『塔』2024年6月号より③
『塔』2024年6月号から、気になった歌をあげて感想を書きました。
(敬称略)
ここからはダイジェストでお送りします。
・鋭い観察によって一首が成立している。雨脚が強くなり蝉の抜け殻が揺れだした。それを作者が佇み見ている姿も立ち上がってくる。
・よく見かける景色だが、「頼りなく」という主観的な表現が、ここでは効いている。
・こうして丁寧に歌を読まれている方もいるのだと背筋を正される思いがした。
・読書により道徳的な知識を得ても、実行することは難しい。特に身内には。
・回想だろうか。想像力が刺激される一首。
・上句の観察が鋭い。二つの時間が存在しているように錯覚する。
・抽象的だが印象に残った。「こそ」によって、相互的なドラマが想像される。
・冬の朝に強い気持ちで起床しようとしている。「のぼる」という動詞もいい。
・二句切れとして読むべきか。韻律が魅力的。
塚本邦雄の名歌が思い浮かぶ。
今回は以上です。
お読みいただきありがとうございました。
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