからオリンピック選手が輩出できずクラブが閉鎖した場合の次の職として誘いがかかっている。

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息子は見ていた...

おそらく単身赴任?になるのでしょうか。これを機に要一の親離れを促すかのような思惑もあったのでしょうか。

「あいつ(要一)はオレなんかよりずっと高く飛べる。あいつもそろそろ自由に飛ぶ時が来たんだな。」

それを聞いていた要一は、誰もいない夜遅くのプールで限界まで練習して追い込んでいました。こうなったのも代表辞退の顛末があったから。責任感から必要以上に練習をして追い込んでいました。勝つためとは言えあまりにも無謀です。

「絶対勝つんだ。俺が勝つんだ。俺は自分の手でもう一度オリンピック行きを掴む。何かと戦ってるのはみんな同じだ。熱なんか関係ない。」

「どんな状況でも必ず結果を出す。そう教えてくれたのはコーチだろ?俺は棄権なんかしない。」

ここまで言うと富士谷コーチは試合を続行することを2つの約束付きで了承しました。

一つは無理だと思ったら必ず言うこと。もう一つは、ラスト2本はMDCやコーチのためじゃなく、自分のために飛ぶ事。

「俺はお前のことを止めない。コーチとしては失格だよ。だが、親としてお前が成功することを祈ってる。」

ラウンド5、フラつきながらも階段を登る要一。倒れそうになる所を飛沫と知季に支えられます。2人に心配されるも虚勢を張って登って行きます。

「今日が最後だ。お前らの前に飛ぶの。」
「ヤバイの、見せてやるよ。」

助けられながらも啖呵を切る要一は最高にかっこよかったです。

先端に立ち、構えて飛ぼうとしますが、ふらついて飛ぶことができません。たちすくむ要一に審判がブザーを鳴らして警告します。

基本的に演技開始の合図が鳴らされれば選手はすぐ飛びます。しかしルールとして外的要因が無いのに飛ぶまでの所要時間が長すぎるとブザーを鳴らされて警告を受けます。そこから一分以内に飛ばなければ演技を実行する意思がないとみなされて0点を出されてしまいます。

要一の様子のおかしさを見た会場の観衆はどよめきはじめます。高熱でただでさえ集中しにくい状況にさらに拍車がかかります。

心配そうに見るチームメイトとコーチ達。

すると富士谷コーチが椅子から飛び立って観客に向かって言い放ちます。

「静かにお願いします!!うちの息子が!!うちの息子が飛ぶんです!!」
「要一!!飛べ!!!」

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子を思う親の気持ち...!!

プールでも家でも一貫して選手とコーチの姿勢を貫いてきた2人。ここにきてようやく父と息子の絆を感じられるようなシーンとなりました。

父の嘆願で静まり返る会場。制限時間ギリギリまで集中し、親子で作り上げた307Cを高い完成度でやってのけました。

成功した瞬間、狂喜乱舞する富士谷コーチ。水面に上がってきた要一はなんとも言えない表情で安堵していたように見えました。

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大喜びの富士谷コーチと指導者Kさん

ここにきて一気に巻き返したサラブレッドの猛追が始まります!

迷いを振り切るダイヤモンドの瞳

試合途中、知季は我慢できずにとうとう麻木コーチに試合前の発言について問い詰めます。

「コーチ、飛ぶ前に教えてください。アメリカのこと、選考会が終わるまで俺に言わないつもりですか?」

富士谷コーチと麻木コーチが話している中、選考会が終わったらフロリダ(アメリカ)に向かうと話す麻木コーチ。

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アメリカ行きの真相は...!?

それを聞いてしまった知季は試合中ずっと気にしてしまうハメになりました。そんな大事なことを選手の自分に伝えないまま勝手に進めてしまうのか?信頼関係が揺らぐような事態に気が気じゃなかったと思います。

「オレ、最初は色々あったけど、コーチと出会ってほんとに良かったと思ってます。言葉にすると変だけど、ほんとに人生変わったし、だから死ぬほど感謝してるんです。」

「でも...だからなんで言ってくれないんですか!?それに,こんな中途半端な形でアメリカに行って欲しくない...俺たちのコーチやるのじゃダメなんですか!?もっともっと頑張って世界でも一番になりますから!」

