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イギリスの新型コロナウィルスに関する情報まとめ

この2週間くらい、頭の中はSARS-CoV-2(以降ウィルス)の事でいっぱいで、仕事も手に付かない。日本はウィルスの広がりは落ち着いているようだけど、僕が住んでいるイギリスは、イタリアを2週間遅れで追いかけていると言われていて、久しぶりにストレスを感じる毎日だ。

色々と自分何に集めた情報を、イギリスに関連するものを中心に、備忘録風に纏めてみたい。

まずウィルスが最初に発見されたと言われる湖北省。人口は約59百万人。ここで確認された患者数が67,800人、亡くなられた方の数が3,144人。確認された患者数は人口の0.1%。確認された患者のうち亡くなられた方は4.6%。

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確認された患者数は必然的に実際に感染した人の数よりも大幅に少ないので、それを推定しようとした論文によれば、湖北省の武漢では人口の0.87%が罹ったとの推定。ただしこの数値は、実際にもこれよりもかなり低く0.30%近辺であるかも知れないし、1.90%近辺かも知れない。この論文のとった方法は、湖北省在住の外国人(非中国人)で各国に帰国した人はほぼ100%検査が施させれるので、湖北省全体の実態をより正確に表すであろうとの前提を取っている。

さらに同じ前提で湖北省から帰国した外国人のその後の経過から計算した、感染者の致死率の推定が0.4% - 5.0%。この数字は湖北省の死者の数と矛盾はしない。59百万人 x 0.87% x 0.6% が湖北省の大凡の死者数

 イギリスが湖北省並みに、ウィルスの感染を押さえ込んだら、どうなるか。イギリスの人口は67百万人。単純に1%が罹ってそのうち2%がICU入りになり1%が亡くなられると、ICU入りは6,700人、死者は3,350人。これがイギリスの目指しているベスト・シナリオだろう。こちらはFTの記事で有料だが、死者の数を数千人に抑える旨が述べられている。

こちらの記事では、自宅勤務、イベント中止などの社会距離戦略(social distancing)を取った場合に、どのような効果があるのかわかりやすくシミュレーションで説明している。ここで注目されるのは、社会距離戦略を守らない人が25%いると最終的には半分くらいが感染するのに対して、非遵守者が1/8の場合は、最終的な感染者数は10%以下に止まる事。この辺りの微妙な違い(3/4が守るか7/8が守るか)が、病院への負荷、犠牲者数に大きな違いをもたらす点は、我々の直感とは大きく異なる。

参考になるサイト
Imperial College - COVID-19 Reports
Track Reported Case of COVID-19
Cornavirus Updates


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