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ルルちゃんが旅立って二年が経った。 ルルちゃんが部屋を歩くのをまなじりに見たような錯覚が暫くは続いていたけれど、そういうことも今ではなくなった。 けれども喪失感は消えない。 あとルルちゃんさえ居てくれたなら、もう何も不満は無いのに。 実はあれからずっと、絶えず燻り続けている自問がある。 点滴して延命させたことで、苦しみを長引かせてしまったんじゃないかって。 自然に任せるべきという考えの妻は、しかしぼくが後悔してしまわないようにと点滴に同意してくれた。 けれども結果