青くて 痛くて 脆い

好きなアイドルが好きな人、ということで少し前から吉沢亮くんが気になり始めた。顔も振る舞いもめちゃくちゃ好きになっちゃった吉沢亮くんの主演映画と言うことで見に行ってきた。


ここ数ヶ月ずっと自分の中にあった「世界には解決しないといけない問題がたくさんあるのに、小さい島国の片田舎に住むなんの力もない私が1人で悩んだところでなにが変わるんだろうか?」っていう問題に、軽い足取りで横断歩道の白いところだけを踏みながら「世界は変わるよ」と言ってくれた秋好に私も救われた。自分の手の届く範囲でできる小さな活動でも世界をよくしてると思えた時間は見ている私のことも穏やかな気持ちにしてくれた。

失望していた世界を本当に変えてくれそうな気配がした秋好に惹かれてしまったから、講義室で向かい合った楓に「世界は変えられると今も思ってる。けど、手段とか人脈とか必要なんだよ」って話す秋好に、私も楓と一緒に『やっぱり世界変えられないんじゃん』って勝手に失望してしまったのかもしれない。

私も大学生のときはどちらかというと、意識高い系の人たちまたやってるよ(笑)という何もしてない役立たずの大学生だったから、モアイをみてなんかむかつくなっていうけいすけの気持ちも分かったし、講義中に手挙げて質問するような秋好のことを痛い人だ、と思ったけど、世界は変えられるんだよってなんの疑いもなく言える秋好のことがうらやましくてちょっとカッコよく見えて、信じてみたくなった楓の気持ちも分かる。

楓はかなり拗らせてる大学生で一見サイコパスなのかな?って瞬間もあったんだけど、ただ若かっただけなのかもと思う。若い=青いということは痛いことなのかもしれない。

楓は秋好と出会うまで、傷つけないよう、傷つけられないよう生きていたけど、最後にやっと傷つくこと、傷つけられること=痛みに向き合えるようになった。

私は私のなりたい自分になれているか?そんなこと考えるのもなんとなく青くさいなと思ってしまうけど、楓の気持ちがわかるなぁと思いながら見てる時点で私もまだまだ若いのかもしれない。青くて痛くても人とか世界とかにきちんと向き合うことができたらいいなと思う。


吉沢亮くんは顔が本当にきれいで強かった。アップに負けない顔。下まつ毛がしっかりしたきれいな目に釘付けになってしまった。モアイの飲み会を片目に大切な友人は「死んだんだ」と話す時の目、チラシをばらまいている時の表情、講義室で秋好を責める姿、目の据わった表情や理性がなくなったような演技もすごくよかったけど、中学生の女の子になにしてるの?と聞かれて「世界変えたりとか?」と答えた時の笑顔がとってもよかった。

杉咲花ちゃんの痛い大学生はさすがだった。瑞稀ちゃんの役の子、バイト先の後輩の子もよかったなぁ。



「横断歩道の白いところだけ踏んで渡ると願い事が叶うんだよ。わたしが横断歩道を1回渡るごとに世界は良くなるの」



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