「ちょっと待って!」

知季が今までどう思いながら麻木コーチと頑張ってきたか、溢れるかのように吐き出します。

「コーチじゃなきゃダメなんです!」
「知季聞いて!?」

「要一くんだって、飛沫くんだって、レイジだってみんな同じ気持ちです!俺たちのコーチなんだから最後まで責任持ってくださいよ!?俺たちじゃダメなんですか?オレより、他の選手のコーチするんですか!?」

すると麻木コーチは笑いながら「とっても嬉しい。ありがとう。」と言います。アメリカに行くのは麻木コーチ自身ではなく飛沫だと付け加えました。

なんでも飛沫のこれからの競技生活をどうするかを富士谷コーチと話しており、アメリカでコーチングを学んでいた時のツテを使ってスポーツ医療のトップで腰を治療しながら飛込を続行できる、という話の内容でした。

それを断片的に聞いた知季が勘違いして勝手に思い悩むという先走りパターンということが判明しました。

これは恥ずかしい。なんなら愛の告白にもとれるほどの熱烈なお気持ち表明を知季は言い放ちました。

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えげつない約束!

そんな告白を受けて改めて麻木コーチが言います。

「私をオリンピックに連れて行きなさい。」

「絶対4回半成功させます。」

力強く宣言して最終ラウンドに向かいます。

○ ○ ○

6ラウンド目、最後の一本。この一本でオリンピックへの道が決まる。予選一位の知季の演技順はラストです。

共に戦ってきた仲間の演技を見守ります。

高熱に苦しんだ要一が台の先端に立つと幼少期の光景がフラッシュバックします。コンクリートドラゴンの鼻先から飛ぶ光景は要一と知季が初めて出会ったタイミング。

「向こう側で待ってるぞ。」

知季よりも常に一歩も二歩も先を走り続けていた要一のラストダイブは見事に成功して得点は503点に到達。オリンピック標準記録を突破して一位に躍り出ました。

「やっぱすげぇな...」

憧れの存在だった要一の圧巻の演技を見て素直に感嘆します。

「先で待ってる」ここにきて有言実行を示した要一。体調を崩していてこの点数なので万全だったらどんな点数を叩き出していたのか...

冨士谷要一。恐ろしい選手です。

次は沖津飛沫の番です。

満面の笑みで天井を見渡す野生児。東京に来て一番最初に台に立った時と同じ感想をここにきてもう一度言い放ちます。

「空さ、見えねぇ!」

最初とは違い満面の笑みを持って演技に挑みます。飛沫自身もおじいさんが見た景色はどのようなものだったのか?既に心得ているようです。

豪快に飛びながらも入水角度は真っ直ぐで見事に決めました。

そして点数は要一と同じ503点!なんと同点で試合を終えることになりました。オリンピックの標準記録は突破した2人。果たしてどちらが獲得するのか?

一番最後の知季が飛ぶ事で勝敗が決まります!!

演技順ラスト、坂井知季。コーチ、家族、観客のみんなが見守る静粛の中息を整えて構えます。

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自信しかない歩み

「今オレは、不思議なくらい、自由だ。」

多くの可能性を秘めたダイヤモンドの瞳。飛び出して空中で回転している最中に確信します。

「行ける!!」

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遂に!!

静かな会場に水を切り裂く音が響き渡る。

誰もが驚く中、知季は水中で何にも縛られず解放されたかのような表情をします。水面にあがろうとする知季。

この試合、決着は如何に!?オリンピックを掴んだのは!?

○ ○ ○

2 months later...

お話は試合から2ヶ月後まで飛びます。MDCのプールにいた小宮トレーナーが見つけたのは胸元に『JAPAN』とプリントされたジャージに身を包む要一でした。

「MDCにメダル持ち帰りますから。」

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オリンピック選手みたい!オリンピック選手だったわ...

自信ありげに宣言する要一は代表権を獲得したようです。同じ代表権でも少し事情が違うようで...

