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【速報・解説】日銀会合
日銀は金融政策の現状維持を決めました。
短期金利の誘導は大方の予想通り、「0.0-0.1%」で維持。
長期金利の購入は昨晩「縮小を検討」(時事通信)の報道がありましたが、公表文では「3月決定の方針に沿って実施する」としました。公表文ではゼロ回答の「縮小なし」です。
マーケットは円安で反応し、一時1ドル=156円台をつけました。株価はやや上昇して反応しています。
展望レポートを含め、発表のポ
【そもそも解説】「株高」「景気実感」なぜ温度差?
日本株、強いですね。日経平均先物は40,000円を突破しており、週明けは現物の日経平均での大台も十分にありえそうです。
株高のおかげか、テレビの出演依頼も増えています。
テレビ局スタッフとの打ち合わせで、よく話題にあがるのが「株価はすごく上がっているのに、景気回復の実感はない。どういうこと?」ということ。
テレビ局員の質問は多くの視聴者の関心を映しています。そうした素朴な疑問をもつ国民は多い
【そもそも解説】ドル換算 日経平均
日本株上昇の解説で「ドル換算だとそこまで上がっていない」という話がしばしばあります。私もたまにします。
ただ、たぶんですけど、聞いても「わかるような、わからないような…」という方が多いように感じています。聞いたことを「他の人に説明して」といわれると、困ったりしませんか。
きょうは日曜夜にも読みやすい感じで、コンパクトに書いてみますね。
◆ まずチャートから青の日経平均は右肩上がりですが、赤の
2023年 日経平均 サクッとプレイバック
2023年の日本株取引が終わりました。
日経平均株価、大納会の終値は33,464円でした。
年間上昇率は28%と10年ぶりの大きさ。1989年末の史上最高値(38,915円)以来の高値です。
◆ なぜ上昇?今年の日本株上昇は理由が複合的だと思います。
後藤流にサクッとまとめるとこんな感じかと思います。
7つ…ちょっと多いかもしれませんが、3つとかに強引にまとめるのは難しい株高だったと思い
日本の値上げ に構造変化
(注)この記事は2023年12月に配信しましたが、2024/1/19のCPI発表を受け、一部更新しました
けさ、日本のCPI(消費者物価指数)が発表されました。
👇のような感じで、上昇率はピークアウト感が出始めています。
モノとサービスにわけたグラフがこちらです。
一目瞭然、「モノ(財)」は勢いが鈍化し、「サービス」は勢いが強まっていますね。これが日銀の金融政策を占ううえでも重要なポイン
日本のインフレ 企業間では収束
きょう、日本の企業物価指数(11月分)が発表されました。
「消費者物価指数(CPI)」はよく報じられますが、企業物価指数はそこまで扱われません。
文字通り、企業間でモノを取引するときの価格指数です。原材料のほか、企業が机とか車とか完成品を買うときの価格も含まれます。
その値上げがすっかり一巡してきたんですね。
CPIの先行指標という面もあるので、その様子と今後のポイントをサッと見てみたいと
日本の人手不足 業種の濃淡は?
きょうは短めのコラムです。
市場でも報道でもほとんど注目されないのですが、日銀短観は通常の発表の翌日に業種別の詳細版が発表されます。それをもとに、日本の人手不足の現状をサクッと整理したいと思います。
まず人手不足の全体感はこんな感じです。
この指数は「0」だと、全体として人手が「余りもせず、不足もせず」という状況です。マイナスが深いほど、人手不足が深刻という意味です。
みてのとおり、非製造
日銀会合直前プレビュー 政策・円安は?
今朝はFOMCでしたが、明日の昼は日銀の金融政策決定会合ですね。
今回の政策決定自体は無風との予想が大勢ですが、記者会見への注目はかなり高まっています。では、サクッと直前のポイントまとめです。
今回はまず、「この1枚をみれば、だいたいわかる」と表をつくりました。忙しい方はこれをみて、閉じていただいてOKです。
【日銀入門③】2%物価目標のそもそも
日本の値上げがなかなか収まりません。日銀の金融緩和修正観測は会合ごとに盛り上がりそうな雰囲気でもあります。
ただ、1週間後どうなるかということばかりに振らされるのではなく、もう少し大局観をもって、経済や金融政策をみる視点も大切だと思います。
今回は秋に出版予定の本の原稿の一部も使いながら、わかりやすくお伝えできればと思います。
◆ まず、なぜ「物価安定」が必要?
200兆円投資家 GPIFとは?
ここ数日、株式市場で「GPIF」が話題にあがることが急に増えました。
GPIFとは公的年金を運用する日本最大の投資家です。「年金積立金管理運用独立行政法人」と日本語は漢字だらけですが、英語のGoverment Pension Investment Fundのほうがわかりやすいかもしれません。市場では「ジーピーアイエフ」や「ジーピフ」などと呼ばれます。
で、なぜ急に話題になっているかというと、「
経常収支でみる日本経済の姿
タイトルの時点で、読む気の起こらない人が結構多くいそうですね。
「経常収支」って、小難しそうだし、自分事に結び付けにくそうですよね。たしかにそうなんですが、いまの日本経済の立ち位置を知るうえでは、結構大事なんです。長い目での為替レートを読むうえでも大切です。
で、ちょうどきょう、2022年度(2022/4~2023/3)の経常収支が発表されました。
経常黒字は9.2兆円で、前の年度の半分弱に