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薬を飲んでくれない問題

犬用って書いてあるけど大丈夫」って獣医さんから処方された抗生物質の箱を開けて見てみたら真っ赤な錠剤だった。しかもデカい。人間でも飲み込むのを躊躇する大きさで、測ってみたら直径12mm、中心の厚みは6mmある。
いくらルルちゃんが大きいとはいえ喉に詰まりそうなので粉にすることに。砕いてみると中身は白で、赤い色はコーティングだった。鼻の効く犬に匂いがわからないようにしてるのかな。赤い部分はピンセットで取り除いて粉末になるまで潰し、ご飯に混ぜる。

しかしこれがご多分に漏れず食べてくれない。ちょっと匂いを嗅いでひと舐めで
「マズっ!」って顔をして行ってしまった。
ならばちゅ〜るだ!ということで少量を混ぜてあげてみるも、これまた匂いを嗅いでスルーされた。ちゅ〜る大好きなのにダメなのか……おぬし、鼻が利くな?

試しに粉末にした薬を舐めてみると、凄く苦い。これじゃ嫌がるわけだ…。
けれどもバクテリアに感染しているルルちゃんにはどうしても抗生物質を摂ってもらわなければならない。動物は食べなくなったら寿命なので、食べさせることができるかどうかが勝負だ。

それならばと、妻はルルちゃんが喜びそうな食べ物をいろいろ買い込んできた。鶏肉のささみとか、高級キャットフードとか、猫用ミルクとか。普段はスーパーには置いてなくて動物病院で売っているような猫の健康に配慮したものだけをあげていたけれど、もう手段を選んでいられない。
いろいろな食材をブレンダーにかけて自家製ちゅーるを作ったり。
それらに少しだけ薬を混ぜてあげると、もの珍しさから食べてくれた。

けれどもちょっとでも薬の苦味を感じると食べてくれないので、ごく少量しか混ぜることが出来なくて1日に1錠分を摂取してもらうのが難しい。
注射器を使う方法も検討したけれど、注射器を見せずに近づいてもなぜか察知して警戒心MAXになっている。何かストレスなく薬を飲んでくれるいい方法はないものだろうか?

暫く悩んで妻があれこれ試行錯誤した結果、ついに良い方法を見つけてくれた。
薬の半分をごく少量の水に溶かし、2本分のちゅーるとよく混ぜる。あらゆる種類のちゅーるを試した結果、日本のものではなくVitakraft Liquid Snackというドイツ製品のチキン味が最も喰い付きがいいことがわかった。このちゅーるは昨年末にやはり口内の癌で愛猫ホリーちゃんを亡くした友人がくれたものだ。おそらく薬の苦味をごまかしやすい匂いと味なんだと思う。
そして、妻がそれを手のひらに乗せて舐めさせる。というか、もう妻の手のひらからしか食べない。これをまず朝晩二回あげてから食事。

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そしてご飯には一切薬を入れない。薬はちゅーるで。そうすると安定してよく食べてくれるようになった。
食べてくれるっていうことがもの凄く嬉しくて、
「凄いよ!」
「よく食べたね、偉いね!」って夫婦で大喜び。
食べられるうちは大丈夫だと思うから。
そして抗生物質を摂るようになったら、口の臭いがしなくなった。

 

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朝晩4本使うので箱買い。ちゅーるって本当に有り難い発明品だなぁって思う。

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ちゅーるを待つルルちゃん。(2020年2月5日撮影)

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