「周りに合わせるのが苦手な要一がまさかシンクロとはな。」

なんと個人での出場ではなく『シンクロナイズドダイビング』でのオリンピック出場を要一は獲得しました。飛込なのにシンクロってどういうこと?なにそれ?と思う人がほとんどかと思います。

説明しよう!!シンクロナイズドダイビングとは!!
2000年のシドニーオリンピックからオリンピック正式種目となった競技。3m飛板飛込と10m高飛込の2つの種目がある。2名の選手が同時に演技を行い、その演技の完成度と同調性(シンクロナイズゼーション)により順位を競う。得点の占める割合は演技が40%、同調性が60%で良い演技をしても2名のタイミングが合っていなければ高い得点を得ることができない。(Wikipedia 『飛込競技・シンクロナイズドダイビング』から引用)

簡単に言えば飛込競技の2人一緒に飛ぶバージョンで演技の完成度と息ぴったりで飛べているかを競う競技です。

この種目はハイレベルな選手が2人必要なだけではなく、体型や演技スタイルなど様々な要素が噛み合わなければ成立しない競技です。この競技に限って言えば、個人種目だけど相手に合わせる協調性が必要となる独特の難しさがあります。それゆえに競技人口の少ない日本ではシンクロの試合に出場するペアは片手で数えられるほどしかいません。

なんでお前そんな詳しいねん。と思ったそこのあなた!何を隠そう筆者は要一が代表権を獲得した10m高飛込シンクロナイズドダイビングで一度日本1位になった経験があるのです。そのため難しさも魅力も語ることができます。

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ノートのタイトル伏線回収!せめて自慢させて!

そんなシンクロナイズドダイビング、センス抜群の要一であればきっと(飛込に限り)相手に合わせることも可能でしょう。ここでは要一と一緒に飛ぶペアが誰かは明かされていなかったのが少し心残りです。

まさかの相手なので気になった方は原作『DIVE!!』をぜひ読んでみてください!

○ ○ ○

場所は変わり空港の見える景色でカタコトの英語が聞こえてきます。つまりながら話される英語を遮るように自然な発音の女性の声が聞こえます。

そこには旅支度をした飛沫と恭子がいました。なんとアメリカ行は飛沫だけではなく恭子も同行することになったようです。飛沫のカタコト英語を聞いていると一人で海外に向かわせるのは無謀かもしれません...

急かす恭子に愚痴を言う飛沫。お互いの言い分が繰り広げられますが信憑性はどちらが上かは何となくわかりますね。

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愛想尽かされますぜ...

「飛込も恭子もあきらめたくない!恭子!アメリカさついてきてけろ!って泣いて頼むから、仕方なく付いていくんでしょ...」

「ちょ待てよ!ワタシ、飛沫のスワンダイブ見てわかった。やっぱりワタシ飛沫じゃなきゃダメ!(裏声)って言った時のあの涙なんだったんだよ!?」

アメリカでのスポーツ医療を受けつつ4年後のオリンピックに標準を合せることにした飛沫。

彼女(保護者?)とともに武者修行の旅へと飛び立ちます!

○ ○ ○

残る一人はオリンピック内定の会見の開場に来ています。そこに歩いているのは要一と同じ代表ジャージに身を包む知季と麻木コーチでした。

がちがちに緊張する選手となぜかこなれた雰囲気のコーチ。ここまできてもやはり凸凹な二人です。

そこで麻木コーチが急に改まってお礼を言います。

「ここまでついてきてくれてありがとう。」

「そんなこと言わなくていいですよ。コーチのおかげですから。俺がここにいられるのも。」

「確かに。一年前の知季はひどかった...めちゃくちゃ普通の飛込みやってた。」

そんなことを言われつつ、オリンピックに連れて行くという約束は果たされているので知季もとんでもない成長をしています。ここまできたら次の約束はアレしかありません。

「じゃあ次は、メダル取りに行くわよ。」

「わかりました。じゃあ、またここから、よろしくお願いします。」

知季から出された握手をしっかりと返す麻木コーチ。

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いざ!メダルへ!

会見会場のドアに向かってふたりは歩き出します。
俺たちの戦いはこれからだ!と背中で語るかのようにフラッシュの中に歩いていく...

ドラマ「DIVE!!」終了です!!

あとがき

原作のある作品で飛込という難しい題材を扱うドラマ。ここまでの作品を作り上げたことがとても素晴らしいと思います。

今だから言います。ジャニーズタレントやアイドルを使ってドラマを作る。自分はこの手法を使ったドラマは今まで少し避けてきた部分があります。中には優れた演技力を持つ人も多くいると思います。

しかし役にはまっていなかったり演技力が足りないように見えた作品もあることにはあります。(好みの問題かましれませんが...!)

