願ったって

もしも私に未来があるならば
きっとやりたいことなんて
思いつきもしないだろう
この先何年何十年と続く毎日に
嫌気がさしてたまらない

明日の朝何を食べるか
何をして過ごすのか
誰に会うのか
そんな些細なひとつひとつを決めることさえも
億劫でならないのがこの私

歌え、歌え、心の底から
キラキラ輝くあなたに向けて
この私のどす黒い感情を
歌え、歌え、心の底から
悲しくなんてない
ただそこにあるのは空っぽな心

もしも私に未来がないならば
きっとすぐにでも
やりたいことリストができるだろう
あと何年何日何十秒
数える暇があるならば
動き出すに違いない

明日の朝はトーストがいい
散歩に出かけてカフェに行こう
ばったり友達に会ったりして
そんなありきたりなひとつひとつさえも
愛おしくてたまらないのがその私

歌え、歌え、心の底から
キラキラ輝くあなたが羨ましいんだ
その私の真っ直ぐな感情が
歌え、歌え、心の底から
虚しくなんかない
ただそこにあるのは切望する心

どんなに願ったって
あなたになんてなれないの
そんなことは百も承知ではなから願いもしないんだ
だけど、だけどもしも…
大きなまわり道する勇気があったなら
私はきっと貪欲に生きたい

歌え、歌え、心の底から
この私もその私も全部自分
どれが欠けたって成り立たない
歌え、歌え、心の底から
立ち止まってなんかない
ただそこにあるのは可能性

歌え、歌え、心の底から
こんな私にも明日はやってくる