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【勝利の女神:NIKKE】ぼちぼち勝手な副読本的視点で考察してみる試み:02

またまた『勝利の女神:NIKKE』です。
前回に続いて、なんとなく説明されていたり読み取れる情報から、まだ語られていない部分を考察してみようってなnoteの2回め。

ネタバレ全開のタイトル画で申し訳なかった1回め、チャプターが進んじゃえば知れるところでもあるので、ご容赦いただきたく。
気になるのは欠けたバイザーの奥に見える..と、そこは触れずにおくとして。
この、バイザーに描かれているマークのほう。
「ピルグリム」を表すシンボルです。
ところが敵側の、人類を裏切った”NIKKE”のバイザーに描かれているもの。
彼女たちは「ヘレティック」と呼ばれています。
どこかで聞いたことがあるという方はクラフトビール好きだったり?
カトリックの教義に対立する信仰を持つひとのことです。
どうしてビール? というのが気になる方は各々で調べて頂くとしましょう。

『勝利の女神:NIKKE』には、この手のド真ん中じゃないキリスト教にまつわる言葉や意味を持たせているものが多くあります。
ラプチャー携 挙なんて、キリスト教の方でも知ってるほうが少ないでしょうね。

さておき「ピルグリム」ですが、3大企業と同じく”NIKKE”の出自にまつわる所属という位置づけで、最初期にラプチャーと交戦した生き残りです。
その存在は都市伝説のようで、痕跡を見つけることができても出会えないと噂で流布されるような存在です。
さらに「ヘレティック」は限られた一部にしか知られていないみたい。

興味深いのは、チャプターが進むうち接触することになる「ピルグリム」のひとりにスノーホワイトという”NIKKE”の言葉です。

少しずつ明かされる彼女の話を聞いていると、むしろ「ヘレティック」が先にあって、袂を別ったのが「ピルグリム」のようにも思えてきます。

”NIKKE”として本来の「地上を奪還する使命」を教義とするスノーホワイトにすれば、対立する相手は「ヘレティック」で違いありません。が、彼女らを称する「ピルグリム」もアメリカに渡った英国の清教徒Pilgrim Fathersからだとするなら、こちらは弾圧を恐れ自由を求めたという語源ニュアンスのはずです。
任務を果たしていないので戻れない、という理念は正しく聞こえます。
ただ、もし達成できるはずがない絶望的な任務であったとすれば”弾圧を恐れ自由を求めた”としても不思議はありません。
が、これは使命を教義とするスノーホワイト側や人類からすれば「ヘレティック」です。
動機としては「ピルグリムPilgrim Fathers」のそれに近いのにね。

このあたりの設定の妙というか、シナリオの上手さも本作の魅力です。
当て推量なんで真偽は横に置くとして、それだけ想像を巡らせられる余白というか深さみたいなものを感じさせるテキストは飛ばさずに読んで欲しい。

1つ難点をあげるとすれば、どうしてもビジュアル推しのプロモーションにされちゃってる残念さ。スマホゲームって課金が生命線でもあるので、集客狙うには仕方がないんだろうけど、そっちばっかりで集まっちゃうのも。
ちゃんとストーリーやら操作感も含めて、ゲームとして面白いのに。
今後は、そのあたりにフォーカスしたプロモーションにも期待したいかな。

ともかく『勝利の女神:NIKKE』、おすすめのスマホゲームです。