そんな先入観を覆す、いい意味で裏切られた本作品でした。競技者のような泥臭さ、まっすぐさ、飛込競技の爽快さを事細かに演じきってくれていました。以前までの先入観を持っていた自分を殴ってやりたいほどです。

最初はハイダイビングをしている身として一番共感できるのは飛沫かなーと思っていましたがその実、蓋を開けてみると要一に一番近しいものを感じてしまっていました。

競技成績やセンスは全く敵わないのですが、やると言ったら意地でも貫き通す精神性が筆者の経験してきた事と被る点がいくつもありました。

そんなドラマ版DIVE!!を見ていると現役選手として、または指導者としてまだまだ励まなきゃいけないと感じます。

少し真面目に話します。(興味ないわ!って人は飛ばしてください...)

ドラマ。それは日常や非日常、恋愛やサスペンス、様々な題材を色鮮やかに彩って視聴者に届けるエンターテイメント。

その題材として飛込競技を扱ってくれたこと、そしてHiHi Jetsの井上瑞稀さん、作間龍斗さん、髙橋優斗さん、そして多くの俳優さんのおかげで素晴らしいドラマが作り上げられました。

制作してくださった皆さん、ドラマを視聴してくださった皆さんに飛込関係者として感謝します。ありがとうございました。

飛込競技は今もなおマイナー競技という「枠」を越えられるように努力している真っ只中です。選手はもちろん、指導者や試合を運営してくれる競技役員や飛込委員会の役員の方、そして飛込競技のファンや愛好家の方など、飛込に携わっている全ての人が今よりもっと!と思っている部分が必ずあると思います。

それが競技人口なのか競技イメージなのか環境なのか、はたまた別の問題なのか。まだまだ飛込競技を良くして行きたい!そのために日々動き続けている人たちがいます。

このドラマを通じて飛込競技がさらに多くの人々に興味を持ってもらえたらいいなと心から思っています。そして興味を持ってくれた人のために、競技関係者は何を用意してあげられるのか。常に考えていくべきだと思います。

○ ○ ○

体験、情報、知識。これらをマイナー競技だからといって諦めるのではなく今後も発信し続けることが何より必要。ただ競技をするだけじゃ足りない。映像や文章や言語にして伝えていく。自分の中での手始めとして先づは文章でした。

初めはほんの軽い気持ちで初めてみた文章。

「ええやん!ドラマもおもろいしこのまま勢いで続けたろ!」

ドラマが何話で完結するかも調べず、気づけば約3ヶ月にわたるドラマ『DIVE!!』レポートとなりました。

実は自分もこのDIVE!!のドラマの中のとあるシーンでお手伝いするかもしれない、というお話がありました。しかし色々な条件や事情がうまく噛み合わずお手伝いすることは叶いませんでした。

ぐやじいぃぃ!!という思いと何か力になりたい!そして飛込競技をもっとしてもらいたい!ほぼこれだけの理由で3ヶ月間ドラマを何度も試聴し、キーボードを叩きまくる日が始まりました。

もともと文章を読み書きするのは苦手ではありませんでしたが、何しろ本業は肉体派なので慣れない作業に度々難しく感じる場面もありました。

理解しておくと作品の解像度が上がる情報を付け足せば付け足すほど面白いくらいに文字数が増えて行きました。

書いた文章に反応をしてくださる方もいてかなり励みになりました。失踪癖がある自分が最後まで文字を書き続けられたのも楽しみにしてくれている人がいたからです。(終盤体調崩して大失速しましたが...)

飛込に興味を持った人がドラマや正しい情報にたどり着けるように、有益な情報でありますようにと願って書いたこの文章シリーズ。

今後も色々な人に届くことを祈っています。

筆者は今後もハイダイビング選手として競技成績やSNS等での情報発信で自分の人生を賭けた飛込の魅力を発信し続けて行きます。

ドラマを通してお互いのエンタメやスポーツ業界がもっと盛り上がっていけば素敵だなと思います。これからも飛込競技に注目し続けてくれると幸いです。

それではみなさんまたどこかの媒体、もしくはどこかでお会いしましょう!筆者は飛込に関してはなんでもウェルカムです。

今後も飛込競技関連の発信をしていくのでSNS等もフォローしてくれると嬉しいです。

ここまで読んでいただきありがとうございました!

次は試合会場でお会いしましょう!
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